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世界の崩壊

作者: 豊田直輝

目まぐるしい星のまたたきは

一体何処から現れて何処に消えていくのか

宇宙が生まれた事も気づかずに

時間の流れに背いていく

時は西暦45億5321万2418年

空気の響きが胸を焦がす程に

大地が沈んでいくのを感じる

そうか地球の最後なんだ

地球が生まれて90億年

どんな星にも寿命があるように

例外なく地球にも終わりがある

それがたまたま今日だったという訳か

ご苦労様なんて言える人は何人いるだろう

人間は文明の便利に預かって

感覚が鈍感になってしまったが

動物や虫や鳥たちは

変化を立ち所に感じている事だろう

幸か不幸か俺は第六感が働く為

地球の最後くらい分かる

ただ無念なのは

何故地球最後の人類で生まれてきたのか

生まれてからまだ21年

決して人生を満喫した年齢とはお世辞にも言えない

俺の人生とは何だったのか

振り返る事も出来ないくらいに

危機が目前に迫っている

鳥のざわめきが騒がしい

感情の高鳴りが感じられる

そうか生命の終わりを受け止められないんだな

俺と一緒じゃないか

死の覚悟というけれど

俺の肝は至っていない

心臓の音がここまで高鳴るほどに聞こえたこともない

明日に心音が聞こえる事はないのだろう

地球の死ということで

道連れになる生物というのは全てになる

地球が崩壊する今日に

俺は涙さえ出なかった。


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