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おふろのじかん!

ぼくはマロン! ヒト科のメス、ゆみちゃんと暮らしているよ!

この間のおさんぽで、知らない匂いがあったからとっても不安。だけど、ぼくがゆみちゃんを守るよ!


「ミルク、そろそろお風呂に入ってみる?」


最近、ゆみちゃんはミルクくれない時でもミルクって言うようになった。なんで?

おふろ。ぼく、この言葉も知ってるよ! おふろ。なんだっけ? あんまり好きじゃなかった気がする。びょういんよりは好きだと思うけど。


「よし。お風呂入ろうか」


ゆみちゃん、どこに連れてくの? びょういんはやだよ。あ。この匂い知ってる。あわあわの匂いだ。あわあわは好きなやつだけど、ぶおーってなるのがこわい。いつか食べられちゃうよ。ぼく。


「みー、にぃー」


「どうしたの、ミルク? やっぱり猫はお風呂苦手なのかなあ。でも、慣れさせておいた方がいいよね。ちょっとだけ我慢してね」


床がつるつるする。前より全部大きくなったみたい。わ。あったかいお水だ。あったかいお水は好き。あわあわも好き。えへへ。あわあわいっぱいだ。ゆみちゃん、楽しいね!


「にー、にぃー」


「気に入ったの、ミルク? 良い子だね」


そういえば、ここってかがみっていう壁があるんだよ。ゆみちゃんが、この壁の向こうにいるのもぼくだって言ってた。匂いもないのに、ぼく? でも、壁の向こうにゆみちゃんみたいなメスが見えることもあるんだ。不思議な壁。ちょっと見てみようかな。


「みゃう?」


「あ、これはね、鏡っていうの。向こうに映ってるのが、ミルクだよ。分かるかなあ?」


あれあれ? いつもはもっと大きくて茶色いイヌが見えるのに、今日はあわあわの白いイヌ? そういえば、似たようなイヌをおさんぽの時に見たことがあるよ。ゆみちゃんはネコって呼んでた。ねこ? 壁の向こうにいるのは、ネコ? でも、この壁の向こうにいるのはぼくだって。ぼくは、ネコ?

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