「孤独の国の王様に宛てて」「孤独について」
「孤独の国の王様に宛てて」
孤独の国の王様、君はどこ?
生きることに疲れきった君はある日旅立って、
僕らの前から姿を消したね。
僕はまだこの町で君の帰りを待ちながら、ため息をついている。
いつだったか君が言った言葉、忘れてないよ。
忘れられずに胸のうちにしまったまま、生きている。
君はここにいない。
僕はその事実を受け入れられないんだと思う。
いつまで経ってもあの頃のまま。
君もそうであって欲しいと思ってしまう。
君は今どこにいる?
僕は今夜もひとりぼっち。
「孤独について」
誰もいない空の下ひとり
人通りの多い街中にひとり
騒がしい教室にひとり
家族と住む家へ帰りひとり
そうか
ずっと孤独だ
笑い声の中
陽の光の下
通りの上でも
孤独に蝕まれ
言葉をかけるのも憚られ
泣き出してしまう事すら恐れて
そしてもうずっと
(追記)「孤独について」は、以前、他サイトにて掲載したものに、若干の手を加えた作品になります。