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第1話 こんな世界消えてまえ

ある秋の時。


その男は座布団に胡座を書いていた。


そして……


この世界に対しての不満も吐き散らしていた。












やぁ、俺ァ#佐久間__さくま__#。


奨学金返済のために社畜生活してる男だ。


誰が助けてほしいが、友達なんてもう疎遠だし親なんて2人とも死んでるから頼るとこがない。


俺は奨学金を借りて大学に入った。


こんなバカみてぇな俺が入れる唯一の大学、入るしかないだろ?


んでそこの大学入るじゃん?


まぁおっかなびっくり退学しちゃうわけだ。


退学したから実際学歴なんて高卒だ。


退学の理由?簡単だ。暴力沙汰だよ。


あいつら全て俺が悪いみたいにして擦り付けて逃げやがった。


ぜってえ許さん。


そう、佐久間は少し短気でぶっきらぼうだった。


おかげで色々な暴力沙汰を起こしていたのだった。




でも自分ではいい所もあると自負してるらしい。




てかほんとに自分がやってる事が馬鹿らしくなってきた。


毎日家賃5万のアパートに帰って、食費かけらんないから朝ご飯抜き。


昼もコンビニのやっすいおにぎり1個。


夕飯ももちろんおにぎり1個だわ。


おかげで昔より20キロ痩せたわ!!


ダイエット成功やったぜ!


なんて言えるわきゃねぇだろォ?


飲みにも行けねぇし。


なおかつ会社ブラックすぎんだろ!!!


てか聞いてくれよ!


上司は文句しか言わねーんだよ!


「最近の若いモンは……」


「早く仕事終わらせて……」


「これだからゆとり世代は……」


「私が若い頃は……」


だのなんだのかんだの。


お前らの自慢話とか聞きたかねぇっつーのぉ!


なおかつ給料!!!


毎日残業してんのに月15万。


言っとくがこれが手取りじゃねえからな?


税金だの保険だので一気にポーンだわ!


おかげで金返せないから延滞金取られるしよぉ?


まじ国殺しにかかってんだろ?


まじなんなんだよこの世界。


神とかいるんだったらここから助けて欲しいわ。


と居もしないものにすがった。


まあないものにすがるのは無理だった。


そしてこの世界を1文で表す。




腐ってやがる。




自分が子供の頃。こんな大人になるとでも思ったのだろうか。


もう感情はほとんど残っていなかった。


「あーぁ。この世界からいなくなりてぇわ。」


ープツッー


何故か電源が切れた。


人間に電源なんてものはないが。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

うっ……うぁ?



いつの間にか寝てたみたいだ。


やべぇやべぇ時間大丈夫か……?ってえ?


佐久間がいたのは、真っ暗な世界だった。


黒一色。


目を瞑った時と同じような空間。


だが、いくら強く目を擦っても、この黒い世界は微塵を変わらない。





と…何か耳が痛くなるような幼い高い声が聞こえてきた。


「あ☆やっと目が覚めたんだね☆やっぱ疲れてたのか☆」


は?何この声…?


てかなんか来たんだけどぉ!?


何か光が近づいてきた。


丸いホタルみたいな光が。


「やぁこんにちは☆私は☆神☆」


「o(`・ω´・+o) ドヤァ…!」


「この世界に不満を持ってるんだよね?☆ならこの世界から出して別の世界に連れてったげる☆」


第一印象として#うるさい__・__#ということが自分の頭で浮かんだ。


ホタルのような光は近づいてきたせいか提灯の光ぐらいの大きさになった。


「いや、誰が喋ってんの?」


てか、神らしい神おらんのだが。


光しかねぇじゃん!


「いや君が見てる光だよ☆」


そう、人間の姿の神様じゃなかった。


普通に光が神様みたいだ。


「いや状況が掴めねぇんだが。」


「だぁかぁらぁ☆君を転生してやろうって言ってんのぉ☆どう?☆」


ギャグだと思いたかったが、こんなクソみたいな人生のおかげで本気になってしまった。


「え?それは本当なのか?」


思わず口から漏れた。


「ほんとだってば☆嘘つく意味ないから☆」


佐久間は完全に信じ切ってしまった。


この身も知らずの光に。


そして佐久間は余計なことすら考え始めた。


確かこういうのってチート能力与えられて転生したとこで俺TUEEEE出来るやつだよな?


中学生にちらっと見たアニメを思い出した。


そのアニメは戦闘力とかがカンストして、なおかつハーレムを送るというアニメだった。


自分のその姿を思い浮かべた。


ワクワクした。


こんな地獄からおさらば出来るのか?なら……















やるっきゃないだろぉ?


佐久間はノリノリだった。


人間は気持ちが上がると冗談みたく聞こえることも本気に聞こえてしまうらしい。


神様がうるさいのも気にしなかった。


「俺を救ってくれんのか?」


佐久間は完全にテンションが上がり切っていた。




いやぁでも希望が見えてきたなぁ!


どんな人間にでも救ってもらうチャンスがあるだなんて……!


いい神様もいるもんだな?


自分の心の中に光が差した気がした。


「もっちろん☆タダでね☆」


「んで、どうするぅ?☆」


ワクワクした感じで聞いてきた。


返事は決まっていた。


「もちろん転生させてくれ!」


「はぁいかしこまり~☆」


「それじゃあ送るね☆3☆2☆1☆」


いやテンポ早くね?


サクサク進んでいく転生とやらに結構びっくりした…って今そんなにことを気にする場合じゃ無いかもしれない。


心の準備がまd…


「そぉれっ☆」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ!」


何かトンネルのようなものに吸い込まれた。

そして、青白い光に包まれた。


いきなりぃ!?


急に飛ばされたおかげで少しパニックになった。


しかし。


長い間それが続いたおかげで少し落ち着いた。


そして、落ち着いてはいるがハイテンションな佐久間はこう叫んだ。







「俺はここから本当の人生が始まるんだっ!!!」







いつの間にかこの青白い空間は終わっていた……と思ったら。


「のわっ!」


ドサッ


何だか分からないが落下した。


でも痛くない。


あまり高い場所から落ちなかったようだ。


ここは……なんの世界だ……?


そこは、光の差し込む神秘的な協会のような場所だった。


大きな十字架のガラスがあり、床には大きな魔法陣が書いてあった。


床は暗い感じの色の木だった。


少し薄暗いくらいだ。


でも椅子とかは置いてないな……ここどこだ……?


協会の礼拝堂ではないみたいだ。


「あら、新しく転生して来た方かしら?」


最初に耳にはその言葉が飛び込んできた。

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