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起床そして睡眠
「今日もいい朝だね〜ってあらららら?」
見覚えのない部屋六畳ほどの部屋、見覚えのない布団の上に見覚えのある手足。
「あら、死んでなかったのね、死んだら臓器とか売ろうとしたのに残念だわ。」
え、毒舌とかはどうでもよかった。彼女は喋ったのだ、日本語を。三日間一度たりとも聞かなかった日本語を。
「なに?助けて貰ってお礼も言えないの?」
「あ、え、その、あ、あり、ありがとうございます
えーと、本当に助かりました。」
「んじゃ早く名前とスキル教えなさい。」
まてまて、んなもん知らねーな。
「朝日龍一っていいます。スキルは〜その〜よくわかりません!」
一瞬だった。まさかわからないと言っただけでグーが出てくるとは、パーやチョキはなくグーだ。それも顔面に、そうして一日に二度も気を失うことになった。