恋愛小説
笑顔の嘘
君の笑顔が好きだった
君は私の太陽だった
私に笑顔を向けてくれる人なんていなかった。そんな私に君は笑顔を向けてくれた。優しさを光をくれたんだ。
でも、知ってた
その笑顔が嘘だってこと
君はどんな人にも笑顔を見せるから
嘘の笑顔を
なんで嘘ついてるの?
嘘をつくたびに傷ついて泣くのに
君は優しさを光を人にあげることができる。でも君は優しさを光を知らない。
嘘つきな君と弱虫な私
君を助けたいのに何もできない。見て見ぬフリをして、気づかないフリをして…。私は逃げた。君から逃げたんだ。
ねぇ、私がもし強くなったらーー
その時は…
「好き」
ってちゃんと言うから。
嘘と本音
「なんで嘘ついてるの?」
いつも俺は笑っていた。笑っていれば誰も傷つかない。誰も気づかない。
君はある日、転校して来た。人を寄せ付けない、そんなオーラを放っていた。
「よろしく!」って笑顔を見せた時に君は俺の目を見て少し悲しそうな顔をしたんだ。よく覚えてる。でも、俺ちょっと負けず嫌いだからさ。何回も君に話しかけて笑いかけて。それで君は言ったんだ。
「なんで嘘ついてるの?」
心が撃たれたみたいだった。酷くズキズキと痛かったんだ。いや、本当は嬉しかったのかもしれない。誰も俺が嘘をついているって気づかなかったから。でも、君はわかってくれたんだ。
俺は小さく「ごめん」って言ってから
「なんのこと?」
って笑顔で嘘をついたんだ。本当に最低だったと思う。君は悔しそうな、悲しそうな顔をしていた。それで俺は心が苦しくなったよ。
ねぇ、俺がもし正直者になれたらーー
その時は…
「ごめん」
ってちゃんと言うから。
死神と王
君の目は人を嫌っている目だった
この地にいるのにどこか遠くにいるような感じだった
君はこの世界を拒絶していた
とことん、この世界を嫌ったのだ
でも、君の優しさは消えていなかった
君は優しかった
だから苦しかった
君を助けたい。恩を返したい。
でも、君は拒絶する
どうすればいいのか、私にはわからない
きっと、私は君のことが好きなんだ
でもこの恋はきっと叶わないから
死神と王の恋なんて
叶うはずがないから
でも、いいの。いいんだ、これで
ただ君の傍にいられればいい
君の傍にいるだけで幸せだから
王と死神
人が嫌いだった。信じていたのに裏切り、いじめる。汚いとさえ、思った。
でも君は違った。どこかが違ったんだ。悪口を言っても暴力を振っても、君は僕の傍にいてくれた。支えてくれた。
君が好きだ。でも、人嫌いな僕にはどうすればいいかわからない。想いを伝える方法がわからない。君は鈍感だから、余計伝わらなくて。
ねぇ、死神とかそんなのどうでもいい。僕は君が好きだから。
なんて、言えればいいのにな。
あーあ 今日も君に届かないや。
記憶
「えっと、誰?」
笑顔で君はそう言った。たぶん愛想笑いだと思う。でも、胸が締め付けられるように痛かった。気づくと頰から涙が零れ落ちている。
私と君は付き合っていた。
幸せだった。君が私に笑いかけ、私は笑顔で返す。そんな何気ない日々が幸せだった。でも、ある日のデートの時だった。轢かれそうになる私を君は庇ったのだ。
すぐ、救急車に運ばれて命は守られたが頭を強く車体に打ちつけられていて記憶は取り戻せないということだった。
酷く絶望した。嘘であってほしいと、夢であってほしいと。でもこれは現実なのだ。残酷な現実なのだ。そして、全て私のせいだ。
「ごめん」私は謝って病室を後にした。君の顔が見れなかった。
「待って!」
君が私の腕を掴む。それでも、私は君の顔を見ない。きっと、私の顔は涙でぐしゃぐしゃだ。
「君がなんで謝ってるのか、わかんないけど…でも! 君のせいじゃないよ」
息を呑み込む。瞬間、君の顔を見た。強い瞳が私をじっと見ている。いつもの綺麗な青い瞳、優しい笑顔、私を温もりで優しく包み込んでくれる言葉。
あぁ、君は何も変わっていないじゃないか。
私は君に抱きついた。君も抱きつき返してくれる。
私はたくさん、泣いた。これまで泣いたことはあまりなかった。でも、その日は声を上げてただただ泣いた。君はそっと優しく背中をさすっていてくれた。
失くなった記憶は取り戻せばいい。ゆっくりと記憶をまた、君と紡いでいこう。
女子目線、男子目線で、できています。
繋がっていたり、繋がっていなかったり




