プロローグ
私が書いた作品を読んで頂くと幸いです。
『キーンコーンカーンコーン』昼休みの始まるチャイムが教室中に響き渡る中、俺は引き出しからまだ読んでないライトノベルを取り、通称「ラノベ」を読もうとしていた。すると、そこに一人の女子生徒がやってきて
「砂川君何読んでんの? 」
と尋ねてきた。
俺は一瞬また『キモオタ』という言葉を言われるのではないか、という考えが頭をよぎった。俺は、キモオタという言葉が嫌いだった。それは、なぜかというと。
あれは、俺が小学五年生の時だった……
「新川さん何読んでんの? 」
「私?私はライトノベルを読んでいるのよ」
「何それ! 」
興味津々に聞く二人の女子生徒。すると、新川美空はそんな二人を相手に小学五年生が見るのとは少し違うようなカラー挿絵をドヤ顔で見せた。
すると、その二人の女子生徒は、学校中に響き渡るような声で叫び、泣き出してしまった。当然ながら、すぐに呼び出され、新川美空は先生に怒られていた。
だが、俺は少し気になっていた。それは何かというと、新川美空が持っていたライトノベルだ。
ライトノベルは少し聞いたり、テレビで取り上げられていたりしていたから、どんなものなのか気にはしていた。だから俺は、学校からすぐに家に帰って近所の本屋で新川美空が持っていたのと同じ『ツルギアートオンライン一巻』を購入した。
カラー挿絵には、一部女性の下着姿が描かれてあり、俺も最初見たときは小学五年生だったせいか鼻血が出て興奮していた。俺は、一瞬読むのをやめようかとも思った。だが、あらすじを読んだところ面白そうだったし、新川美空が読んでいたのを見ていて、とても面白そうだったので一日掛けてその『ツルギアートオンライン一巻』を読み終えた。
感想をいうと、とても面白かった。だから俺は、次の日学校でたった一人の大親友。高橋光太にこのツルギアートオンラインを薦めた。すると、その親友から思いもよらない言葉がでた。
「キモっ。砂川君いつからオタクになっちゃったの? これじゃあ、キモオタじゃん! 」
俺は、親友だと思ってた奴から思ってもいなかった言葉が出たので何も言えなかった。
そして、ふと涙が零れ落ちた。俺は、誤解を解くために必死で説明した。だが、返ってきた答えは
「もう近寄らないで! あと喋りかけないで! こんなところ友達に見られたら僕までキモオタ扱いされちゃうじゃん! 砂川君なんて、もう僕とは一切無縁のキモオタだよ! 」
というものだった。
それ以来俺は、話す相手を失ってしまい中学に入り孤立してしまった。
言うまでもないが俺は、親友だったはずの高橋とは一切話さなくなり、一人孤独にラノベを読むようになっていた。中学に入り、もう一つラノベ以外の趣味ができた。それは、アニメ鑑賞をすることだ。俺は、ツルギアートオンラインはもちろん。いろんなアニメをみるようになっていた。そうしていくうちに中学を卒業し、高校に入った。俺は、勉強はできる方だったのでそこそこ良い高校に入学した。
高校は、小中同じだった新川美空と同じだった。そして、今に至るわけだ.
「ねぇねぇ砂川君。私の話聞いてる?」
「あぁ聞いてる聞いてる」
「じゃあ質問に答えてよ」
「あぁ……うん。っていうか質問なんだったっけ? 」
少し笑ってごまかす俺。すると少し呆れた顔でもう一度聞いてきた。
「だから何の本読んでるの? 」
「偏見を持たないと約束してくれるか? 」
「砂川君が読んでる本ってもしかして世間からみて変なやつ? 」
「いやそんなことは……」
「じゃあ見せてよ」
「どれどれ~」
興味津々に見るクラスメイトだが、次の瞬間、顔色を悪くし
「キモっ」
とこう言った。
今じゃあ俺も『キモい』という言葉を言われるのは、少し慣れていたため、ややこしくならないうちに何も言わず、すぐに返してもらおうとした。
だが次の瞬間
「ねぇねぇみんな~。砂川君がこんなハレンチな本をクラスで堂々と読んでんだけど皆は、どう思う~」
とクラス中に響き渡るような声で俺がライトノベルを読んでいることをカミングアウトしたのだ。
すると、クラスメイトたちが黙っているはずもなく
「キモっ」
「砂川キモオタだったのかよ」
「舞~そんな本破って捨てちゃいなよ」]
クラス中がざわめき始めた。だが次の瞬間、いつもは物静かな新川美空。そう俺がラノベに興味を持つきっかけになった張本人が『バンッ! 』と机を叩き付け立ち上がり
「あなたたちふざけるのもそこぐらいにしなさい! そのラノベがハレンチですって!よくそんなことが言えるわね! 私は、そのラノベを読みましけどそんなにハレンチなことは一切書かれてませんでしたよ。あなたは、どのように説明してくれるんですか? 新垣舞さん」
「えっ。そ、それは……」
さっきまであんなに大声を出していたとは思えないくらい小声になる新垣舞。すると、そんな新垣舞の姿を見て、
「ほら、何も言葉がでてこないじゃない。どちらかというとハレンチは、あなたたちのほうじゃないですか? ありもしないことをでっちあげて、挙句の果てには、『キモオタ』呼ばわり、あなたたちはだはだしいにもほどがあるわよ! 」
「ねぇ。砂川昴くん」
新川美空は、顔を真っ赤にし怒鳴り散らした後、俺にそう言い席に座り本を読み始めた。すると、クラス中も静かになり昼休みの時間が終わった。その日の放課後、新川美空が俺の机の前にやってきて
「あなたライトノベルに興味ある? 」
とこう聞いてきた。俺は、ラノベに興味はあったが、なぜそんなことを聞いてきたのかと思ってしまい
「何でだ? 」
と新川美空に問い返した。
すると、ニヤッと笑みをこぼし
「よくぞ聞いてくれた。砂川昴」
「私は、砂川昴君つまり、きみにライトノベル同好会に入ってほしいと思っているの」
とこう言った。
学校での生活や、自分の体験などをいれ書いてみました。もし、面白いと思ってくれた方がいらしたら、ぜひ!つづきなども読んで頂きたいです。私は、まだ学生ですので、小説家としてはまだまだです。
つづきを書くペースも遅いです。そういうところも予めご了承して頂くと幸いです。