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神様のかばん  作者: バイブルさん
2章 駆け出しギルドマスター編
36/46

35話

 神様のかばんを読んでいて、双子の親を読まれてる方で活動報告をチェックされない方、大事なお知らせがあるので、趣旨を曲げて閲覧して貰えるようにお願いします。


 1人称の書き方を忘れたみたいで、四苦八苦して書いてしまい、だいぶ遅れました……

 草原で気持ち良い風を受けて胸一杯に美味しい空気で体を満たす。


 見晴らしが良い草原にできた道を歩いていると元の世界の自分の家の廻りの自然を思い出す。


 学校などに行って、家に帰ってくると空気が美味いと感じた。


 ここは公害も何もないから、街を出ても大差ないかと思っていたが、それなりの期間を過ごしていて外に出ると違いがある事に気付かされる。


「やっぱり潮風香る空気もいいけど、山育ちの俺には、こっちの方が落ち着くな」


 深呼吸しながら独り言のつもりで呟くとカバンが話しかけてくる。


「そういえば、坊主の住んでた所は山の中じゃったな? なんで、あんな生活に不便そうなとこに住んで居ったのじゃ? ここじゃったら珍しい話ではないが、坊主の生まれた所では珍しいじゃろ」



 カバン、分かってないな? 世の中、モノ好きが沢山いたりして、敢えて好んで住みつく馬鹿がいたりするんだな~


 えっ? 俺?


 俺の好みじゃなくて、曾爺ちゃんが自然の中で鍛え、自然と同化すると木々や岩などの声が聞こえる、と言ってた。


 勿論、俺は聞いた事もないし、剣道が好きだった爺ちゃんも聞いた事がないらしい。


 リアルにボケてたんじゃないかな、と思っていたが口にしなかったら、皆で食事中の時に酒が入った父さんが「爺さん、ボケたか?」と言った瞬間、有段者の父さんを完膚なきまで叩きのめされたのを見て、ボケてるかは不透明になった。


 それから5年程して他界したので、事実は闇の中なのだが、そういう事もあるのだろう。


 だって、最近、俺、異世界にきちゃってるしな!



「まあ、珍しいのは珍しいが曾爺ちゃんの意向だったからな。ああいう場所の方が身が清められるとか、木々が語りかけてくるとか変な事を良く言ってたから」

「木々が語る? 変わった事を言う奴じゃな、んっ?……そう言えば、坊主の世界から転移して戻ってきたヤツで声なき声を聞く剣術家が100年近く前におったような?」


 違ったかの? と呟くカバンの声に思考がフリーズしそうになる。



 えっ? ちょっと待って、異世界ってそんなに簡単に行けたり、戻れたりするの?

 簡単かどうかはさておいて、できるなら美砂達を紹介しに行けたりするだろうし、有難いけど……



 ちが――うっ!!



 待って、曾爺ちゃんがカバンが言う人物なら、家の4代のうち、2代が異世界転移ってどうよ?


 あかん、家の家系は呪われてるな。


 お祓いをしよう!


 まあ、色々、手遅れな感じだし、少なくとも俺は頼む相手が原因で異世界転移してるぽいしな。



 乾いた笑いをする俺を見てか、「なんかあったのか?」とカバンに心配される。


「なぁ、カバン、異世界転移ってそうそうある話なの?」

「そうじゃのぉ。坊主がいた世界では少ないほうじゃな。多い世界だと1年に1回は1000人に1人ぐらいで転移させられる世界もあるのじゃ。大半は神の暇潰しや、自分がやらかしで生まれた魔王討伐させるケースが多いのぉ」



 うわぁ、やっぱり神様って超いい加減じゃねぇ?


 カバンの持ち主の神様は温厚な感じはするが、カバンの話とカバンの性格を踏まえるとかなり適当な人のようだしな。



 カバンについでとばかりに、家に連絡する方法とかあるか聞こうとすると、前方に土煙が上がるのが目に入る。


 それは徐々に近づいてきており、先頭を走るのは見慣れた俺の嫁の1人のクリカが、「キーン!」と言いそうな格好をして走ってきている。

 クリカを追想するように大きな虎に跨るネコの獣人、ミケが何やら虎に叫んでいるのが見える。


 おそらく、2人は競争しているのだろう。


 初めは一緒に歩いていたのだが、このひらけた場所にやってくると落ち着かなくなったな、と思うとクリカが目をキラキラさせて言ってきた。


「ケンちゃん、クリカ走るね!?」


 聞く場面次第ではとても感動的ストーリーが始まりそうだが、ただのお馬鹿な子なだけであった。


 そう言うとこちらの返事も聞かずにクリカは飛び出した。


「待つにゃ! クリカだけずっこいにゃ!」


 そう言うミケの目の前に大きな虎の姿が現れると飛び乗るミケ。


 これはミケのユニークスキルで『猛虎召喚』である。


 その結果、2人に放置された俺がカバンと話しながら歩く事態になっていた。


 先頭を走るクリカはそのままミケに追い付かせずに俺の前にやってくる。


 少し遅れて到着したミケは悔しそうだが、えへへ、と笑うクリカは俺に報告してくる。


「ケンちゃん、あの丘を越えたら神殿跡がすぐ見えてくるの!」

「もう、そんな近くに来てたんだな」


 そう言ったもののクリカの言うすぐがどれくらいの距離だろう、という事は疑って置かないといけない。


 10kをちょっととか言いかねない体力馬鹿だからであった。


 そう報告する間は我慢していたミケだったが、クリカに再戦を申し込む。


「もう1回にゃ! 次は負けないにゃ!」



 おい、バカ猫、お前は完全にここにいる理由を忘れてるだろう?



 それに対して、もう1人のお馬鹿な子は、


「受けて立つの。でも何度やっても結果は同じなの!」


 お互いの目と目の間に火花を散らすのを呆れた目で見つめるが止める気はない。どうせ、止めたとしても、すぐにうずうずし出した2人が同じループを繰り返すのが見えている為であった。


 再び、丘が見える方向へと駆け出す2人を見送りながら、カバンに知恵を求める。


「アイツ等を管理出来る奴いないかな?」

「まあ、お前の残りの嫁2人とクウコとアオ辺りはできるじゃろうが、あの面子はギルドから切り離すと仕事が廻らなくなる恐れがあるぞ?」


 そう言ってくるカバンの言葉に反論できない俺にカバンは続けて言ってくる。


「現実的にあの2人を管理できるのは坊主だけだろ? 暇だし」

「だよな~後、俺が暇人とディスるのは止めてくれるか?」


 そう頼むがカバンに沈黙された俺は項垂れながら丘を目指して歩き続けた。





 しばらく歩くと神殿跡が目前に見える所までやってきた。


 辺りを見渡す俺は頭を掻きながらボヤく。


「あれ? 聞いた話だと入口に大型の犬系モンスターが陣取ってるという話だったんだが」

「ケンちゃん、危ないの!」


 そう叫んだクリカが俺をお姫様抱っこして後方に飛ぶ。



 やめてぇ――! 男がこれされるのは死ねそうなんですがぁ!



 俺が羞恥の炎に焼かれているなか、クリカは正面を睨みつけていた。


 クリカの睨む先を見ると見覚えのある大型の犬のモンスターが牙を剥いてこちらを威嚇してくる。


 その大型の犬の背後から人影が現れる。


「久しぶりだな、クソガキ」

「あっ、お前はっ!!」


 そう叫ぶ俺をクリカとミケが振り返って見つめるが俺はそれを無視して現れた人影の主を見つめ続けた。

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