道化。
君の笑った顔が好きだ。
君が幸せならそれでいい。
悲しんでる君を見たくない。
泣いている君をもう見たくはない。
―――だから僕は君の笑顔を守るためならなんでもするよ
僕は君のその笑顔に救われた。一人ぼっちで泣いてた僕に君は優しく微笑んでくれた。君にとってはなんでもないことかもしれないけど、僕はそれが嬉しかったんだ。汚れてしまってる僕にも笑いかけてくれた君。とても嬉しくて、君が好きになったんだ。この笑顔が見れるなら僕は悪魔にだってなれる。そう思ったんだ。でも君は僕が悪魔になることを許さなかった。君があんなに怒ったのはそれが初めてだったね。すこし驚いたよ。怒る姿も可愛かったけど、でも、あんまり必死だったから悪魔になることは止めたよ、かわりにほら?僕は今では道化だ。君の笑顔を引き出すためになんでもやるよ。バカにされてもいい、君の笑顔が見れるなら。
ねぇ、君は覚えてる?君が初めて僕の前で大泣きした日を。ビックリしたよ。とても大らかで、落ち着きがあって、でも少しだけ男勝りなところがある君が、ほんの些細なことで大泣きしたんだもの。僕は慌てたよ。すっごく焦った。このまま涙が出続けて枯れてしまうんじゃないか?このままだと僕の好きな笑顔を見ることが出来なくなるんじゃないか?ってね。一生懸命宥めたけど君の泣き声は大きくなるばかりでちっとも泣きやんでくれない。でもね、僕がわざと転んだり、変な顔したりして面白いことをやると君が笑ったんだ。大きな泣き声が大きな笑い声へと変わったんだ。嬉しかった。すごく。君がまた笑ってくれてすごく嬉しかったよ?ふふっ、あの日から僕は君の、君だけの道化になろうと決めたんだよ?僕が面白いことをやったり手品をやったりすると君は必ず笑って喜んでくれる。それが僕にとってどんなに嬉しかったか君には分かるかな?いや、別に知らなくてもいいんだけどね?
そう、君を笑顔にしてきたのは僕だったから、これからも君を笑顔にできるのは僕だけだと思ってたんだ。だから、目の前の光景に驚いている。
君はどうしてあの男と笑いあっているんだい?
どうして君は笑っているの?
どうして君と笑いあってるのは僕じゃないんだ?
どうしてどうしてどうしてどうして?!
ああ、ああ、やっぱり君は、僕を置いて、行ってしまうんだね。
もう、僕では役不足なんだね。ぼくはもう、必要ないのかな?
――――僕の想いは届かなかったんだね。
雫が一つ、僕の頬を濡らした。今、泣いてはダメだ。
僕は道化師だ。役目を果たさなければいけない。
僕は道化師だ。君の笑顔を守らなければいけない。
僕は、君を笑顔にする道化だ。
――――――――――――さあ、今宵も貴方の笑顔を守りましょう。
泣くのはその後だ。
読んで頂きありがとうございましたm(*_ _)m
これもまた夜のテンションで書き上げたので訳わからんところが多いと思います。スイマセンσ(^_^;)
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