第4話『スキルスキンスキ』
続いて第4話です。
相変わらず、読みづらい汚い文章で済みません。
では、パロネタがあるので苦手な方は注意してください…
第4話…
もしも登校する時に、右ではなく左に曲がって、
女の子にぶつかったら……
~始まります
第4話『スキルスキンスキ』
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春の朝の事である…
それは少し冷え寒い…
平凡な朝……………………………………
の筈がない……………………
「な、何てこったああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」
響く!!嘆きの叫び!!
それは全身が凍りついてしまうほどの苦渋の叫び…
「駄目だ…わからねぇ…俺にはサッパリわからねぇ…」
先にあるものは…
絶望のみだ…
「諦めるな!!諦めるな和琴!!!」
少年たちは信じる…
この絶望に終わりがあることを………
「無理だぜ……今計算じたけどよぉ…時間がどう考えても足りねよぉ…」
「けどよ!!!ここまで終わらせたんだぜ!!俺たち!!」
絶望の先に…希望はあるのだろうか…?
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「ハイハイ…宿題忘れ……つか、忘れたら駄目だからね?後でもいいからちゃんと出しな…つか、出して」
「「はい…」」
少年たちに…希望は待っていなかった……
「やっぱり馬鹿だわ…アンタ…」
呆れて何も言うことがないアスカ…
「だってよう…春休みなんだぜ?遊ばなくてどうするんだよ!!」
soda!soda!
ここで断言しよう…
春休みの宿題は高校生の宿敵である…と!!
あんな期間で出来る筈がないッ!!!
「それを世間では馬鹿って言うのよ」
それが“常識”…世間の“常識”である…
「そんな常識!!俺が破壊すr、」
「ハイハイ…席に座って静かにしろ…つか、静かにしろ、そして宿題出せ」
宿題と言う常識は堅かった…
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ここは…暗い………
……………ハア?
「ボス…暗いのですが……」
「我慢しろ…日本は今、エコブームなのだからな…」
薄暗い部屋に、明らかに偉そうに座る男と…
それに仕える…女性にしては…大柄な女…
そう…二人はとてつもなく悪いことを考えているのであった!!
「で…リト…あの娘は?№14の確保はどうなった?」
偉そうな男は、女に尋ねる…
だが、女…リトは答えない…
答えられないのだ!!!
「……失敗したか…」
「す、済みません!!!今、新たな刺客を送りましたから!!」
「そうか…なら頼むぞリト!!」
「ハッ!!全ては暗黒に包まれ静寂で、みんな安眠しやすい世界のために!!」
リトが拳を天に翳し、
忠誠を誓う!!
その拳の甲には…怪しげに光る…Nの文字が…
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ここは…学校…
………放課後の学校だ…
そして残されていたのだ!!!!!!!!
誰が?
魁斗が!!!!!!!!
宿題が終わってないからだあああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
「チッ!!だからって、夕方まで残す奴があるか!!!!!!」
カラスが鳴く!!
バーカと鳴き続ける!!!
態々教室に入って鳴くのだ!!!
「うるせッ!!」
バーカと鳴くカラスに、その場にあったシャーペンを投げつけた!!!
しかしカラスは、バーカと一言残し飛んでいく!
鳥は強敵なのだ!!
何処の世界でも鳥は強敵なのだ!!!!
「クソッ!!そんな常識、俺が破壊する!!!!」
更にシャーペンを投げようとするが…
カラスはもういない…
鳥は気まぐれなのだ…
因みに和琴は宿題の残りが少なため…家でやってくることとなり…
先に帰ったのだ!!!!
「アンタ……何時までやってるのよ…」
友人にまで見捨てられた魁斗に近づく影…
そう!!積川 アスカである!!
「おっ!!アスカ!!待っててくれたのか?」
フラグが成立したか?!
「べ、別に…待ってた訳じゃないわよ……ただ、」
ただ?
「アンタに言わなくちゃいけない事があるからよ」
「それって…告はk、」
「それだけは絶対に無いわ…」
と、なると…思いつく事は一つである…
「ナイトメールのことか…?」
「そうよ」
ナイトメール…詳しい内容は、前回の話に書いてあるので省略するが…
アスカを狙う悪い組織である。
「アンタにとるべき道は二つあるわ…
ひとつはこれ以上何も聞かずに見たこと全て忘れ…
貝のように口をつぐむこと…」
即ち、今まで通りに常識の中で生きろと言うこと…
「で、もう一つは?」
「……………ここで死んでもらうわ…」
「ホワット?」
カチャ!!
そんな音が聞こえた…
そして、気が付いたら目の前に拳銃の銃口があったとさ...
(って、そんな愉快な状況じゃねーよ!!!)
そう、クラスメイトに拳銃を向けられているのだ!!
愉快になれる筈がない!!!!
魁斗は感じた…
あの時…昨日、感じたあの殺意を…
(たく、こえーよ、その目…)
内心、ビビりまくりの魁斗…
だが、ここで弱みを見せる訳にはいかない…
こんなとこで、フラグを折るわけにはいかない!!!!!
「なあ…何で俺はお前に殺されなくちゃいけないの?」
一先ず…ここは様子を見よう…
下手な言葉で相手を怒らせる訳には…
フラグを折る気は無いが、死ぬ気も無い魁斗…
いや、フラグを遂行するために、こんなところで死ねないのだ!!!!
「簡単よ…アンタが邪魔なのよ…」
「殺す程かよ?」
「ええ、アンタがはしゃぐと…私まで危険なの…解る?」
「ああそうかい…だけど、ここで俺を殺す結果になっちまったら…お前も結構困ることにならねーか?」
死体、銃声、血など…様々な物がここに残る事になってしまったら、勿論、世間が常識が、それをを調べ上げニュースになるだろう…
そんなことになってしまったら、アスカはこの学校に居られなく必然であり、口封じの意味がない。
「そう…そんなの互いにデメリットだわ」
「ならよ…」
「グダグダ言ってるんじゃないわよ!!“死にたい”の“死にたくないの”!!!
早く選びなさいよ!!!!」
強く言い放ち、魁斗を威嚇するアスカ…
「早くしろって言われたって…」
そんな物騒なもの持たれて選択できる筈が…
……選択?
そうこれは選択…
片方は死で、片方は生の選択…
死の選択は互いにデメリットにしかならない…
だが彼女は敢えてその選択を全面的に押してくる…
(ああ…なるほど…)
魁斗は察した…
アスカの本意を…
即ち、アスカは魁斗を殺す気はない。
いや、有るかもしれないので…ここで、殺すつもりはない…
ささっと、身を引け…
と言うこと…
この強引な選択も、魁斗自身が選ぶ事によって…
形上、合意の上の選択と言うこととなる…
勿論、そんなのは口約束なのだから、守る義務もない。
それは、アスカも承知の上の筈…
なら、アスカは魁斗を約束を守る男と認識したのだろうか?
はたまた、次は殺すと言う暗示なのだろうか?
(うん、前者だろう…きっと…)
……折角なので、都合の良い方の解釈をすることにした魁斗…
その方が心に余裕ができる…
そして、そっちの方が、目の前の少女が可愛らしく見えるのである。
「アンタ…何、ニヤけてんのよ?」
「あっ、えっ、いや…」
ヤバイ!!表情に出てしまった!!
余裕を持ちすぎた!!!!!!!!!
「アンタ…私を舐めてるでしょ?
私がアンタを殺せる筈ないって…そう思ってるでしょ!!」
「いや、そんなことは、」
「アンタは何も解ってないわ!!組織とやりあうと言うことがどれだけ危険だって!!
平気で死ぬのよ!!人が!!何人も!!何人も!!!
それなのにアンタは自分は特別だ、特別だから死なないってそう思ってるんじゃないの!!」
“死…?”
「死ぬ時は誰だって死ぬのよ!!それなのにアンタは、」
「じゃあお前はどうなんだよ…」
「え…?」
「お前こそ…死ぬとかって…理解してのかよ…?」
アスカは直感的に感じた…
目の前の少年が…怒っていることが…
だからって、相手が有利になったわけではない…拳銃はこちらの手に収まっている…
何の問題でもない筈…なのに…
「ふ、ふざけないで…そんぐらいの事…この銃を握った時から、」
「そうか…“そんぐらいの事”か…」
「っ!」
「俺は人の死を理解したくないし、認めたくねーし…死ぬ気も死ぬ覚悟とかねーけど…
人は死ぬ時は死ぬ…そのことは知ってる…つもりだ…」
「………………」
何を動揺をしているのだ…自分は?
こんな、何も知らない、本当のただの少年なんかに自分は…
アスカの拳銃が少しばかり震える…
そのことにアスカ自身は気づかなかったが、目の前にいる魁斗は気づく…
それと共に、今、自分がどんな顔していたかにも気がついた…
「あ、いや、その…済まん…恐がらせ…ちまったか?」
魁斗は手を上げ、らしくない彼から、何時もの魁斗の雰囲気に戻った…
「べ、別に、恐がってなんか、」
「ふーん。だけど目尻によう、」
「え、嘘っ?!」
まさか、涙?!!無意識の内に?!!この程度の事で?!!
慌ててアスカは腕で目を擦r、
「目脂が付いてるぜ」
「……えっ…?」
「だから目脂が」
騙された!!!!
「ア、アンタね…」
「嘘は言ってねーよ」
確かに嘘ではない。
だが、目脂は人間の生理現象。
ビビる、恐がる…そう言った感情には関係ないのである!!!
「か、覚悟しなさい…絶対に殺してあげるわ!!!」
カチャ♪
再び銃を構え直すアスカ…
何時の間にやら、先ほどの震えは止まっていた。
それどころか、今なら先ほどよりもずっと、正確に弾を放てる…そんな気がした…
で、魁斗は言うと…
(ギャルゲなら完璧に、フラグが立ったなこれ…)
相変わらず、能天気である…
だがこれは現実…ギャルゲとかなら、一時的なデメリットで済むが…
(さて…どうすっか?)
考える魁斗…
その時である…
「……ん?」
魁斗の優れた邪眼(目)が…何かを捉えた…
「ちょっと、アンタ人の話聞いてr」
「危ねッ!!!!!!!伏せろ!!!!」
魁斗は行き成りアスカに飛びつき押し倒した!!!!
「キャ!な、何するのよ!!!!!!!!」
ドス!ドス!!ドス!!!
「アウチ!!!」
急な事で慌てふためき、つい魁斗の身体を二、三発蹴っ飛ばすアスカ…
だが直ぐに、押し倒した理由が解る事になる!!!!
グサッ!!!
「……え?」
刺さる!!!
魁斗の机に、美しい銀色のナイフが突き刺さる!!!!!!!!!!!!!!!!!
「イテテ……助けてやったのに、蹴っ飛ばすヒロインがいるかよ…」
危なかった!!
もし、魁斗がアスカを押し倒していなかったら、確実にナイフはアスカの背中を突き刺していただろう!!!
「ほーう…中々運が良いな…」
何処からか声が!!!!!!!!
入ってきたああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
明らかに怪しい男が、
教室の前のドアを開け、入ってきた!!!!!!!
「フフフ…見つけたぞ…№14…」
「ア、アンタは…ナイトメール最強のアサシン…ラックマン…」
「アサシンだって?」
アサシン=暗殺者
である。
そして!!
アサシン=暗殺者=ラックマンなのだ!!!!
「そこをどけ…少年…私が用事があるのは№14だけだ…」
「…断る」
魁斗は蹴られた横腹を押えながら立ち上がり…
ラックマンの前に立ち塞がる…
「暗殺者の用ってのは相場が決まってんだ…それなのに、女の子を一人にする男なんてイネーだろうが!」
「まるで、恋人みたいな言い方だな」
「ええと…まっ、そんなとこ」
「か、勝手なこと言うな!!馬鹿!!!」
しかし!話は勝手に進んでいく!!!!
「そうかそうか…なら死んでもらうよ彼氏君」
ラックマンは自分の懐に手を突っ込む!!!
そして、一本のナイフ!!先ほどと、同じナイフを取り出した!!!!
「…この時代のアサシンさんも、使うのはナイフなんだな…」
「私は火薬の臭いが嫌いでね」
「ふーん…」
アサシンだからナイフ…
そんなことはゲームの中だけだと思うだろうが…
この男は恐ろしいのだ!!!!!!!!!
ナイフや銃なんかより!!ずっとずっと、恐ろしいのだ!!!!!
「なあ…君…
超能力って…信じるかい?」
「超能力…?」
「そう超能力…人間の第六感的能力とも言われてね…かつてソ連とかではそれなりに研究されていたんだよ」
「で…超能力がどうしたって言うんだよ!!!」
「察しが悪いな…彼氏君」
ラックマンはナイフを投げた!!!
「っ!!」
魁斗は横に避ける!!
横に避ければ、真っ直ぐ飛ぶナイフを避けることができるからだ!!
だが!!!
曲がった!!!!
何が?
ナイフが!!!!
ナイフの方向が!!!!!!!!!
ナイフは曲線を描き!!
魁斗の頭を擦れ擦れに通り越し!!!
壁に突き刺さる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「私は能力者だ…彼氏君…因みに、今のはわざと外した」
衝撃!!!!!!!
ナイトメールのアサシンは、能力者だった!!!
「マジかよ…」
「う、嘘…」
さて、もう一度問おう…
絶望の先に…希望はあるのか…………?
第4話…完
次回、第5話『衝撃と笑撃の戦略』




