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最終話『ハッピーエンドは…?』

とうとう最終話ですね…

いやー今回だけはもうスットクが尽きていたんで間に合わないかと思いましたが…

何とか間に合いました…ちょっと眠いです。


それでは最初に書いときますが…一応、閲覧注意で…人によってはグロく感じる表現があるので…そこホントお願いします。

最終話…


もしも登校する時に、右ではなく左に曲がって、

女の子にぶつかったら……


最終話『ハッピーエンドは…?』


……………………………………………


ボクたちは……

あの時……人を捜していた……大切な仲間の一人を…


だけど…何処を捜しても彼の姿は見えず、途方に暮れて、

一度、ビルの外に出た…


その時だ……


『な、何ですか…あれ?』


『お。俺が、解る限りじゃ、最上階の空間が…時空間が歪んでやがるぜぇ!!!!!!!!』



和琴先輩がそう言うが…ボクにはそれがサッパリ解らない…

けど、それがとてつもない事が起きている事は解る…



そして…そして、そして…


“最悪な結末”が起こるのではないかという考えが…頭を過る…




嘘だ…

嘘だ…嘘だ…嘘だ…嘘だ…


こんな結末…


嘘だ…


あそこには…あの階には…最上階には…


あの二人が…


『ッ!!くるぜぇ!!!!伏せろぉ!!!!!!!!!』


彼が叫んだ瞬間…


最上階は…まるでブラックホールのように…空間に渦を巻き…凝縮し…



『あ、ああああ…………………』



破裂する…


最上階は…消えた…























『うあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

先輩ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃィィィィィィィィィィィィィィ!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』



…………………………………………………

……………………………………………

…………………………………………

………………………………………

……………………………………

…………………………………



チュンチュン…チュンチュン……



「……………んー…」


(朝日…?)


姫川 百合野は、カーテンの隙間から漏れた“春”の陽射しにより…目を覚ました…


実に健康的である…


「…………夢……か…」


“あの日”の夢…

随分と久し振りに見たものだ…


百合野は時計の針を確認し…汗だくになったパジャマを着替える事にした…



……………………


百合野の朝食は大抵一人である…


だが、夕食は母親と一緒なので孤独ではない…


まあ…もう母親がどうこう言う歳ではないが…




何時も通りの朝である………


そして、何時も通りにテレビを付けるのであった…


チャンネルは、N○Kのニュース…と言いたいが、

彼も高校生…少し堅苦しいニュースよりも、芸能界を扱うワイドショーの方を良く好む…


別に、ヘンな話ではないが…



『さて、今日のニュースです』


ニュースキャスターが今日のニュースを読み上げる…


『昨日、S・Wグループが、保育所、児童養護施設等に、多額の寄付をすることを発表しました』


S・Wグループ…


「和琴先輩……頑張ってるな……」



神速 和琴…それは百合野の先輩の名である…


『S・Wグループ…一年前に創立されたばかりですが…凄いですね』


『全くですよ…特にあの創立者は…』


『まだお若いと聞きましたが?』


『まだ成人していませんよ彼』


『えっ…私よりも年下…?』


『ええ、でも…彼には才能がありますよ…

まるで、此方の考えや行動がまるで読まれているように話されるんですよ?

取材したときに驚かせられました』


ニュースキャスターたちは、若き創立者の話に盛り上がる…



その姿は、百合野にとって可笑しくて堪らない…


そりゃそうだ…


彼は本当に先が読めるのだ。

そういう能力なのだからだ………



やはり…“二年”近く過ぎたても…超能力という存在はまだ世の中には浸透していないようだ…

まあ…それはS・Wグループの活躍を意味しているのだが…



「ジュースでも飲むう…」


百合野は冷蔵庫の中からレモンを取り出し、コップの上で…


「鎖の拘束チェーン・ホールド


バチバチバチ!!!


“搾る”…



慣れたものだ…

初めは破裂させてしまって大惨事だった…


そのコップを手に取り、百合野は再びテレビを眺めるだった……



…………………



あの日から“二年”近く経った……



あの日…結局、二人は帰って来なかった…


部室で一人…先生が泣いていた…………………………………




そこで部長が死んだ事を先生から知らされた……


泣いた………

脳が理解する前に涙が出ていた……

兎に角その一週間はずっと泣き続けたのは…今でも憶えている………




ボクたちはナイトメールを倒した…

だが、内容で敗北した…


“約束”を果たす事が出来なかった…

そしたらどんな結果でも敗北なのだ…ボクたちは…





その後…あの日の事は全て“事故”と片付けれられた…


ガス漏れによる爆発事故だと…そう片付けられた…


多少強引だが…そうもしなければ、世間には説明がつかない…


誰も時空の歪みによる爆発だとは信用しないだろうし…




こうして……正義の部活は、悪の企業が滅ぶと共に解散した…

顧問でもある牧士先生も…学校から姿を消した…



と、言っても…本当に姿を消した訳ではない…

元情報屋である事を生かし、和琴先輩の仕事の手伝いをしてる…

時々、ボクの家にも来たりして…母さんと楽しそうにしたりしてる………

子供のボクが口出しする内容ではないだろう…



先生だって…寂しいのだから……



折角なので和琴先輩の事も話そう…

ついでに、S・Wグループについてもだ…


…S・Wグループとは…名前の通り、

S(神速)・W(和琴)の略で、和琴先輩が一年で立ち上げた企業である…



別に、渡米して石油を掘り当てた訳ではない…


ナイトメールを買収したのだ…


実は、事件後…ナイトメールの株が暴落した…

本社の最上階が爆発したせいもあるが…急に人々はナイトメールの事を『信頼』できなくなってしまったらしい…


そこで、和琴先輩と先生が株を買占め…株主となった。


和琴先輩の能力と、先生の元情報屋である事が最大に生かされ…

直ぐに利益は上向きとなり…

S・Wグループが誕生したのである…


今年で19歳だと言うのに…この国の資金の数%を所持する…恐ろしい話しだ…



だけど、和琴先輩は社長椅子には座らず。世界を飛び回り…戦災孤児の保護などに努めている…


それと同時に、世界から能力者を見つけ…悪用させないのが先輩の目的である…

世間一般に能力者の存在を知られてないのも、能力者の悪用を防ぐ為、能力者の存在による社会影響を防ぐ為、S・Wグループが裏で活躍してるからである。





本当に恐ろしい19歳だ…



「ハア………」


ふと溜息…


「…ボクは…どうなのかな…?」


先生も先輩も…それぞれあの日を境に新たな道を進みだした…

それが結果的には良かったのかは別として…二人は成長したのだ…


なら…自分はどうだろうか?


自分も成長できたのだろうか?



あれだけの出逢いと別れをくりかしたのだ…

成長してない筈が……ないだろうが……


どうも実感できない…


外見的な成長は少ないからか?


あれから背は全く伸びなかった…髪は伸びたが…


声も低くはならなかった…

寧ろ高くなってきているような…?

気のせいか?


(うん…気のせい…気のせい…)


そう、自分に言い聞かせる…




確かに、外見的な変化は少ないが…心は…精神的には成長するようには努力したつもりだ…



そんな事…昔のボクでは考えもしなかった事だ…


そう考えれるようになったのは…仲間の存在のお陰だ…彼のお陰だ…



「ん……あれ?もうこんな時間だ」


百合野は時計を確認すると…もう家を出る時間である…


「急がないと…」


今日は遅刻するわけにはいかないのだ…

まあ…何時も遅刻してる訳ではないが……


今日は何せよ特別な日なのだから…………



…………………………………


『皆さま…おはようございます』


舞台の上で校長先生が挨拶…

そう…今日は始業式だ…


皆、ダルそうにしながらも静かに校長の話を聞いている…

そしてボクも校長の話を聞いている…


そして…校長の話が終われば次の番である。


何の番か?

それは………


『それでは……生徒を代表して…“生徒会長”の姫川 百合野君お願いします』


……ボクの話の番である。



ボクが舞台の上に立つと…


ヒソヒソ...

「……………キタキタ…」「キャワワ..」「( ゜▽ ゜)」「ハアハア....//」


ヒソヒソ...


何か少しざわつき…声が聞こえたような気がしたが…聞かなかった事にしよう…

きっと何かの空耳だ。聞き慣れた同級生の声も聞こえたが空耳だ…

ボクはそんな空耳を気にせず舞台の上にセットされたマイクの前に立つ。



だが…そこで重大な問題が発覚した…n


「…と、とどかない…」


ピョンピョン!!ピョン!!…

ピョーン!!!



跳ねてみた…現実は無慈悲だ。跳ねてもとどかない…


そして……ここは舞台…

即ち、



「生徒、かいちょおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーぅっ//!!!!!!」


全校生徒の目の前である。


「お姉さまーーーーーーーーーー///!!!!!!!!!!!」


「百合野くーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「がんばれーーー!!!!もっと高くだよーー!!!!」


済みません。これが限界です。


「ああもう見ていらえねぇ!!!!俺が生徒会長をちょっと担いでマイクまでとどかせるZE!!!!」


「いや、俺が肩車で!!!」


「私がおんぶで!!!」


「「「「「「俺たちはピラミットで!!!!!!!!!!!!」」」」」」


「「「「「「「「わたしたちがタワーで!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」



「それなら俺と会長のウエディングケーキを踏み台に!!」



お断りだ。

皆…頼む、そんな大がかりのはいらないから、誰か…マイクの位置を下げてくれ………


ほんと…頼むから…




(やっぱり……外見的な成長も努力すればよかった…)



三年五組…県立伊里高校生徒会長…姫川 百合野はそう思ったとさ……



チャンチャン♪.....



……………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………











ここは辺り一面砂漠……………


何もない大地……


“地球ではない何処か”…………………………




そこに…全身を…顔まで包帯で巻いている片腕のマントを被った男がいた……



その男は常に孤独…

何時も一人である…


男は何もしない…砂漠の真ん中にポツリと一人座っており…暫くすれば別の場所に行っている…


そしてまた一人座っている…




男は何もしない…

が、

近付いて来るものには誰であろうが容赦はしない…………


彼を襲おうとした盗賊、一人である彼を心配して近付いてきた心優しき人、偶々彼の近くを通り過ぎた者…

それが、男だろうが、女だろうが、子供であろうが容赦なく平等に殺す。


何時しか彼は鬼と呼ばれていた…


彼が近くに来てるという噂を聞けば人々は逃げだす。

仕事を放棄して逃げ出してしまう。


勿論、命は大事だ。

命を捨ててまでも仕事をこなせとは言わないが……


それによって困る人々もいる。




「あいつ…だな…」


「ほ、本当にやるの…?」



若い男女二人が少し離れた岩かげから鬼の後ろ姿を眺める…


「当たり前だろ?此処まで来たんだからな…」


「そうだけど…」


男の目的は…

       この鬼を殺すことである。


二人は此処から近くの村に住んでいる者だ…

決して豊かな土地はないが、資源の取れる村だ。

なので他の土地の豊かな村から食糧を勝手過ごしているのである…


しかし、問題が起きた…


近くに鬼が現れたのだ…




彼の友人が鬼にやられた…何とか命は取り留めたもののかなりの重傷である…


村中は鬼の噂でパニックを起こしてしまった…

そして、運搬係の奴もその噂を聞いたらしく…食糧運搬の仕事を放棄して逃げ出してしまった…

これでは村に食糧が届かない…餓死してしまう…


そんな村の危機を救うため…二人の若い男女は鬼退治に来たのである…




「ホント……動かないなアイツ…」


「ねえ…やっぱり帰らない?噂だと二三日でどっか行っちゃうらしいし…」


女は恐がっていた…


「いや駄目だ…俺はアイツの仇を取らなくちゃいけない…」


男も本当は恐かったが、彼は親友を傷つけた奴を許せるような男ではない…


「大丈夫…心配するなって、アイツはただボーーートと空見てるだけだし、

後ろから俺の“能力”で近付けば大丈夫だって」


男には勝算があった…


「け、けど……」


「…それにアイツを仕留めれば…婆ちゃんだって俺を一人前として認めてくれる筈だ…」


「………………」


「そしたら………結婚…だってな……?」


「………うん…//」



この男女は恋中である。

しかし、男は村の村長の孫であった…祖母から許婚を用意されており今年には別の村の村長の娘と結婚しなくてはならない。

祖母の事は嫌いだが、何時までも祖母の言う事を聞いている訳にはいかない…

この鬼退治には自身の自立も含まれているのだ…



「お前は何もするなよ…此処に隠れてろよ?」


「うん」


男は岩かげから飛び出し鬼目掛けて駆け出す…



しかし音は鳴らない…

それが男の能力…


「猫歩き(サイレント・キャット)」



足音が響かなくなるのだ…

これで気づかれず鬼に近づける…


そしたらこのナイフで首筋を斬れば…



と、思った瞬間である…



ブスン....



「……………?」


倒れた…

バランスを崩し砂の上に男は倒れた…


能力のお陰で倒れた音は鳴らなかったが…

何時までも倒れてては流石に危険過ぎる…


男は直ぐに立ち上がろうするが…


(………あれ?)


足に力が入らない…


一体何事かと、自身の足元を確認する男…



すると…


片足が斬れて無くなっていた…



「………………え………?」


驚愕である。

砂の中から剣が急に現れて…綺麗に男の足を切断したのだ…驚愕するしかない…



その足を斬った剣は砂の中に潜っていき…姿を消した…


(……………いや…ちょっと…待てよ…)


驚愕し過ぎ…声も何も出ない男…

次第に流れは理解した…が、意味が解らない…理解不能である。



するとだ…


鬼が立ちあがった…

そして……此方を向いたのだ…

音は立てて一切立てていない…しかし、此方に気付いたのだ…


何故か?


無駄なのだ…

音を立ててなかろうが…鬼にはそんな小細工は通用しない…

この場所は…鬼の空間フィールドなのだ…鬼は初めから男の存在など気付いていたのである…


鬼は片腕だ…“左腕”はない…

だから“右手”で剣を握る…大剣を握る。



間違いない…あの鬼の剣は…さっき男の足を切断した剣である…



砂の中から突然現れた…あの剣である…



「意味わからねぇ…よ」


この男では鬼は倒せなかった…


鬼がゆっくりと男に近付いてくる…



「………………ひ…く、来るな!!!」


男は逃げ出そうとするが…無駄だ…片足がない男が鬼から逃げれる筈がない…


鬼が…男の前で剣を振り上げた…


「ひいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!」




「待って!!!」


女が飛び出して来た…男と鬼の前の間に立ち…女は男を庇ったのだ…


「お…お前…」


「この人は…この人だけは殺さないで!!」



「………………………」


ガン…

鬼が剣を砂に突き刺す…

攻撃を止めた…


思いが…二人の愛とやらが伝わったのか…?




クン…クンカ…


「………?」


鬼が女に顔を近付かせ…匂いを嗅ぐような仕草をする…



そして……

「………違う…」

そうボツリと鬼が呟いた瞬間であった…



バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!!!!!!!!!


女の目の前に…当然…謎の穴が現れた…


そしてその穴に鬼は右手を突っ込む…


「…………うっ?!!」


女が苦しそうな声を上げたのは一瞬の内だ……


パン…


と、風船が割れた様な音が聞こえ…声は聞こえなくなる…


鬼が穴から手を取り出すと…手が真っ赤だった…


女も取り出したのと同時に後ろ向きに倒れる…


ドサッ!!!



「お、お前!!!」


男が慌てて這いずりながらも女の元に近付く…


女に外傷見えない…

だが、死んでいた…


綺麗な顔をしてた…だが死んでいた…


まだ身体は人の温かさを持っていた…


だが…死んでいた…

脈が消えていた…心臓の鼓動が…聞こえない…



「う、うわあああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!!!!!!!」



この男の消息も此処で絶えたのであった…






これは…奇跡的に鬼から生き残ったあの男の友人の証言だが…

彼は鬼にこう聞かれたらしい…



「アスカ………?

…アスカは何処だ…?何処にいる?」

                 …………と…





……………………


少年は……過去を超えた……常識を超えた……………



だが……彼は…代償を払わず生きる事は出来なかった…




こうして…青春の物語の一ページ目は…幕を閉じる……………………


もしも登校する時に、右ではなく左に曲がって、

女の子にぶつかったら……


…………完


悲しみの風は止むことを知らない………………


これで終わりです。

読んでくれた読者の皆様本当にありがとうございます。

この作品の感想や質問などがあれば、できるだけ答えるつもりなのでお願いします。


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