97/112
chapter 2
2
『サボり。いまどこ』
『ジュリ恵も消えたけど一緒かーい』
『どうしたん。風邪?』
『おーい』
『無視すなー』
『う○こ』
タブレットのメッセージアプリを何度確認しても、ウェスカーからの既読マークは付かなかった。
天宮羽衣は小さなため息を一つ。
教室の空席は三つ。一つはジュリエット。彼女が突如休み続けるのは、これまでままあることだから、しばらくすればまた顔を見せるだろう。同じく、観月智一も欠席だが、彼もまた休みがちなのである。彼のことは心配していないが。
もっとも気がかりなのが、親友のウェスカーである。
彼女から返信すらなく、先日、登校直前で姿をくらませたまま顔をみていない。
自分の知らないところで、なにかが動いているような気がするが……。
いや、そんな考えは世界の中心になったつもりのヒロイン気取りである。
べつに自分は、いたって平凡な高校生なのだから。
もう一度、メッセージを確認。
呼びかけに応じないのは、実に寂しい。




