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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
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お誘い

一周しました、緋絽です!


欠伸をして窓の外を見る。

グラウンドではC組がサッカーボールを蹴り合っていた。

「……でf(x)=2/x+1+3を~~して……」

わかるかっつうの。

適当にノートをとって、その端に落書きをする。

ボールが弾んでいる絵で、我ながらうまいと思う。

クスッと笑い声がした。

そっちを向くと中元(なかもと) (まい)が落書きを見て笑っていた。


″え?なんで笑う?″


中元に見えるようにノートに書く。


″カワイイ″


同じように返してきた。


″カワイイ!?かっこいいじゃなく?″


″うん″


″じゃあこれは?″


ちょっと猫とは言い難い猫を書いてそれにシュートをさせた絵を書いた。


″これは変!!ていうか何これ?ボールはわかるけど……″


″ネコです!!ネコなの!!″


″あっほんとだ!!わかんないよ~″


女子はいつも丸い文字を書く。男子とは違うころころした字でなんだか笑っているように見える。


″文字、かわいいな″


少し経っても返事が返ってこないから中元を見るとどう返事をしたらわからないって顔をしていた。

仕方ない。

『文字』の下に強調するようにアンダーラインを引くと肩を叩かれた。

結構痛い。

顔を歪めてみせると慌てて


″ごめん″


と書いた。

ニヤリと笑い返すと中元も笑った。

「じゃあ授業を終わります、起立ー」

教科書を片付けると肩を叩かれた。

「んー?」

振り返るとニヤニヤしながら由輝と朝弥が立っていた。

「何?何だよ!!」

「仲睦まじいことで」

「は?」

「な・か・も・とだよ中元!!なんかやりとりしてたろ?」

「あんなの普通じゃん」

「わかんないよな……お前には……」

「何が!!」

「中学の頃さ、球技大会とかで超応援されなかった?」

いつの間に傍に来ていたのか茜が言った。

「おわっびっくりしたー。え?応援?うん、されたよ?由輝だってされてたし」

「なんだよお前らー!!いいなー!!」

「お前だってされたろ?」

「させたけども!!何か!?」

「なんか…悲しいよね…」

「茜ー!!そこは言っちゃいけない!!」

「いやむしろ今のは言うべきだったのでは?」

由輝が汗を浮かべて言った。

「うっさい由輝!!」

「あ、ところでさ今度春祭りがうちの近所であるんだけど行かねぇ?」

茜がチラシを投げて寄越した。

「祭りかー。俺行ける」

「俺も」

「じゃあ朝弥はオートで参加となります」

「いやいいけど」

「じゃあ今週の土曜日な?どうせなら昼から集まろうか」

「りょーかーい」

「飯食って一時集合!!」

そこまで話してチャイムが鳴った。


次は夕さん!

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