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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
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お祭りへ

夕です!

することもなく部屋で天井を眺めていると、真実から電話があった。

「何?こんな時間に」

「14日、祭りのこと覚えてるよな?」

「14日……」

「そっ」

14日?それって…。

「真実の誕生日って、14日だったよね」

「そうそう。プレゼント待ってるから」

「わかった、出店でなんか買ってあげるよ」

「ひでー」

電話の向こうで真実が笑うのが聞こえた。



それから2日はあっという間に過ぎていって、祭り当日。

日が暮れ始めてから家を出てきた。

「あ、朝弥。今日は早いね」

「おー、茜」

途中で朝弥と合流。次は真実と由輝。

「そういえば、真実の家って行ったこともないし、見たこともないよな」

「確かに。由輝の家は夏休み前に行ったけど。2人の家って近いんだっけ?」

「そんなこと言ってたかもー」

そんなこんなのうちに由輝の家の前に着いた。

インターフォンに向かってから少しすると、すぐに由輝が出てきた。

「あれ、真実まだ?」

「まだって?」

「真実の家、この坂の上」

指差されたのは、今下りてきたばかりの長い坂。

「僕ここで待ってようかな…」

現実から目を逸らしながら言う。

ま、でもそんな心配はいらず、坂の上から真実が走ってくるのが見えた。

「お前らー、なんでスルーすんの!?」

俺、窓から呼んだのに‼と文句を言ってる真実をよく見ると、あれ?

「真実、浴衣?」

さわぐのをやめて僕達を見る。

「逆になんで君達私服?」

「動きにくいから」

「オレに浴衣は似合わない」

「俺もー」

「祭りと言ったらこれだろ‼」

それはいいけど、その格好でよく走ってこれたね。

とにかく、これで全員がそろった。

「みんな揃ったみたいだし、行く?」

「あー、ちょっと待った。まだ全員そろってないから」

「「「は?」」」

「まだ誰か誘ってたの?めずらしいね」

「そういうことじゃなくて…」

耳当たりをカリカリかく真実。

「…中元、を…誘いまして…」

「おーっ、がんばったな‼」

由輝がいきなり真実の背中を叩く。

へぇ、真実、中元さん誘ったんだ。…おもしろくなりそう。

「で、そしたら、他の3人も来てくれるらしいから」

「3人って?」

やっぱり持ってきたカメラをいじる朝弥。

「うん、平方と吉野と小森ちゃん」

一瞬にして空気がひんやりしていったような気がした。


こうして今までで1番複雑な気持ちで祭りは始まった。


次は秋雨さん!

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