炎天下ですよ、皆さん
夕です!
と、いうわけでこの暑い中、外に遊びに行くことになった僕達。
なんのために朝弥の家い来たのかわかんないじゃん。
「茜兄ちゃん行こうよ」
「遊ぼうぜ‼」
「うん、行くよ」
いやいや、若い者は元気ですね。
俊と純に引っ張られて家を出る。
「朝弥ー?遊びにいくなら、ついでに買い物お願いできるー?」
「うぇー…」
朝弥は買い物袋といつものカメラを持って出てきた。
「朝弥は買い物行ってくれば?俺達で遊んでくるから」
「いやいやいや、それはひどいでしょうよ‼」
双子に連れられて来たのは、朝弥ん家から歩いて10分くらいのとこにある公園。
「で、何して遊ぶの?」
さそわれた本人、真実が腕を組みながら聞く。
「鬼ごとか?」
「さんせー‼」
双子は賛成ね…でえもこの暑さの中で鬼ごっこする勇気は僕にはない。
「俊と純、それはやめない?もっとこう…涼しいの」
「えー」
「はいっ」
真実が急に手を挙げる。
「バスケ‼バスケはっ?」
「真実、ちょっとこっちで俺と話そうか」
頭にはてなを浮かべながら由輝に連れて行かれた。
どさくさにまぎれて日陰に入ってるし…あの2人。
「朝弥は?なんかやりたい遊びある?」
我関せずってかんじで写真をとっていた朝弥をつかまえる。
「オレ?オレは鬼ごで…」
ほっぺたぐに~~。
「話、聞いてた」
と、双子――俊のほうに背中に一撃くらった。
「兄ちゃんを離せっ、カナブンマン‼」
「いった、…カナブンマンんん?」
「オレはカブトレッドだ‼兄ちゃんを助けにきた‼」
「あぁ、カブトマンの話、続いてたんだ…」
両方の腕に純と俊がぶら下がってくる。
「重っ…」
朝弥を離すと2人は僕から同時に逃げ始めた。
「つかまえれるもんなら、つかまえてみろカナブンマン‼」
「オ、オレの敵をとってくれー…カ、カブトマン…くっ」
「なんでのってんの、朝弥」
双子はピョンピョン飛び跳ねて、口々に「かかってこいっ」とか言ってる。
「……。…仕方ないなぁ」
俊に狙いをつけて走り出す。あと少しというところでひらりとよけられた。
い、意外に速い…。
「やーい、弱虫カナブンマーン」
今度は純…にも逃げられた。
「はぁ…きつ…」
まだ日陰にいた由輝と真実が目に入った。
「茜ー、何してんのー?」
「んー」
2人に近づいて真実にタッチ。
「え、何」
「次のカナブンマンよろしく。僕はもうだめ…」
「鬼ご?」
「うん。カナブンマン兼の」
「で、俺が鬼なわけね。よっし、行ってきまーす‼」
真実が走って行くと2人ともギャーと言いながら逃げていった。
…あれ、結局鬼ごっこになってない?これ。
次は秋雨さん!