表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白紙に綴る夢  作者: 緋絽
54/111

弟妹達!

緋絽です!


「「どちら様ー!?」」

小1ぐらいの子供2人が声をそろえて走ってきた。

女の子と男の子。

「茜とその仲間達だよ。朝弥いる?」

「おぉ茜兄ちゃん‼また来たの!?」

「だって世の中暑いんだもん。しょうがないよね、俊」

「あーそりゃしょうがねぇなー」

俊と呼ばれた男の子が頭の後ろで指を組む。

「茜兄ちゃん、いらっしゃい‼」

「お邪魔するよ、純」

「うん‼」

純と呼ばれた女の子が可愛く笑った。

俺と由輝は口を開いた。アルファベットのOの形のままぽっかりと開けている。

弟妹がいるなんて聞いてない。

「俊、純‼兄ちゃん出るから部屋にいろっていつも言ってるだろ‼」

奥から朝弥が足音をたてて走ってきた。

「あれっなんで皆いんの?なんか約束してたか?」

「ううん、そこで会ったから、じゃ朝弥ん家行くかって。ね」

「そ、そう」

朝弥が汗を浮かべる。

なんか今、朝弥が常識人に見えるんだが。

「よぉ、朝弥」

朝弥に向かって由輝が手をあげて挨拶した。俺も手を挙げる。

「まぁ、いいけど。上がれよ」

「おじゃましまーす」

「「お、おじゃましまぁす」」

中に入ると白い壁にたくさんのポスターが貼ってあった。

『昆虫戦隊 カブトマン』

「あーーっ」

俺は思わず声を上げる。

由輝も同じように、俺の視線の先のものに気付いて声をあげた。

「何?」

茜が振り返る。

「すげぇ‼これまだやってんの!?」

「これ?」

茜が首を傾げた。

「「カブトマン‼」」

「超おもしろいよな‼」

俊が飛び込んできた。

「な‼」

「兄ちゃんも好きなの?」

キラキラした目で俊が聞いてきた。

「今は見てないんだけど、小っさい頃超ハマってた‼カブトレッドが一番好きだった‼」

「俺も俺も‼」

俊とハイタッチをする。

「「イェーイ」」

「え~俺カブトブラックだったな~」

由輝が唇を尖らせる。

「あ~ブラックも捨てがたいよな~」

「うんうん」

俊がパッと部屋に飛び込んで何か持ってきた。

「これ見て‼」

「おぉ、フィギュアじゃん‼」

「かっこいいだろ~」

「うん、すげぇ」

もうコンプリート近い。いいなぁ、俺も集めようかなー。

「こーら、俊。出したらしまっとけよ」

「わかってますよ~」

俊が口を尖らせる。

それから俺の手を掴んだ。

「兄ちゃん、外で遊ぼうぜ‼」

「お?おう」

ちらりと朝弥を見ると、仕方ねぇなぁというように溜め息をついた。

朝弥って、お兄ちゃんなんだなぁと思った。


次は夕さん!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ