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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
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帰りたい

夕です!

次の土曜日、先生に頼みこんで中庭に入れてもらった。

「ん、飛鳥。どっかに立ちな」

「…じゃ、あ…」

小森さんがとてとてでっかい木の下に行って立つ。

「そんじゃ、撮るぞー。笑えよー」

「は、はい…」

朝弥がカメラマンだから、僕達は必然的に裏方さんなわけで。

反射板を持って朝弥の後ろに立つ。

「ねぇ、僕達ってずっとこれだよね」

「だろーなぁー」

「楽しそうな朝弥が憎い」

パシャパシャとシャッターを連打している朝弥はたぶんカメラマンになりきってんだろなー。

小森さんはシャッターを押される度に違うポーズで笑ってる。

なんか…やっぱり2人の間に花が飛んで見えるような…。

「僕、抜けていいかな」

「「逃げんな」」

真実と由輝にがっしり腕を掴まれる。

「よーし、中庭はこれくらいでいんじゃね?」

「ありがとう、ございます…」

「次行くか‼おーい、3人共行くぞー」

あー、朝弥のくせに…小森さんと2人でさっさと行くんじゃない‼

荷物くらい運んでよ。

「今からでも抜け出せると思うんだよね」

反射板を3人で運びながらぽつり。

「茜ー、俺だって逃げたいんだから」

「なんでだよ、あの2人おもしろいじゃん」

由輝と僕はさっさと消えたいのに、真実が帰らしてくれない。

――と、公園への角を曲がった時、由輝に誰かがぶつかった。

「きゃっ…」

ぶつかったのはやっぱり平方さん。

ほんと、これだけぶつかるのも奇跡だと思うんだ。

「平方さん、まだ由輝のストーカーしてんの?」

「ストーカーじゃないったら‼あたしはたまたまここを歩いてただけ‼」

「ふーん…じゃっ」

興味なさそうに由輝が歩きだそうとしたのを平方さんが止める。

「あんた達は何してるの?そんな板持って」

「依頼」

「へぇ、どんな?」

「それは言えませーん」

この2人って、なんだかんだ言っても仲いいよね。

「ならいいわ、あたしもついてくから。ちょうど舞もいるし」

「まい?」

「そう、中元 舞」

「あー中元もいるの」

真実のテンションがあがる。…なぜ?

「いいじゃん由輝、みんなで行けば。小森ちゃんの話し相手にもなるしさー」

僕としては小森さんだけで十分だけどなぁ。

で、結局平方さんも一緒に公園に向かった。

公園にはもう朝弥と小森さんがいて、なんか話してる。

「あ、中元さん」

その隣には中元さんがいる。

「おっせーぞー‼」

「ごめん、そこで平方に会って」

「ふーん、ま、いいや。飛鳥ー撮影すっか?」

「あ…うん…」

周りを見るとかなりの大人数になっていた。

しかも…女子×3.

逃げたいなぁ…。


次は秋雨さん1

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