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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
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春到来?

プー太です!

また今日も部活中に連行されて俺は袴のまま部屋へ。

部屋にいたのは朝弥と可愛らしい感じの女子生徒。

俺らが入った途端、女の子は朝弥の影に隠れた。

「この人が今回の依頼主の飛鳥。写真撮ってほしいんだってさー」

「えと…小森…です」

あー…なんか苦手なタイプかも。

朝弥にはなついてるみたいだけど少し絡みにくい感じ。

「写真ならさ、朝弥がやりたいんじゃないのか?」

「あったりまえじゃん!」

「俺ら来た意味は?」

「あるよ。いてくれないと僕が嫌だ」

よっぽど女が嫌いなんだろうか茜は。

「小森さんさぁ撮りたい写真ってどんなやつなの?」

「!…朝弥くん、ちょっと…言いづらい…」

うん、やっぱ言葉のキャッチボールができないとなんともなぁ…。

「飛鳥ってモデルなんだってよ!んで、その写真を撮ってほしいって」

しょぼんとしてしまった小森さんに飴をやってはげます朝弥。

あらら、このかんじって…。

「真実」

「俺も思った」

カレカノっぽくないですか?

飴を受け取った小森さんは顔をほころばせ、ふわりと笑った。

小森の頭をわしゃわしゃなでまわす朝弥も朝弥だ。

激しく俺たち居ずらいんですけど。

「僕はもうギブアップ…花が飛んで見えるんだ。目がいかれたのかも」

この短時間で疲れ切った顔をして出て行こうとする茜の肩を掴む。

「任務を遂行するんだ茜。我慢だ、耐えろ」

「由輝なんかやばい!2人だけの世界に入ってるぞあれは‼」

「……帰りたい」

やけにハイテンションな真実に、「帰りたい」をひたすら連呼する茜。

―――ここはやっぱり俺の出番なのか?

よし、ここで俺が部長としてガツンとだな…。

「朝ッ…」

「朝弥くん…カメラ好き、なんだね…」

「おう!カメラの次に飴が好きなんだ」

「…ふふっ…そうなんだ…」

――――帰ろう。俺には無理だ。

もっと見ておこうとごねる真実を引っ張ってそれぞれの部活に戻った。



次の日の休み時間、朝弥はチャイムが鳴った途端教室から姿を消した。

それから始業ぎりぎりに帰ってきて、それを何度も繰り返した。

トイレなのか…?

とも思ったけど違うみたいだ。

奇怪な行動に疑問が浮かんでは消える。

結局その答えがわかったのは昼休みだった。

「飛鳥も一緒にメシ食っていいよな?」

朝弥が小森さんを連れて来た。

「遠慮せずに座れって!」

「…でも…」

想定外だ。

別に嫌とかそんなんじゃないけどさ、ちょっと気まずいじゃん。

「じゃあいっただきまーす!」

「いただき…ます」

「……。いただきます」

「えと…突然お邪魔してごめんなさいっ!」

「「「いえいえ」」」

これは朝弥が悪いとそういうやつじゃないから表しずらいけど、やっぱ仲よさげに話す2人の前でご飯は食べにくかった。


次は緋絽さん

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