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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
32/111

小動物

秋雨さん!

写真だって!?

「写真ならオレに任せろっ!」

カメラを持つ。

「はいはい、落ち着いて。えーっと、名前を聞いてもいいかな」

「あ、はい。えと…小森こもり 飛鳥あすか、です」

「小森さん、だね。依頼内容をくわしく聞いてもいいかな」

「はい。あの、私、モデルのお仕事をしていて………その、写真を……撮って、もらいたくて……」

しゃべってるうちに小森は俯いてしまい、声も小さくなった。

「だあーっ、焦れったい!もっとハキハキと話せっ!」

ビシィッと小森を指さして言う。

「………あうぅ、ごめ、なさい……です」

そういう小森の目にはうっすらと涙が。

「あー、朝弥が小森さん泣かしたー」

それを見た茜が茶化す。

「いや、怒ったんじゃなくて、あの、うーん、もっとはっきりと話してくれたらなーって」

「ご、ごめんなさ……」

「あーあ、どうすんのさ、朝弥」

「オレのせいじゃねーし!」

「いーや、朝弥のせいだね」

オレにどうしろってんだよ!

「あ、そーだ。僕、真実と由輝呼んでくるから」

じゃーねーと手を振りながら茜は去って行った。

茜えええぇぇぇぇ‼

残されたオレは小森と向き合う形で沈黙する。

「あの、南沢君………」

「なに?」

「えと、その……さっきは、ごめんなさい……」

さっき?オレ、何かされたか?

「いきなり、泣いたりして…」

あー、あれか。

「いや、オレも悪かったし。いきなり怒鳴ったりして」

また沈黙。

「………ふふっ」

急に小森が笑った。

オレ、何かした!?

「あ、ごめんなさい。つい……」

なんだぁ。オレが何かしたわけじゃないのか。

なかなか返事をしないオレを見て、小森はおろおろし始めた。

……何かに似てる気がする。

あ、あれだ。

「なぁ、小森」

「は、はいぅ」

小森の肩がビクッとはねる。

やっぱり似てる。

「小森ってさ、小動物みたいだなっ」

「へっ?」

「コロコロしててさ。うん、やっぱりそっくり」

1人でうんうんと頷く。

「………あの、南沢君」

「んあい?」

「えと……、飛鳥って、呼んでください……」

真っ赤になって俯く小森。

「………はい?」

「あの、ですから……その……名前、で……」

声が小さくなってうまく聞こえなかったけど、名前で呼んでくれってことらしい。

「わかった。飛鳥、だなっ」

にか、と笑う。

「オレも名前で呼んでくれ!南沢って言いにくいだろ?」

「………うん」

声は小さかったけど、小森はしっかり頷いた。

「ただいまー。真実と由輝つれてきたよー」

真実と由輝をひきつれて、茜が帰ってきた。



次はプー太さん!

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