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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
27/111

え、これって…

夕です!

すかさずメイクさんと衣装係さんが由輝を連れていく。

なんか、投獄される人みたい。

うーん…女役はかわいそうだったかな。

「にしても、ここ異国じゃね?」

「確かにね」

金髪の朝弥がそのギラギラした髪をいじっている。

「真実は赤、中元が白、オレが金!茜もなんかしろよー」

「残念。残ってる主要キャラクターは“青の女剣士”だけでしたー」

僕がそんなへまするわけないじゃん。

ぜぇったいに登場人物はやりたくないからね。

周りを見ると真実はまた台本の世界の住人だった。

中元さんも一緒か。

隣に並ぶと、かなりの迫力。

と、そんなこんなのうちに、“青の女剣士”が完成したらしい。



「由輝ー、出てこいよー‼」

ノリノリの朝弥が由輝を呼ぶ。

…でも、出てくる気配なし。

まず部屋から出てきたのはメイクさんと衣装さん。

「なんか…疲れてるね?」

「俺、メイクであんなに汗かくとは知らなかった…」

中元さんと真実の言うとおり、2人ともゼエゼエ言ってる。

「部長‼俺達、あんなに抵抗する人初めてっスよ‼」

2人は同時に由輝の差し入れジュースに突進してた。

うん、なんだか期待できそうだね。

「朝弥、由輝捕まえてきて」

「かしこまりましたぁっ」

ジャンケン負けといてよかったー‼とか叫びながら、部屋に入っていった。

「「ぎゃあぁぁああっ‼」」

その直後、人2人分の絶叫が聞こえた。

「「…………」」

今度は沈黙。

「お前誰だぁ‼」

「北村 由輝ですけど!?文句あるか!?」

「ないないない‼だからこっちくんな‼」

「なんでだよ‼」

「カンペキ過ぎて怖いからっ」

…なるほど。

声だけでもなんとなくわかる、どうなってんのか。

「あっさみー、早くつれてきてー」

ドアが音を立てて開いた。

涙目の朝弥が引っ張って出てきたのは。

みんな顔が引き攣る。

「わ、私より女…かも」

「朝弥の気持ち…わかる、な」

「だろ‼」

ロングの青髪、化粧もされた由輝は…なんというか完全に“女”だった。

僕も目を疑った。

「もう…どうとでもしてくれよ…」

だって、目の前に立ってるのは…

由輝がふらふらと僕のほうへ来る。

だって、だってこれはどう見ても…

「姉さん!?」

「はぁ?」

「ちょっ、こっち来ないでよ‼」

由輝の目がキランとあやしく光った。

「茜、姉さんが見に来てあげたわよ」

「嫌だああああっ‼」

次は秋雨さん!

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