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白紙に綴る夢  作者: 緋絽
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あやしい…

夕です!

いちおう落とし物入れのとこまで来てみたけど…入ってるのは。

「シャーペンとか消しゴムばっかりだな」

真実が溜め息混じりに言った。

「キーホルダーは?」

「あった。一個だけ」

真実が由輝に投げて渡したのは、…黄緑の、鈴?

「あ、黄緑。それじゃないの?」

鈴を受け取って見てみると、ハートかなんかの細工がしてあった。

揺らすとチリチリいい音がする。

「茜、オレにも見せて!!」

「いいけど、壊さないでよ?」

「オレ、そんなことしねーし!!」

朝弥の手に渡ったキーホルダー。

その後も由輝、真実と回って僕のとこまで戻ってきた。

これ、平方さんっぽくない?

女子ってこういうのが好きなんでしょ?

僕にはよくわかんないけどさ。

「平方さんとこ行ってみるかーぁ」

「由輝、なんで嫌そう?」

「真実にはわからないだろうけどさー、…まぁ、いいや」

「なんで!!」

こうして再び平方さんを捜すはめになった僕達だった。



「いた?」

「こっちはいなかった」

「オレの方にもいなかったー」

3人と合流する。

僕も平方さんらしき人には会わなかった。

「あと、行ってないのって…?」

「裏、だな」

由輝の一言で僕らは校舎裏へ。

いないとは思うけどさぁ。

校舎裏への角を曲がったところで先頭を行っていた由輝と朝弥が誰かにぶつかった。

「って」

「なんなのよ!!」

「カメラは無事かぁぁあ!!」

それぞれがそれぞれの声を上げて、一斉に静止した。

「あ、平方さん」

「げっ、またあんた?」

「よかった、無事だ…」

平方さん、まだ残って探してたんだ。

僕達、万屋同好会に頼んだ上に、自分でも探すなんて、よっぽど大事なんだ。

「ところであんた達、私のキーホルダーは見つかったの?」

ポケットに突っ込んでたキーホルダーを見せる。

「これ?落とし物入れにあったやつ」

平方さんは首を横に振った。

「違う。こんな凝ったやつじゃなくて…ふ、普通の!!」

なんだ、違うのか。また探し直し?

「じゃあ、もう一度校内探すか!!」

なんでか楽しそうな朝弥につれられて平方さんの横を通り過ぎた時、由輝が何か思い出したらしい、あっと声を出した。

「また忘れてた」

由輝が持っているのは黄緑のモンスター?

「おい、平方…っておーい!!これ違うか!?」

もう角を曲がろうとしていた平方さん、由輝の声で止まる。

そしてキーホルダーを見て、一瞬固まった。

「ち、違うわよ!!そんな気持ち悪いの!!」

走っていっちゃった。でもさぁ、これってなんかあやしいよね?


次は秋雨さん!

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