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エピローグ

最終話です。書き直すべきだったと思いますが、過去にこんなもの書いていたんだ、思い、さらに文法も修正すべき点が多々ありました。今後に生かせれば、そう考えております。


 結局、局所的に見れば、欧州では、欧米を中心とした西ヨーロッパ、旧露西亜を中心とした旧東側、皇国の影響が強い東欧と三極構造で、経済的には欧州連合、バルカン諸国連合、露西亜連合国とに分かれて経済的にも軍事的にも対立が深まっていたといえる。むろん、バルカン諸国連合は欧州連合に劣るものの、史実とは比べ物にならないほどに発展していたといえる。そして、旧ソ連邦構成国であるウクライナやモルドバがバルカン諸国連合に加盟を申し出ているという状況であった。


 東南亜細亜でも東南亜細亜諸国連合が結成され、当初は加盟しなかった皇国であったが、最終的に加わることとなった。結果として、東南亜細亜諸国連合は欧州連合を凌ぐまでの経済力を有するようになった。むろん、皇国全土が加盟するという形を取ってはいたが、仮に、瑞穂州と秋津州だけでも欧州連合と並ぶことになるとされていた。近年はオセニア圏の先進国たるオーストラリアやニュージーランドも加わる意思を見せてもいた。


 東亜細亜でも、東亜細亜諸国連合が結成され、域内経済改革、貿易隔壁の撤廃などが話し合われていた。この東亜細亜諸国連合は結成された時点で、すでに欧州連合を追い抜くこととなる。特に市場としては最良の地域であり、多くの欧州企業が進出することとなっていた。つまるところ、皇国が四〇年かけてやってきたことが実を結びつつあるといえた。むろん、問題もある。主要構成国である東露西亜の経済低迷、つまはじきものにされている中華人民共和国の行動である。


 結局、第二次世界大戦を境にすべてが変わりつつあったといえる。かって、欧州列強といわれた各国が植民地としていた地域が大戦を境に独立、四〇年をかけて発展、いまや再び欧州の企業がかっての植民地に目を向けることとなっていた。アフリカや南米を追い抜き、中国大陸に次ぐ市場へと発展していたのである。同じイスラム圏でありながら、紛争の絶えない中東を追い抜いてもいた。


 そうして、新世紀に入ってクローズアップされてきたのが亜細亜対欧州あるいは亜細亜対北米という構図であった。そして、宗教的対立であり、民族対立であったといえる。皇国はそのいずれにも当てはまるし、そうではないともいえた。


 皇国の場合、宗教的に見れば、仏教が多勢を占めるが、秋津州においてはほぼ九〇パーセントがキリスト教であり、瑞穂州は六〇パーセントがイスラム教、台湾州が五○パーセントが儒教、扶桑州が七〇パーセントがロシア正教といった具合であった。それでも、大きい問題が発生しないのは、ある諺、郷に入れば郷に従え、が徹底されていたからだろう。そして、最近になって見直されているのが、神道であった。


 いずれにしても、幾つかの問題が発生しているか、しかけているが、今のところ、大きくはなっていない。今後の舵取り次第ではどうなるかわからないものの、国連常任理事国たる皇国はある程度の問題を受け入れなければならないかもしれない。あくまでも、地域大国として東亜細亜や東南亜細亜の安定には取り組むであろうが、それ以外には東欧での問題に介入する必要性があっただろう。


 中国での優勢から、米国との関係は悪くなりつつあるが、大きい衝突は起こりえないだろう、とする意見が多勢を占める。米国製に劣るかもしれないが、独自の核抑止力を有しているからだとされる。露西亜との間には問題があるとはいえ、東露西亜という緩衝地帯が存在するため、直接的な衝突は起こりえないといわれる。直接対峙するとしたら東欧であるかもしれない。


 これがこの世界での日本皇国の選んだ道であった。


これまでお付き合いいただきありがとうございます。今後ともできる限り何か書いていけたらと思います。まずは「新世界日本史」を完結させるべく考えております。よろしければそちらでご感想お待ちしています。

ありがとうございました。


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