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欧州での戦い3

アメリカが動かないと戦線はもっと独逸軍有利かもしれません。史実でも、大戦末期に登場した誘導弾ですが、この世界では早々に登場しました。ダイムラーベンツのエンジンとロールスロイスのエンジンではかなり差異があると思いますが、現地改造航空機を出しています。瑞穂州や秋津州があればこそ、液冷エンジンが発展したということになります。艦艇は性能アップしていると考えてください。

 皇国政府および皇国軍上層部では山本大将と計った上で新たな部隊の派遣を決定した。「長門」型戦艦二隻、「加賀」型戦艦二隻、「翔鶴」型航空母艦四隻(改「翔鶴」型含む)、「夕雲」型防空駆逐艦八隻であった。それ以外にも、一七式大艇改<仙空>六機、陸軍三個師団六万人、陸軍航空部隊二個戦隊(装備機は<雷電>戦闘機一二八機)などであった。


 「加賀」型戦艦の要目は次のようになっていた。排水量四万二六〇〇トン、全長二五〇m、全幅三二m、吃水九.八m、ボイラー瑞穂重工重油焚×八基、主機瑞穂ブラウン式オールギヤードタービン×四基、四軸推進、出力一五万馬力、武装五〇口径四〇.六cm連装砲四基、五〇口径一五.二cm単装砲六基、五〇口径一二.七cm連装高角砲一二基、二五mm連装機銃一六基、水偵三機搭載、最大速力三○kt、航続距離一六ktで九〇〇〇浬というものであった。


 「夕雲」型防空駆逐艦は元は水雷戦隊用駆逐艦として建造されたが、地中海での遣欧艦隊運用経験から空母直援用艦艇が必要との具申により、空母直援用駆逐艦として改装されたものである。その要目は次のようになっていた。排水量二六〇〇トン、全長一一一m、全幅一一m、吃水三.八m、ボイラー瑞穂重工重油焚×四基、主機川崎ブラウン式オールギヤードタービン×二基、二軸推進、出力五万六〇〇〇馬力、武装五〇口径一二.七cm両用砲連装三基、二五mm連装機銃一六基、最大速力三七kt、航続距離一六ktで六〇〇〇浬というものであった。特徴はハリネズミのように配置された二五mm連装機銃にあった。


 一七式大艇改<仙空>は一七式大艇に電探(六号一型および六号二型)を搭載し、味方航空機を敵の航空機に誘導する能力を付与したものであり、空中管制機である。探知距離は小型機用の四号電探と異なり、対空捜索で二四〇km、対海上捜索では一二〇kmとなっていた。武装はないがその長距離の目で脅威を避け得るように思われた。航続距離は四〇〇〇kmであった。


 一九四四年一〇月の時点での遣欧艦隊編成は次の通り。

遣欧艦隊主力部隊総旗艦重巡『青葉』、機動部隊旗艦重巡『衣笠』

第二一戦隊『加賀』『土佐』

第二二戦隊『長門』『陸奥』

第一六戦隊『妙高』『那智』

第一七戦隊『足柄』『羽黒』

第二一航空戦隊『翔鶴』『瑞鶴』

第二二航空戦隊『雲鶴』『扇鶴』

第一直援隊『夕雲』『巻雲』

第二直援隊『風雲』『長波』

第三直援隊『巻波』『高波』

第四直援隊『大波』『清波』

第一五水雷戦隊軽巡『川内』「吹雪」型駆逐艦八隻

第一六水雷戦隊軽巡『神通』「吹雪」型駆逐艦八隻

第一六水雷戦隊軽巡『那珂』「吹雪」型駆逐艦八隻

第一一駆逐隊「睦月」型駆逐艦六隻

第一二駆逐隊「睦月」型駆逐艦六隻


遣欧艦隊第一護衛部隊旗艦水上機母艦『日進』

第一一護衛戦隊 「鴻」型海防艦八隻

第一二護衛戦隊 「鴻」型海防艦八隻


遣欧艦隊第二護衛部隊旗艦水上機母艦『瑞穂』

第二一護衛戦隊 改「択捉」型海防艦八隻

第二二護衛戦隊 改「択捉」型海防艦八隻


遣欧艦隊輸送部隊

第二一輸送隊

一万トン級輸送船六隻

第二二輸送隊

一万トン級タンカー六隻

の総数一〇五隻からなる部隊であった。


 他に管制隊一七式大艇改<仙空>六機、一七式大艇<晴空>二機、マルタ島航空隊第一飛行隊<雷電>三二機、第一飛行隊<飛燕>三二機、陸軍航空隊<雷電>戦闘機二個飛行戦隊一二八機、陸軍三個師団六万人という規模であった。このうち、<仙空>四機と陸軍二個飛行戦隊一二八機は英国本土に、陸軍三個師団六万人はスエズに、それ以外の部隊はマルタ島にあった。


 新編遣欧艦隊の任務はシチリア島空爆と英陸軍二個師団とANZAC陸軍二個師団、日本陸軍二個師団一二万人のシチリア島上陸支援になる。第一護衛および第二護衛部隊は上陸部隊の護衛になる。マルタ島防空戦は未だ続いており、数こそ少なくなったとはいえ、ほぼ毎日防空戦闘隊は発進していた。ただ、石油や武器弾薬などが滞りなく入ることから余裕を持って戦えているということになるだろう。


 この結果、皇国本土に残る主力艦は「紀伊」型戦艦二隻、「大鳳」型航空母艦二隻、「雲龍」型航空母艦一隻、「大淀」型巡洋艦四隻、「陽炎」型駆逐艦三二隻、海防艦六四隻他にすぎない。「大和」型戦艦二隻、「雲龍」型航空母艦二隻、「大淀」型巡洋艦二隻、「秋月」型駆逐艦一二隻が建造中であった。


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