アミカナとミカの平行宇宙的オフ4
<来たね~、海!>
「来たね~!」
<知ってる? ここの砂浜、9000メートルも続いてるんだって>
「凄い! 9キロも?!」
<あー、そこはメートルで言って欲しいんだけど……>
「え? 何で?」
<まあ、ちょっと事情があって……>
「よく分かんないけど……」
<それはともかく、今更だけど、アミカナ、海、大丈夫?>
「昨夜、体に傷がないか、ミカに念入りに調べてもらったから、浸水の心配はないと思うけど」
<そうね。あんなに他人の体をしげしげと見ることないから……何か……変な気分になっちゃった……>
「変な気分って、どんな?」
<え? いや、まあいいや。それより、水恐怖症の方は?>
「まあ、浜辺にいる分には大丈夫だと思う。海に入るのは膝くらいまでにしとくわ」
<そうね。あと、日焼けはしないんだよね?>
「うん。人工皮膚はそこまで高機能じゃないから」
<いいな~。日焼け止めが要らないどころか、日に当たってもシミができないなんて>
「まあ、少しはメリットもないとね」
<でも、気を付けてね。浜辺にいると体温上がるでしょ?>
「一応、冷却水は持ってきたけど。何たって、水着で夏の浜辺は初めてだから、ちょっと気にはなってる」
<オーバーヒートしたらどうなるの?>
「量子頭脳を保護するために、シャットダウンするらしい」
<え? じゃあ、意識を失って倒れるってこと?>
「まあ、そんな風に見えると思う」
<でも、体重、百キロ以上あるでしょう?>
「ちょっと! それ言わないで!」
<下敷きなったら大変!>
「だから、極力そうならないようにするわ。最悪、海水があるし」
<え?! 塩水でも大丈夫なの?>
「まあ、塩分を取り除く機能はあるみたい。それなりに時間はかかるみたいだけど」
<凄い!>
「だから、ミカの飲み水がなくなったら、私が真水、作ってあげられるわよ。ぬるいけど」
<え? でも、アミカナからどうやってもらうの?>
「……まあ、口移しとか?……」
<え~?! やだ~!>
「しょうがないでしょ! 排出口が口しかないんだから。下から出すよりいいじゃん」
<……最っ低……>
「まあ、そうならないようにして下さいな」
<あ!……じゃあ、里帰りか!>
「は? 何が?」
<クラゲの里帰り>
「……そのネタ、擦り過ぎ……」
<でも、クラゲなのに水が怖いって不思議ね……>
「まだ言うか?」
<はは。私、ちょっと泳いでくる。久しぶりに素潜りしたいから>
「わかった。それにしても、何で私は水恐怖症になっちゃったんだろ? 元々はミカと同じだったのに」
<分からないけど、体重のこととか、関係あるのかもね>
「そう……なのかな? 前は結構潜れたよね?」
<そうね。9000メートルくらいだっけ?>
「いや、どこの海溝?!」
<まあ、とにかく、今回は記念&サービス回だから。暑中お見舞い申し上げます!>
「え? 誰に言ってんの?」
<み・な・さ・ま・に!>




