ナーガ橋と商工協会に引き続き、解決のお願い
「えぇぇぇ何でですかぁぁ」
「何でと仰いましても、本来姉は司法取引の上での国家奴隷なのですがそうならば死ぬと公言しました。そんな事されたら法も何も有ったもんじゃありません。
妹の方は施設送りだったのですが姉と離れるくらいなら・・こちらも。
で、宰相様は激務の公務。頭が回らないとエウマイアーギルド長にクエスト発注。で、わたくしの元に。
お二人に恨みでも買うようなことをなさったのですか?」
ハルサーラが悩むような姿勢で。
「はぁぁ木こり様ぁぁ
ふかぁぁい溜息をついた。
それと同時に木こりは。
「あぁぁ仕返しが来たぁぁってあれ?
ジャックレイ署長の今のお話しですと、僕でなくてもいいですよね」
セルファンの妹が木こりに歩み寄って。
「お兄ちゃん。私は嫌い?」
妹の肩に手を乗せる警察のお姉さんは。
「もう少し待っていようね」
「はい。警察のお姉さん」
「改めまして木こり様。わたくしはセルファン。女。二十三歳です。昨日はどうもありがとうございました。
妹のメルス。十歳」
「で、僕の奴隷になる意味は?しかも妹さんまで」
(えぇぇ?いきなりの土下座ぁぁ?)
「この通りだ。です。妹共々あなた様の奴隷にしてくれ。そして、少しづつ恩を返させてほしい。
私には何してもいい。言えた義理では無いが妹は・・・」
「と、言う事なんですよ。
本人たちのたっての希望。木こり様の奴隷がいい。じゃなきゃ・・
「ちょぉぉっと待ってくださいよ。
奴隷の話しは別としてポートハウスのオルデイルさん。シャレンさん。ミレッシュちゃんを襲っていたヤブヤの部下ですよ。
僕が許す許さないの話しではありませんよ」
「木こり君なら必ずその件もあるだろうと思ってな、今朝オルデイル達三人に会ってきた。
事情を説明したらミレッシュがメルスに抱き付いてな。
『お友達になってください』
だと。尊い光景だったよ。
オルデイルもシャレンもそれを見て不問にし。
『全てをフジミヤ様にお任せいたします』
だと」
「そうでしたかぁ」
「で、木こり君の奴隷になればオルデイル達にも贖罪が出来る。どうかな?」
「もうジャックレイ署長も乗り気じゃないですか。それであってもこんな往来で何も土下座しなくても
「野宿でもいい。食事は少なくてもいい。妹だけ守ってほしい」
「お兄ちゃん。お姉ちゃんから聞いたよ。私を助けてくれてありがとう」
「あぁぁメルスちゃぁぁん土下座はダメぇぇ」
「わぁぁ木こり様ひどぉぉい。幼女に土下座させたぁぁ
「わぁぁ何言っちゃってるんですかスカッシュさぁぁん」
ジャックレイも思惑有りの笑みを浮かべて。
「いやぁぁ俺も木こり君がここまで冷たい男だとは思わなかったよ」
「メルスちゃん。お姉ちゃんと一緒に警察に帰ろうか。このお兄ちゃんはメルスちゃんのことを
「ミレッシュお姉ちゃんと遊べないの」
「木こり君は酷い。こんないたいけな少女のやっとできたお友達と引き裂く
「わぁぁジャックレイ署長ぉぉ何言っちゃってるんですかぁぁ、あぁぁ判りましたぁぁ。もぉぉ許してくださぁぁい。ごめんなさぁぁい」
「じゃぁいいんだな」
「ジャックレイ署長様絶対判っててやったでしょう」
「俺は俺で宰相とギルド長に脅されてんの。持って帰って来たら王城勤務に替えてやるって」
「昇進おめでとうございます」
「何言ってんのぉ。俺高いところ嫌いだから。で、ちゃんとできたら署長の期限延長無し。
理解できた?」
「僕にいたいけな少女を押し付ける変態だと言う事が良く判りました」
「本人達の希望だってば」
「えぇぇぇ?推薦とかしませんでしたぁぁ?」
「何のことやらさっぱりですわよ」
警察のお姉さんが。
「はい。変態署長からチョーカーです」
ジャックレイが。
「おいおい」
「はぁぁ。セルファンさんいいんですね、僕が主で」
「あなたしかいない。妹を任せられるのもあなただけだ」
「ではハメます」
「ありがとうございます」
「メルスちゃん
チョーカーをするためにしゃがむと同時にメルスが首に手を回し抱き着いた。
「お兄ちゃんが大好き。わたしもお姉ちゃんも助けてくれた。ミレッシュお姉ちゃんにも会わせてくれた。だから大好き。離れない」
「メルス。抱き着いてはダメよ」
「あぁぁうん。ありがとう。って署長ぉぉ何で手枷出してるんですかぁぁ
「奴隷契約前の未成年者略取」
「昔、イサム陛下が幼女。少女好きを『ロリコン』とか言っていましたね」
「アルミスさぁぁん違いますからねぇ。僕は違いますからねぇぇ」
「まんざらでもない顔してるぞ」
「何言っちゃってるんですか署長ぉぉ」
(そりゃ少しは・・いやいや、どう見ても不可抗力だよねこれぇ。しかもまだ少女に抱き着かれてるぅぅ。死にそぉぉ)
「メ メルスちゃん。抱き着いているとお兄ちゃん捕まっちゃう」
「ごめんなさい」
「じゃぁチョーカーするよ」
「はい。うぅぅぅ
「チュウじゃないよ。署長それ近づけないでぇぇ
「奴隷契約前の少女の唇強奪」
「違いますってばぁぁ。はいできました」
「お兄ちゃん・・うぅぅうん違う。昔お母さんから聞いた白馬に乗った王子様。
暗くて狭いお部屋に閉じ込められていた私を本当に助けに来てくれた。ありがとう。王子様。わたし頑張るね」
「母さんが言っていたな。本当に困った時は、お祈りすれば王子様が助けに来てくれるって」
「うん。私の王子様」
「メルス。良かったな」
「お姉ちゃん」
「署長これでいいですね」
「木こり君。耳貸しな」
「はぁ?」
「本物の白馬の王子様だからな。メルスちゃんのお友達としてミレッシュちゃんも
「ちょぉぉっと待ってくださいよぉぉ。何言いだすんですかぁ
「ハルサーラ様。後は宜しく」
「はい。お任せください」
「えぇぇ僕にはぁぁ
「では、警官全員。気を付けぇ。こちらの全員に敬礼。・・・直れ。
失礼する」
「気持ちがいいものねぇぇ
「スカッシュ姉さん。失礼ですよ」
「スカッシュ。ここをお願い。直ぐに戻るわ」
「はい。行ってらっしゃいませ」
「木こり様。わたくしは商工会員達と少々席を外します。
アルミスと一緒にこの子達の服一式を」
「はい「はい」
「では、わたくし達もギルドに戻ります」
「ご苦労様でしたぁぁ」
セルファンが驚きながら。
「あのっ服を頂けるのですか?」
アルミスが。
「そうですよ。その囚人服や奴隷服。隠密では都合が悪いの。あぁ私はハルサーラの四女。アルミス。
宜しくね」
「はい。宜しくお願いいたします。
妹のメルスです」
「よろしくおねがいします」
「はい宜しく。
それで二人はお風呂は?」
「こちらに来る前に湯あみを済ませています。
フジミヤ様に嫌われないようにと」
「ならいいわね。
行きましょう」
「「はい」」
「お兄ちゃんお手手いい?」
「はい。迷子にならないように繋ぎましょう」
「嬉しい。お兄ちゃん大好き」
「ありがとうございます」
(十歳でしょ?今時の小学生ってこんな感じなのかしら?いやいやここ異世界だから。
そうなるとおませさんなのかな?)
「お兄ちゃんどうしたの?」
「あぁぁうん。メルスちゃんはしっかりしているなと思っていたんですよ」
「えぇぇへへへぇ。可愛い?」
「とっても」
「やったぁぁ。
じゃぁ。お姉ちゃんは?」
「セルファンさんは大人の女性。って感じですね」
「お姉ちゃん。良かったね」
「メルス。その辺で止めおきなさい」
「はい。お姉ちゃん」




