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 ガーリッシュの元彼女。アレジーナ

 ギルドを後にしたホワイトゴッドネスは自宅となっている冒険者御用達の宿舎へ向っていた。


 「なぁドンコ。きのうギルドで何が有ったんだい」


 「姉ご。歩きながらは無理。死んじゃう」


 「そんなにすげぇ事?」


 「すげぇ事。

 触りだけ言う。詳細は後。

 フジミヤ様。ギルドと。冒険者の。基本を諭して。大立ち回有り。フジミヤ様が陛下と宰相を呼びつけ、来た


 「「何ぃぃ」」

 「えぇぇ?」


 「陛下。禁止のビキニアーマーを見て。そちら方面のいかがわしい酒場とご判断。ギルドに国税は使えないと宣言」


 「「あぁぁ」」

 「それでかぁ」


 「ビキニアーマー達に。国選娼館に勧誘。全力拒否。それでも勧誘。全力拒否。次回来た時。連れて帰る」


 「あそこって犯罪者奴隷の選択肢の一つだろう」


 「なんだよガーリッシュ今更か」


 「いや、知ってはいたが、何で冒険者と?」


 「ビキニアーマー。クエスト受注禁止。混乱を。招いた場合。最悪処刑」


 「さっきシュベッタが言った。当然そうなっている」


 「つまり。陛下の認識。ビキニアーマー冒険者。と。犯罪奴隷。同率」


 「「わぁぁぁはっはっはっはぁぁ。アホだぁぁぁ」」

 「それはもう装備したくなくなりますね」


 「で。シュカッシュお嬢様の。お店。大繁盛」


 「フジミヤぁぁもっとやれぇぇ」

 「フジ君。やったれぇぇ」

 「閑古鳥が鳴いていたエマルサーラ商会の系列店が繁盛しそうな予感」


 「「エリンキぃぃ。きのうのあれはそれかぁ?」」


 「多分、そんな感じ。

 事実、立地条件に申し分の無い場所。

 お貴族様も犯罪を犯してまで欲しかったポートハウスの土地はエマルサーラ商会の土地になった」


 「「そうだったぁぁぁ」」


 「お礼も兼ねているから、タダの隣りみたいだったらしいよ」


 「シュベッタ。俺達も協力するぞ」


 「だなぁぁ。外縁のギルドでもピーアールしてやるか?」


 「いいねぇ」


 「だいたいだよ。エウマイアーギルド長が見て見ぬふりと言うか甘やかし過ぎなんだよ」


 「エウマイアーギルド長。ギルド規則違反で。燃えた」


 「「マジでぇぇ」」

 「ドンコ本当にぃぃ」


 「マジ。燃えなかったガトリング。保証する」


 「「「えぇぇぇ」」」


 「カリーナやユリナも。燃えた」


 「「「マジでぇぇ」」」


 「マジ。これ以上は俺も燃える。

 今は以上」


 「ドンコ。他に燃えた奴は」


 「姉ご。俺が燃えちゃう」


 「冒険者は燃えなかったのか?」


 「その問なら・・大丈夫そう。野次馬七十人ほど。全員燃えた」


 「「「あ”ぁぁぁぁ」」」


 「その中。ビキニアーマー。大衆の。面前。ビキニ焼失。ほぼ全裸状態」


 「「わぁぁぁはっはっはっは」」

 「あぁぁはっはっは」


 「フジミヤ様。ガトリングのお願いを聞いて。回復。装備全て修復。ビキニアーマーも戻した」


 「「すげぇぇ」」

 「凄いですねぇぇ。ドンコ。七十人全員?」


 「全員。一瞬で。元通り」


 「「すっげぇぇ」」

 「凄いですぅぅ」


 「今は、ここまでで許して欲しい」


 「ドンコ。殺した。死んでないは?」


 「エリンキ。それ、俺が死んじゃう」


 「なぁぁ。もう、ちょっことだけ。すこぉぉしだけ」


 「姉ご。他に聞かれたら。死んじゃう」


 「あぁぁもぉぉ」




 宿舎前。


 「あぁこの宿舎ともお別れだな」


 「何言ってんのさ。卒業って言えばいいんだよ。って、待ち伏せだよ」


 「誰が誰を」


 「元カノが元カレを。あんた達見えねぇだろ。

 隠蔽を使って監視の目をくらまして来たね。

 あんたはおっちゃんにお礼を言って来な。

 あんたが今、関わると全てがおじゃんになる」


 「頼む」


 「任せておきな」


 「僕たちわぁぁ?」


 「そこに居な」


 「はい「へい」


 「エリンキ。念話で通報」


 「はいはぁぁい」




 「ガーリッシュ」


 「おぉぉっとアレジーナ。御機嫌ようだねぇ」


 「ちっ。シュベッタ」


 「舌打ちとはいかしてるね。あたしには無意味だよ。隠蔽解きな。

 どこぞのお嫁さんが家のリーダーに何の用だい?あれでも忙しくてねぇ」


 「もうしゃべったのかい。財布と一緒で口も軽いねぇ。

 あんたには関係ないんでね。あっちに行ってくれるかい」


 「あたしらも用が有ってここに居るんだ。ホワイトゴッドネスの居場所だし仲間としてね」


 「仲間仲間と金にもならない連中とつるんで」


 「あんた。その金にもならないあいつから、ケツの毛までむしったんだろう。で、また無い毛をむしりに来たのかい」


 「関係ないね」


 「超金持ちのボンボンに頼めば、湧いてくるじゃなかったのかい?

 おや?聞いていたでっかい指輪が無いねぇ。落としちまったのかい?ギルドにクエスト発注するといいよ。大人しく落ちてるかなぁ」


 「るっさいねぇ。関係ないって言ってるだろう」


 「いいのかい?女神様の誓約書にサインして結婚して、元カレの元に居ても?」


 「そこまでぇきぃぃぃ


 「捕まっちまっただろう。ボンボン君。ギルドで聞いたぜ」


 「お願いだ。よりを戻すように言ってくれないか」


 「別れるように言っていたあたしが?あんたのために?なんでぇ」


 「何も無くなっちまったんだよ。今あるのはこの服だけなんだ。監視もされてる。

 冒険者でCランクなら


 「あんた知らないからいいけど、あたしが言ってガーリッシュが自己紹介したらとんでもない事になるけどいいのかい?

 あまりウロチョロしない方が身のためだと思うぜ」


 「どいう事?」


 「本日付でホワイトゴッドネスはBランクパーティー。全員Bランクにランクアップした」


 「嘘」


 「ほら、カード。ここ。見える?」


 「あの人も?」


 「勿論、リーダーだからね。万年Cランクとはおさらば。

 ノルトハン王国を含めた四か国でギルド創設以来の初の快挙を打ち立ててね。ギルドに張り出されているよ」


 「でも、なったばかりなんだろう。あたしが居たからだし、あたしがお世話すれば安心してもっと稼げるんじゃ?」


 「そこまでうぬぼれりゃドラゴン様もびっくりだよ。離れたからBランクになったのさ。

 まぁ言ってもいいか。その快挙を称え陛下から後日褒章を賜る。目録も頂いた。

 それとは別に、パーティーの口座には既に諸々足して金貨で三百枚ぐらいある。明日には四百枚を超える。まぁ四人分だが」


 「あたしがいた時に稼いだお金。あたしのお金」


 「どう考えたら頭の中に金貨のお花は咲くんだろうねぇ。

 全て昨日のクエスト完了の金だよ。蝶々さんよぉ」


 「えぇぇ貸して。お願い貸して。必ず返すから


 「もう一丁有るんだよ。

 ガーリッシュは本日付で領地持ちで騎士爵に叙爵された。都に屋敷も有る。

 この意味解かる?

 陛下から支度金でうん百枚貰っていた。

 庶民のあんたが下手な事言うと不敬罪が適用されるよ」


 「嘘っ」


 「まぁあたしの口から言っても信じられないだろうけどさ。爵位で嘘なんか言っちまったら打ち首獄門だろ?」


 「本当に爵位を授かったんだ。私の献身的な支えが


 「全く無かった。

 逆にあんたに献身的に仕えていたよ。なぁぁんの見返りもない相手に大金を献上して。

 あんた触らせてもいないだろう」


 「だってぇ


 「で、金もくれない男連中には朝まで。

 本当に何のために貢いでいたんだろうねぇ家の金の成る木は。

 リーダーが哀れすぎる。諦めな」


 「私の事好きって言って無かった?」


 「さぁねぇ。好きだったら真っ先に会いに行っただろうねぇ。宿舎のおじちゃんに会いに来る前に


 「あたし、おじさん以下?」


 「あぁぁはっはっはっは」

 「「くっくっくっく」」


 「何で笑うのさっ」


 「可笑しいからに決まっているだろうが。


 『おじさん以下?』


 あぁぁはっはっは。あぁぁ腹痛ぇぇ。

 そう言やぁ二度と会わないでって言われたって言ってたなぁ。女神様の件も有るから会えないんじゃねぇ?」


 「私、本当に


 「おおっと。消し炭になってもいいならその先をどうぞ。ただ、きしょく悪いので他でね」


 「うっうぅぅうぅぅぅぅ


 「あと一か月も待ってりゃぁ貴族の夫人だったのに。

 都の屋敷でメイドさんとお茶会で悠々自適な毎日。

 国王陛下にお目を掛けてもらい、快挙を成し遂げたBランクパーティーのリーダー。

 新興貴族でも各貴族が会いに来るだろうねぇ。宝石やらドレスのお土産持って。あんたの夢の生活。

 あいつは冒険好きだからあんたは自由気まま。残念だったねぇ」


 「そんなぁぁ。もうメイドも?」


 「領地の方も含めて執事さん一人とメイドさん十人はもう都の屋敷に。警備兵は後日。

 とっても立派な伯爵様も手伝ってくれて、陛下と宰相様が手配してくれた」


 「そんな。陛下がぁぁ。宰相様がぁぁ。伯爵様がぁぁ。直接ぅぅ。そんなぁぁ


 「そんじょそこらじゃ口にも出せないお方達だ。あたし達は許可が出てる。凄いだろぉぉ。

 まぁ散々あいつから騙して金を巻き上げて、弄び蔑んだ報いが来たんだろうねぇ。

 庶民の二十年分の生活費をここ三年で使い切って遊んだ。

 創世の女神エルファサ様はちゃぁぁんと見ていらっしゃる」


 「あぁぁぁぁ


 「エリンキ。監視員は?」


 「五人様が僕の真後ろに居ます」


 「失礼いたします。ガーリッシュ騎士爵のご関係のお方達ですか?」


 「本当だったぁぁ」

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