ターゲットになるアイファウスト
デービッシュが。
「こちらにお掛けになってお待ちください。わたくしは詳細を聞いて参ります」
ハルサーラは。
「わたくし達はちょっとお花を」
「お一人でも大丈夫ですか?」
「アルミスさんご心配無く。おとなぁぁしくしています」
「では、行って来ます」
「はい。行ってらしゃいませぇぇ」
(やっぱここもアニメに出て来るギルドそのまんま。
やっぱ作者さん達は異世界転生したことが有るのかなぁ。そんじゃなきゃ書けないよねぇすげぇぇ。
アニメ見ていて思っていたけど、何で女性冒険者ってこう半裸の人が多いんだろう。こんな世界じゃ『襲ってぇぇ』って、言ってるようなもんじゃないの。
女の人だけだったらビキニだらけの海の家だよここ。
キューレット王国ではいませんでしたからねぇ。クラウスが見せないようにしていた?かもねぇ。
そう言えばチェルッシュさんは普通に冒険者の服でしたねぇ。場所によって違うのかなぁ。あぁファッションショー。ナンパポイント?
父さんと母さんが作ったギルドの規律で確かぁビキニアーマーでのクエスト受注は禁止だったようなぁぁ。
そう言えばクラウスが言っていましたねぇ。
魔王討伐軍の従軍の女性で強姦に遭った九割がビキニアーマー。頻度もほぼ毎晩。
戦闘時の負傷率も死亡率も長袖長ズボンの軍服の三倍以上。それで禁止にしたはずなんですがぁ。
アニメの様に肌を晒していないと能力を発揮できないとかのスキルはこの世界には無いんですよねぇ。
それも含めて、後で調べましょうかねぇ。
うんで以って、魔法師さん達は所謂シスター系のお洋服。お洋服で良いのか?日本の外から、西洋から来たからお洋服だよねぇ。服。
いやぁぁ皆さん実にお可愛いぃ。
なんか皆さんこちらをジロジロ見ていらっしゃる。後ろに何か有るんでしょうか?無いですねぇ。僕でしょうかぁ。自惚れは厳禁でしたぁ。
居た居たぁぁ。へぇぇやぁぁっぱ怖そうなのがいるのねぇぇ。
昼間っからお酒を飲んでぇ大騒ぎ。その上、嫌がる女子を強引に。見るに堪えませんねぇ。
何組かいますねぇ、忘年会シーズンなのでしょうか?これもキューレット王国では見た事がありませんねぇ。
まぁ。元の世界で一度も誘われたことは有りませんでしたのでひがみ、妬み、恨み節がでましたね。くやしっ。
って、クラウスぅぅ。やっぱ騒がしぃぃわぁ。さっきのお店も。ぐすん。
そんでもって、あの横を通ったらアニメの様に足が出て来て僕が盛大に転んで
『おらぁぁ。痛ぇぇじゃねぁか。金出せやぁぁ』
と言う未来が見えました。動かぬが吉と出ましたぁ。
クラウスと居た時の安心感が半端ないですね。感謝感激雨霰。
おやぁぁ。砂漠の暴走族みたいなお方達が入って来ましたよぉぉ。怖いですねぇ。
立ちながら何をきょろきょろしているのでしょうか?待ち合わせでしょうか?
え?なんでこっち見た?目が合った。えっ?来るの。こっちに来るの?えぇぇ来たぁぁ。何でぇぇ。目立ってないよねぇ。
後ろにお友達が?誰も居ませんよ。
大人しくしていたよねぇ。関わりたくねぇぇ。
あっ。もしかしてさっきの件で素性がバレた?
ここで大暴れしたらもっと騒ぎが大きくなって・・手錠をシャキン。ヤバイヤバイヤバイぃぃ。怖いよぉぉ。
ハルサーラ様達のトイレに呼びには行けないし、ってトイレの場所知らない。デービッシュさんは・・いないぃぃ。
戦略的撤退がデフォルト状態。クラウスが乱発していた意味が解ったぁぁ関わったら断頭台へごあんなぁぁい。逃げるっ)
「サンドバッグ兄貴ぃあの子、外に逃げましたぁ」
「追うぞ。モヒカン」
「オーケー」
(なんで追いかけてくるのぉぉ。周辺サーチ。わぁぁ暫く曲がり角ねぇぇ。って、視界範囲しか映ってねぇ中途半端だねぇ。とにかく速足ぃぃ)
「木こりのお兄さん」
(何この女の子?)
「木こりのお兄さん?」
(この子も仲間ぁ?付いてくるぅぅ)
「お兄さん」
(この子早えぇぇ)
「お兄さぁぁん」
(君オリンピックの女子競歩に出られるよぉぉ)
「おにぃぃぃいさぁぁん」
(うおぉぉモヒカン達も追いかけてくるぅぅ。ここを曲がる)
「そこ曲がっちゃダメぇぇ」
「えっ?あだ?痛ったぁぁぁ。なにこれ。岩?壁?でも、ごつごつして暖かい。油もたぎってる」
「おお、なんだぁ。背中をさすって気持ちよくしてくれたのはお嬢ちゃんか?」
「えっあのえぇぇ首根っこ掴んで持ち上げないでぇ
(マックストールかよぉぉ。やっぱ首根っこ掴まれると人って猫みたいになるのねぇ)
「なかなか上物のお嬢ちゃんじゃねか。兄貴が喜ぶぜ」
(えっ何ここ。砂漠の暴走族のたまり場?やられ役キャラのコスプレ会場?
ここで騒ぐと断頭台まっしぐら。と、第六感様が告げていますねぇ。
取り敢えずは、大人しくしていましょう)
お花摘みから戻ったハルサーラが。
「木こり様は?」
デービッシュも戻って来て。
「今戻りました。時間かかりそうですねぇ。あれ。木こり様は?」
「わたくし達が来た時にはもう居なかったの」
「えぇぇっと。あぁ君」
「はい」
「ここに座っていた木こりの装いの少年を知らない?」
「少年ですか?女の子でしたら」
「あぁその子だ」
「いきなり席を立って外へ。追いかけるようにサンドダックパーティーも出て行きました」
「ありがとう」
「目を付けられたわね」
「恐怖を感じてまたお一人で」
「人目が多いから転移は使わないわ。表で聞き込みよ」
「了解」
サンドダックのたむろする裏路地。
首根っこを掴まれたままの木こりが。
「あのぉぉ
「よくやったなエルダン」
「ありがとうございます。サンドバッグ兄貴」
「さぁぁて
「僕。男の子ですよ」
「うっひょぉぉ。おい相場は幾らだ」
「百枚以上はいきますよ。売り先探さないといけませんね」
「初商売で百枚かよ。やっとおめぇたちにもあいつらにもうまいもん食わせてやれるよ」
「兄貴ぃぃぃ
「あぁ待ってろ。で、どこで売れるんだこれ」
「「「「しりませぇぇん」」」」
「調べとけって言っただろう」
「そんなこと言っても兄貴。俺達伝手も何もありませんぜ。シスターぐらいしか」
「シスターに売れる訳ねぇだろう。迷惑だわ」
「エマルサーラ商会のスカッシュお嬢様は?」
「まっとうな商売のエマルサーラ商会が買うわきゃないだろう。考えろや」
「あのぉぉ
「あぁぁ待ってろ男の子よ。いい嫁ぎ先を探してるっからよ」
「いいんですか?後ろでスカッシュお嬢様がお怒りモードですが」
「えっ?」
「兄貴ぃぃやばいっす
「スカッシュお嬢様の瞳から炎が出ていますよぉぉ」
「髪の毛がぁぁ
「陽炎の様にぃぃ
「スマッシュスカッシュモードだぁぁ逃げろぉぉ
「あんぎょべっ「ぎゃぁぁ「うごぉぉ「あびしゅぅぅ「ふんがぁぁ




