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 規格外の魔力量

 マルックの家のマルックのベッド。

 目覚めたアイファウスト。


 「うっ。うぅぅ。あれ?ここは?」


 「俺んちの簡易ベッドだ。この部屋は俺とお前だけだ。安心しろ」


 「うっ。お尻・・・は痛くない」


 「バカかぁ。使うかそんなもん。間に合ってるよ。

 もう八時だが調子はどうだ」


 「夜?」


 「あぁ。真っ暗だよ。水飲むか?」


 「はい」


 「起きれるか?」


 「大丈夫です。起きれます」


 「まぁ暫くベッドの上に居な。ここは遮音がしてある。招かざる客が来ているからな」


 「はい」


 「ハルサーラを呼んで来るからよ。泣くほど心配していたぞ」


 「ごめんなさい」


 「本人に言え」


 「はい」





 「木こり様。大丈夫なのですか


 「むぎゅぅぅ


 「お義母上。強く抱きしめすぎですよ」


 「あらごめんなさい。大丈夫ですか?」


 「ご心配をお掛けしました。大丈夫です。そして申し訳ありませんでした」


 「理由を」


 「はい。教会とお城を建て部屋やホールの細部までを作っていたら頭が爆発しました」


 「無理し過ぎです。魔力枯渇では無いのですね」


 「はい。違います。クラウスが『Cランク冒険者の十万人程度の魔力量程度ではまだまだですな。嘆かわしい』って言ってました。

 その後、滅茶苦茶されて、一億人程度です。『うむ。まぁこんなものもでしょうな』で、一応合格出来ました。

 少し前の事なので今はCランク冒険者十億人程度のAランク並みです。

 あれ?」


 「何処の世界にCランク冒険者十億人程度の魔力量を保持したAランクがいるって、クラウス様は仰っていましたか?」


 「みんな」


 「みんなとは?」


 「Aランク全員?」


 「はぁぁぁ。居ません。たった一人もいません」


 「えぇぇぇ?」


 「せいぜい二人前か三人前です。多くて十人分。十億人分って・・マルック。どれくらい?」


 「いっぱい?」


 「あぁぁクラウスのばぁぁかぁぁ


 「魔力に関して他にクラウス様から聞いていませんか?」


 「えっとぉぉ。普通の事しか聞いていませんよ。

 みなさんと同じで空気。泉や湖。地面から魔力を補給できること


 「できません。全くできません。時間をかけた自己回復かポーション。食事です。

 魔石はおろか自然界から補給など一切できません。いえ、死にます」


 「なんでぇぇクラウスぅぅ嘘ばっかじゃぁぁぁん


 「で、何を言いかけた」


 「金属と魔石からはまだ少ししかできない。完成までもう少し。『おいたわしやぁ』って言ってた」


 「うんなもんできなくて当然だよ」


 「『これが出来ないとSランクは無理ですな。諦めるしかありません。わたくしめの教育方針が甘かったようです』って言ってついこの間まで猛特訓してた」


 「今で十分Sランクですよ」


 「クラウス様は一体こいつを何にしたかったんだ?既に化け物なのによぉ」


 「あぁぁついに化け物になっちゃたぁぁうわぁぁん


 「はいはい大丈夫ですよ。

 マルック。言葉を選びなさい」


 「はい。しかし、これもまた大変ですよ。無尽蔵に湧き出る魔力。使徒様だからで収まりますか」


 「それもそうね。これも考えましょう」


 「今日一日で頭がパンクしそうだ」


 「だから言ったじゃないですかぁ」


 「覚える事がいっぱいだからだ」


 「ひゃい」


 「お食事は摂れそう?」


 「はい。お腹すきました」


 「リッシュ」


 「はい」


 「こちらへお食事を」


 「畏まりました」


 「僕がキッチンに行きますよ」


 「宰相が帰らないんです」


 「バレました?」


 「バレバレです。宰相だけならまだしも、近衛兵もいます。こちらは薄々程度ですね」


 「食事を摂ったら学ランに変身して、守衛に転移。で、挨拶はどうでしょうか?」


 「理由は?」


 「ハルサーラ様から念話を貰ってエルドラットの建設現場から戻った。

 木こり君の件で慌てていた。で、どうでしょう」


 「木こり君のわたくしの立場」


 「トロールから村人と冒険者を救った」


 「あまり効果が無いように思いますが、近衛兵達は欺けそうです。

 ちなみにエルドラットに侵入は?」


 「魔法でもドラゴンも出来ません。

 ちなみに試みている方が三人います。国境砦の上に居た方ですね」


 「殺傷せず。捕らえることは可能ですか?」


 「はい。朝飯前ならぬ、夕食前ですが食べてから行ってきます」


 「誰かつけますか?」


 「独りのほうが気楽でいいです」


 「危険は犯さないでくださいね」


 「もう、ご心配はお掛けしません」


 「信じましょう」


 「お食事をお持ちいたしました」


 「あら。スカッシュが?」


 「はい。ジャンケンで勝って あぁぁん の、権利を得ました」


 「丁度良かったわ。まだ、手がしびれて動かないようなの。食べさせてあげて。いいですわね木こり様」


 「はいぃぃお願いしましゅぅ

 (目が怖いぃぃ。どっちの世界も生まれ初めてのあぁぁん。きんちょぉぉ)


 「マルック。遮音を解きなさい」


 「了解」


 「はい。あぁぁんですよ」


 (ん?メモ。食べ終わってもあぁぁんを続けます。その間に計画通りに)

 「スカッシュさん。おいしいですぅぅ」


 「よかったぁぁ。木こり様。はい。あぁぁん」




 食事が終わり。


 「行きます」


 スカッシュは一人で木こりの真似をしながら。


 「はい。あぁぁん。おいしぃぃ。おかわりぃぃ


 「お母様」


 「あぁわたくしが伝えてこう。マルックここを頼む」


 「了解」




 「リッシュ。御代わりだ」


 「はい、ただいま」


 「お前が持って行ってくれ」


 「畏まりました」


 「マウレス宰相様。お耳を」


 「何か?」


 「アイファウスト王子殿下が守衛に居ます。相当、お怒りですよ」


 「えっ?木こり君は・・・まだ食べていますね」


 「はい。何か?」


 「いえ」


 「お待たせすると二度と会えないかもしれません。

 いかがなさいますか?」


 リッシュがトレーを持って。


 「大奥様。御代わりをお届けに行きます」


 「ああ頼む」


 部屋の方からはスカッシュの声真似で。


 「あぁぁん。おいひぃぃ」


 マウレスはそれを聞いて。


 「プーアベッガー隊長。守衛に行く。急げ」


 「はっ」

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