表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/133

 マルコとヨハルジードの直接対決

 「今、頂いたヨハルジード・リックス・ビャウミャウ辺境伯のサインと同じですよ。コピーをお渡ししますよ。これです」


 「旦那様。これは」


 「ノットエコギルド長との癒着が浮き彫りになる資料ですよ。

 ギルド法にも国家法にも抵触します。最悪は打ち首ですね」


 「待て。それはマルコ君が偽造したのではないか」


 「どう言う意味でしょうか?」


 「私の命令書や譲渡契約書」


 「はぁ?」


 「しらばくれる気か。コピーがあるぞ。これだ」


 「やっぱり指示をお出しに。

 譲渡契約書は・・・バッシュさん書きました?」


 「いいや。知らんぞ。そもそもこんな用紙見た事もねぇ。あぁ、あの燭台の。あれクロとかいう女に渡したな」


 「はい。弁償代として金貨百枚を置いて。

 わたくし達が知らない事を立証するためにキューレット王国の近衛兵のお方を呼んでいただけますか?

 貴族相手で力でねじ伏せられるのはごめん被ります。

 わたくしの方でエウマイアーギルド長にご連を


 「待て。

 それが本物として、それをどうする気だ」


 「どうしましょうか」


 「交換条件は」


 「それを言うと僕が巻き込まれますよ。

 もう一点あります。

 裏ギルドのカード発券機をシュバライターに造らせて、ゲルゲットさん達Aランクを増産していたようですね」


 「そ そこまで・・・

 まさかマスミカット


 「わたくしの預かり知らぬところですよ。

 ギルドの件は勿論存じております。ですが偽ギルドカードは今聞いて驚いています。一度も聞いた事が有りませんが」


 「確かに居なかったし、お前を外していたのも事実だ。だが


 「どうしますか?今は僕がここの仮のギルド長ですよ。

 あなたのお屋敷の私設兵二百人が大挙して来てもドラゴン以下です。瞬殺ですよ。誰も僕を殺せません。

 あの方達を人質に取る?構いませんよ。この場であなたを殺せば何も問題は有りません。

 ああ。念話も転移も無理です。僕が一切を遮断していますよ」


 「うっ」


 「それに挙兵するまでの大事になればキューレット王国の中央も見て見ぬ振りは出来ないでしょうね。

 なぜ?

 簡単です。

 上下弦の月作戦前に中立の立場にあるギルド相手に私設軍を挙兵し、このような場所で民衆を巻き込む大規模戦闘が起きればノルトハン王国もトウショウ王国も知ることになります。

 果てはあなたのこの領地の後方の町まで。軍備増強中が白日の下に晒されます。

 そうなればノルトハン王国とトウショウ王国が確認の為の使節団が王都以外にも派遣されてくるでしょうね。

 各領地のお貴族様は大慌てですよ。一旦揃えた軍事物資の全てを隠さなければなりませんから。元凶は誰?あなたですよ。

 ホルカイ帝国の皇帝ジルメイダ・イヲ・ホルカイ。それに魔王軍討伐のイサム陛下に従軍し功績上げたレオラニード・マトッシュ・ネサヴィスク子爵の長女フルシュナ宰相。

 秘密同盟を隠しながら確認の為に皇帝も宰相様もここへいらっしゃるのは自明の理。

 伯爵様は確かフルシュナ宰相様が大変苦手とお聞きしていますが?」


 「たかがAランクの冒険者風情が何故そこまでを知っている」


 「たかがAランク冒険者のゲルゲットさんも偽造カードの機械をご存じでしたよ。

 ギルドとの癒着もカルクスッタ商会との裏取引も。

 そして王都にバレない方法も。どうしてでしょうか?」


 「マルコ。ゲルゲット達をどうした」


 「さぁ?」


 「とぼけるなぁぁ」


 「エウマイアーギルド長に預けましたから、さぁ?ですよ」


 「なんて事を」


 「ご心配は無用ですよ。ギルドは国家間の取引やいざこざには感知しませんので、どちらか一方の肩を持つ事はありません。

 偽造カード等の事は別ですが」


 「マルコ。お前の背後には誰がいる」


 「だぁぁれも。僕。マルコはボッチですよ」


 「嘘をつくなぁ」


 「旦那様。ギルドと教会で照合しておりますがマルコ様の周りにお仲間もご友人もご両親ご兄弟の情報も皆無でした」


 「いつだ」


 「きのうマルコ様がこちらにいらっしゃる前に背後関係を洗っておりました」


 「マルコのボッチ野郎が」


 「うっ。酷い。

 そんな酷い事を言うと僕も仕返ししますよ、証拠を提示して両親兄弟殺しの事実をご両親のご友人だったマジッカーテ・トガル・キューレット国王とスキサフィア王妃様に言っちゃいますよ。

 カルクスッタ商会の頭取カルックスさんと一緒に毒殺したって。

 もう直ぐSランクの僕ですから何もしなくても、好待遇で招かれるでしょうねぇ。アバターが居なくなりましたからぁ」


 「旦那様ぁそのような事までぇ


 「うるさぁぁぁい。黙れ黙れ黙れぇぇ。マスミカット。幻滅したか」


 「はい。妻の件では我慢しましたが、大旦那様までとは」


 「辞めていいぞ」


 「では、お言葉に甘えまして、現時点を以って職を辞します。長きに渡りお世話になりました」


 「本当にいいのか?」


 「はい。現時点で既に赤の他人でございますよ」


 「退職金は?」


 「要りません。汚すぎますから」


 「まぁいい。それでマルコ。それを


 「いい加減呼び捨て辞めませんか?名目上Aランクはレベルと功績にも依りますが騎士爵、男爵、子爵、伯爵からすぐ上位の侯爵級ですよ。

 今の僕はドラゴン二体他ゴブリンキング迄を仕留めています。

 エウマイアーギルド長から侯爵級を言い渡されていますよ。これがその書状。

 あなたは伯爵位の中の下位の辺境伯。他国では同階位なのですがね。

 そして今の僕は仮のギルド長。公爵級ですよ。これが書状です。

 まぁノットエコギルド長となぁなぁだったあなたには理解できないかもしれませんが、僕の一言で不敬罪に当たり各ギルド長と警察機構と国軍が動きますよ」


 「も 申し訳ございませんでしたマルコ様」


 「まぁいいでしょう」


 「それで全てを穏便に済ませる方法は無いでしょうか」


 「さぁ?ノットエコギルド長と違いお金には苦労していませんから」


 「では、女性をご紹介いたしましょう」


 「まだ、十五歳で結婚とかも考えていませんよ」


 「遊び相手ですよ」


 「全く必要ありません。女性の体を弄ぶ気は全くありません」


 「もしかしてご経験が無い?」


 「はい。ただの一度も。もっと言えば裸も見た事が有りません。すみませんね、情けない男で。

 それ以上、女性の話しをすれば僕を愚弄した事にしますよ」


 「その様なつもりはございませんでした。申し訳ございません」


 「ヨハルジード・リックス・ビャウミャウ辺境伯様。ドラゴン二体を返上なされば


 「ど平民が口を挟むな」


 「酷いですねぇ。そうだ。マスミカットさん。Aランクの冒険者で仮のギルド長で名目上の公爵。僕の執事さんになりませんか?」


 「無職になりましたので、ありがたい話しではありますが宜しいのでしょうか?」


 「宜しいです」


 「では、御厄介になります。マルコ様。これからも宜しくお願いいたします」


 「何だとぉぉ


 「では、契約成立です。僕の後ろに立って頂けますか」


 「ありがとうございます。失礼いたします。

 ん?ヨハルジード・リックス・ビャウミャウ辺境伯様何か御用でしょうか?その仕草の意味が解りませんが?」


 「何でもない。黙ってろ」


 「で、キューレット王国含め他の国の公爵様の執事に今のようなお言葉をお掛けになった事が有る?」


 「無い です。せいぜい敬称無し程度で怒鳴れば公爵閣下の不興を買い、場合によっては主を遇したとして不敬罪の適用も有り得ります」


 「その様に対応してください」


 「わ 判りました」


 「まぁあなたは貴族を剥奪され国家奴隷以下。処刑物ですから犯罪者


 「お待ちください。マスミカット殿が言っていたドラゴン二体の返上でギルドの可能な範囲で穏便に済ませては頂けないでしょうか。

 勿論掃きだめ地区の住人はマルコ様にお任せいたします。いかがでしょうか?」


 (くっ。言いやがったぜ)

 「マスミカットさん。早速お仕事ですよ」


 「さようでございますね。国家間は知らぬ存ぜぬで切り抜けられますので問題はございません。

 偽ギルドカードの方は背後関係を洗い出している最中で今暫く時間を頂きたいと。

 ギルドの方で動きが有ると逃げられる可能性が有るので、今は静観を願い出るという方法もございますね」


 「そうだよねぇ。時間稼ぎで対応も可能になるよねぇ。

 僕もそう思ってた」


 「先程のお話しでゲルゲット達がエウマイアーギルド長の元に


 「それも含めて時間稼ぎを申し出れば良いと思いますよ」


 「そうだね」


 「良いのでしょうか?」


 「マスミカットさんの提案でいいんじゃないでしょうか。

 ドラゴン二体を売って、僕も仮のギルド長を務めながら冒険者としての活動も出来、商隊を組んで旅も出来る。

 それであなたも辺境伯の地位も守られる。勿論、僕を脅せば一発で三親等一族郎党首が飛びますがね。

 どうですか」


 「その様な事はエルファサ女神様の誓約書に誓って致しません」


 「では、記載をお願いいたします。こちらですどうぞ」


 「確認を。わたくしのこちらの件は墓まで持って行って下さるのですよね」


 「はい。誓いましたよ。あなたがそれにサインをした時点で効力が発揮されます。こちらです」


 「ありがとうございます。ではサインいたします。どうぞ」


 「ご苦労様でした。お帰り頂いて結構ですよ」


 「一点伺いたいのですが良いでしょうか?」


 「どうぞ」


 「マルコ様とは初見のはず。ギルドの件は納得できますが、何故ここまで虐げられるのでしょうか?」


 「あぁそれですか。色々有ります。

 ですが最も腹が立ったのはあの地区の呼び方が滅茶苦茶気に入りませんでした。

 今ここで言えば瞬殺しますよ。それほど腹が立っています」


 「ありがとうございました。失礼いたします」


 「はい。ご苦労様でしたぁぁ」


 「では、わたくしはお客様をお見送りしてきます。その後、ルージル殿に話しをしてまいります」


 「俺もトイレ。ってかさぁ。俺必要無かったよね」


 「重要な証人ですよ」


 「なるほどだ」


 「ここで待っています」


 「では」


 「漏れそぉぉ」




 ヨハルジードの馬車の中。


 「くそっ、くそっ、くそっ、くっそぉぉぉぉ。何もできないではないかぁぁぁ。指一本動かせなくなったぁぁくっそぉぉ。

 マスミカットを手放して即決だったぁぁ。

 あっ。くぅぅぅっそぉぉぉ手放すんじゃなかったぁぁ。こちらへの好条件を吐き出させるべきだったぁぁぁくっそぉぉ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ