王家も国家も存亡の危機に陥れるナーガ橋
「何をなさっているのですかぁぁ。お直り下さい。頭を」
「ありがとうございます。
では、言いますね。父と母の技術に携わっていたお方達が当時奴隷落ちや自殺をされました。
このノルトハン王国でもどうしていいものかとお悩みでしたでしょう。
当時の宰相やノネジット陛下がいち早く気付いて、国が先導しナーガ橋の技術の習得を彼らに任せていれば
「「「あ”ぁぁぁぁ」」」
「トウショウ王国以外の三カ国にもイサムの話しは届いていました。
市井を見て回れ。
非常に残念ですがこれら三国の王様達は対岸の火事の認識でしかなかった。
自国にも多くの技術の伝承者とそれに関わる多くのお方達が居たのに。残念です」
「「「あ”ぁぁぁぁ」」」
「この先は国政に関わるので技術的なお話しは止めておきます。
ガウレシア・ト・シャウトリーゼ辺境伯爵、奥様のイサラーサ様、ご長男のラルシエル殿、奥様のヨシュラースさん、ご長女のネイナさんと次女ウイールさん。
そして執事サムジームさんにお聞きします。
今のナーガ橋の技術的な物に関しての話し以外でお感じになられたことはありますか?遠慮なく挙手してください」
「・・・」
「執事サムジームさん。どうぞ」
「アイファウスト王子殿下のお話しを旦那様や奥様。若様たちは聞かなかった方がよろしゅうございました」
「はい。正解です。試すような事をして申し訳ないのですが、その通りなんです」
「わたくし達が聞かなかった方が良かったと言う訳をお聞かせ願いないでしょうか?」
「ガウレシア・ト・シャウトリーゼ辺境伯爵。少々お待ちください。
ノネジット陛下。話してもいいでしょうか?」
「わしらも意味が解りませんので、是非ともお願いしたい」
「では、皆さん。ナーガ橋以降のお話しを他言しないことをエルファサ女神様に誓ってください。
座ったままでいいですよ。
右手の掌を胸に当てます。そして左手の掌を広げずに顔の左側の高さまで上げます。はいそうです。
そして、ナーガ橋がノルトハン王国の知的財産以降の話しは他言しません。エルファサ女神様に誓います。
出来ましたね。
お話しいたしましょう。
現状、技術継承者は奴隷に落ちた。両親が自殺した等の原因はザイスターとマッドジョイの悪行によるものと世間は落ち着ています。
ですがわたくしがお話しした超簡単な救済方法をノネジット陛下は国庫惜しさに金を出さずに救済しなかった。
どうなっちゃうんでしょうか?」
「「「「「あぁぁぁぁ」」」」」
「ちょぉぉっとお待ちください。当時、わたくしは知らなかった。知る由も無かった
「母から預かったカードキーがあるのにぃぃ?」
「しかしそれだけでは
「市井を見て回れ。を実行していないのにぃぃ?」
「それはトウショウ王国の件だと
「イサムとサチの恩恵をノルトハン王国も受けていたのにぃぃ?」
「ガウレシア・ト・シャウトリーゼ辺境伯爵、イサラーサ、ラルシエル、ヨシュラース、ネイナ、ウイール。
そして執事サムジーム。
どうか内密に頼む」
「ノネジット陛下。ご心配には及びません。
わたくし達全員陛下をユーミルナ妃殿下をアイファル姫様を裏切るような真似は致しません。
例えエルファサ女神様に誓いを立てずとも」
「「ありがとう」」
「アイファウスト王子殿下は何処でそのような悪知恵を」
「悪知恵ってハルサーラ様もお口が悪い。まぁクラウスでしょうか。
世間を知り尽くしたクラウスしかいませんでしたし」
「ノネジット陛下」
「はい。ハルサーラ大司祭」
「中央協会の副司教のヨガブットはこの件を既に脅しの材料として各方面から証拠を集めていました。
後ほど内密にお話しする予定でしたがアイファウスト王子殿下が楽しそぉぉにお話しされましたのでここで申し上げておきます。
(えぇぇぇ?聞かれたから答えたのにぃぃ)
心の声が漏れていますよ、アイファウスト王子殿下。
(あっ)
あっ。ではありませんよ。
副司教のヨガブットは最終的に教会を乗っ取り、この件で四カ国に揺すりをかけ、民衆を掌握し、大陸全土の頂点に立つ予定でした」
「「「「えぇぇぇ?」」」」
「証拠物件は既にこちらで保管いたしました。外部に漏れる事はありません。
ここに居るお方達が漏らさなければこの先、知り得るものは出てきません」
「判りました。お願いいたします」
「はい」
「マウレス宰相。ナーガ橋の件は良かったですか?」
「アイファウスト王子殿下。正に国が買える。いえ。奪え、王家の首も飛ぶほどの財宝でした」
「そう考えると、そうですね」
「わ わしはナーガ橋が怖くて通れんくなった」
「では次の話しです。ハルサーラ大司祭」
「はい。わたくしから皆様へのお話しです。
アイ・サチイサム大聖堂も後一か月もすれば全てが落ち着きます。
マウレス宰相。もしよろしければですが妹君のアウレシアさんのご結婚式。こちらでどうですか?」
「よろしいのですか?」
「勿論アウレシアさんとお相手のご意向が最優先です。
エルファサ女神様を深く愛して頂けているなら、これに越したことはございません。
ここ一か月程度でご返事を頂ければ他の希望者より最優先で第一号としてお受けいたします」
「ありがとうございます。敬虔な信徒と言う訳ではありませんが無下にしたことはありません。
二人の出会いもエルファサ女神様の思し召しと言っていたほどですから。
早急に二人に確認いたします」
「はい」
「ちなみにお幾らほど?」
「後ほどパンプレットをお渡しいたします。
ノネジット陛下はご存知と思いますがサチ様が運営していらした総合結婚式場サチ御殿をこの教会で運営いたします。
(サチ御殿とか、もう少しいい名称は痛ったぁぁ母さん。脳みそにデコピンは止めてっ。痛いのこれ)
先の八店舗のお方達はこちらで働いて頂こうかと考えております。
ちなみにお二人だけのご結婚式で誓いのみでしたら銀貨一枚。後はパンフレットをご覧ください」
「ありがとうございます」
「難しい話しは終わったか?アイ」
「はい。終わりました。エルファサ女神様にビーナス女神様」
「皆、傅く必要は無い。遊びに来ただけだ」
「で、ビーナス女神様も?」
「アイよ。何上、わらわらをそう邪険にする」
「別にぃ?いじめられた記憶とかぁ全く有りませんけどぉぉ?」
「そうかぁ。ならばわらわが心を込め、急遽こさえたこのアイファル姫用のティアラは
「お美しい愛の女神ヴィーナス様。ご機嫌麗しゅうございます」
「今頃傅くのか?現金な奴よのぉ。まぁ良い。これは後程渡すとして。ほれほれ」
「あのっ。もう無いんですか?」
「無い「無い」
「はぁぁ。皆さん。お茶にいたしましょう。アルファ。ベータと共に給仕を。
ケーキは廊下のワゴンの木箱の中に」
「はい。
ベータ」
「了解」
「ユーミルナ王妃たち女性陣は下座に移行。わたくし達とお茶をしようではないか」
「はい」
「ハルサーラ。アルミスもいらっしゃい」
「「はい。ビーナス女神様」」
「執事のサムジーム」
「はい。エルファサ女神様」
「ここの領地の事をアイに教えてやってくれ」
「承りました」
「えぇぇわたくしだけお勉強ですかぁぁ
「うるさいっ」
「ひゃい」
「ヨシュラース。何故来ぬか?」
「わたくしのような
「バカを申すな。わたくしが良いと言ったのだ
「わらわが手を取ってやろう。ほれ」
「あの女神ビーナス様。あぁぁぁ
「主はここに座ると良い」
「ビーナス。ここはわたくしの星であるぞ。少しは遠慮したらどうだ」
「良いではありませんの。わらわの星にはまだケーキが存在致しませんから」
「しっかりと手を加えんからだ。
大体だなぁ。初心者のお主が五大陸で七つの海に仕切り一気に人を増やそうとするのがそもそもの間違いなんだ」
「だってぇぇ成功事例も有るしぃ」
「イサム達の星か?あれ成功事例なのか?」
「戦は絶えないけど、少なくともケーキは存在するぅ。
エルファサのこの星が異常なのよ。
一大陸五か国でこの発展。許せないわよ」
「まぁな」
「大陸を創造する予定はまだ無いの?」
「この大陸すら落ち着いておらんのに、する訳が無かろうが」
「あらそう?
わらわ的にはここは落ち着いたと思うわよ。
アイを借りて行こうかしらぁ」
「地上の者が裸足で草原を走り、棍棒で恐竜達と戦うまでにしか出来ておらぬ、お主に言われても釈然とせんわ。
それにあの子はわたくしの子だ。例え友人のお主でも貸さぬ」
「あらら、ご執心だこと。
アイ。わたくしの元で少し働かない?」
「サムジームさん。ここに隣接する北隣の状況は?」
「こちらはですな
「まぁシカトを決め込むとは
「「お待たせいたしました」」
「まぁ。来ましたわよエルファサ
「現金なやつよの」
「アルファ。わらわはまずプリンアラアモードを」
「はい」
「それでだユーミルナ。
ネイナとウイールの件だが、アイファウスト神官長の側仕えとなっておるが、わたくしが顕現した時は侍女として扱いたい。
勿論、一緒にこうして茶を飲む仲であるぞ。泊まったりはせぬから身の回りの世話も無い。どうか?」
「それは本人達の意思に任せればよいのではないかと」
「「お努めさせていただきます」」
「決まりだな。ノネジットにも伝えてくれ」
「この上ない箔が付きましたね」
「それが狙いだよ。アホ貴族も色目も使えぬは」
「なるほど。後ろめたい事が有れば近寄る事すら出来ませんね」
その後、ビーナスはアイファルにティアラを下賜し、エルファサと共に土産を貰い戻っていった。
ノネジット達は大聖堂の転移陣から王城へ帰った。
ガウレシアはネイナとウイールをアイファウストに預け、転移陣で領地の屋敷に帰っていった。
アイファウストとハルサーラはサムジームの話しを受けて大聖堂の塔に向かった。




