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新作

「やったー! 2年ぶりの新作来たぁ!」


 ゲーミングチェアに座ってPCを起動する

 今日、待ちに待っていた新作ゲームが発売されたのだ

 歓喜の舞を踊りたくなるほどに嬉しい


 僕、黒麦悠亜はこのゲーム、ライトロードの大ファンである

 今作はライトロード2

 前作は上位ランカーに暫く載り続けたくらいやり込んでいた


「オンラインゲームからは離れてたけどこれはやらねば……まぁ今回はストーリークリアだけでいいかぁ。それだけでも楽しめるし」


 謎の使命感を抱えてゲームを起動する

 このゲームはFPS系、First Person Shooter、一人称で銃を用いて戦うゲーム

 最もこのゲームは銃だけでなく主人公が乗るメカを操作するゲーム

 その新作、ストーリーも旧作キャラが出てくると言われて発売前から期待が大きい


 ワクワクしながらゲーム画面を見る


「グラフィックやばぁ、流石~!」


 最初の画面でワクワクが止まらない

 想像よりも綺麗なグラフィックで映像が流れている


「あっ、先に操作見ないと。ふむふむ、操作は前と変わらないか。ちょっと弄ろ……ここをこうで……よし、かんりょ! おっ、ムービー始まった。新キャラだ。主人公も知らないキャラだ。おぉ、この設定なら出てきそうだねぇ。ふむふむ、捕獲作戦か。なるほど、夜だから暗視かおぉ良いねぇ。メカはまだか……まぁいつも通り途中からかな。主人公機どんなのかなぁ……おぉ、凄いリアリティあって良いなぁ。ってちょっ、フラッ……目がぁぁぁ!」


 思わずコントローラーを手放して目を抑える

 フラッシュバン、起爆と共に閃光を放ち視界を一時的に奪う

 ゲームの性能的に言えば喰らえば画面が突然真っ白になるのだ


「プレイヤーに攻撃してくるのはなしだと思うんだけどなぁ……どうしてもフラッシュバンはやっぱ苦手……仕方ないんだけどさぁぁ。さて、続きを……あっ死んでる……彼奴やりおる……さて、コンテニューと……おぉ! 知ってるキャラ来たぁ! まじかここで来るかぁ。最っ高!!」


 ストーリーモードを全力で楽しむ

 ストーリーモードも内容が重厚で人気が高い

 好きなキャラが出れば叫び嫌いなキャラが出れば無意味に武器を振るう


「よっしゃ無双だぁ! ……あっ、やべ、何このコンボ……やられた……ははっ、良いねぇ」


 徹夜でやり込みプレイが終わる

 終わった頃には疲れ果てていた。テンションの浮き沈みは体力を多く使う


「グラフィックだけじゃない前作同様ストーリーもしっかりあったしキャラの挙動もリアリティ溢れる……メカも迫力あったし……そう、これを望んでたんだ……まぁそのせいであのシーンは心抉られたけども……ぐすん」


 感動の余り流した涙を拭く

 ゲームの余韻に浸っているとふと目の端にある文字が見えた


「チームデスマッチ」


 FPSゲームのオンラインプレイルールの1つ

 リアルタイムでプレイしているプレイヤーの何人かが同じ戦場に参加して自動的に2つのチームに別れて撃ち合い規定のキル数に達した方が勝つ(時間切れの場合キル数が多い方のチームが勝つ)

 このゲームの場合メカは無しのキャラ同士の撃ち合いである


「オンラインか……まぁ基本FPSってオンラインがメインな感じあるもんねぇ。まぁ好きな武器や見た目良さそうな機体あるしそれ使いたい感あるけど、レベル解放だったりするしなぁ……」


 FPSはストーリーキャラや武器に好みがある事が多い

 見た目や性能、人によって判断基準は違う

 見た目重視で性能度外視のタイプ、性能重視で見た目度外視のタイプなど

 当然、僕にも好きな機体や武器が存在している

 メカの見た目はまだ詳しくは見ていないが恐らく好みの物がある

 このゲームはキャラメイキングが無い代わりに機体を自由に弄れる特徴がある

 メカ系のゲームならよくある話だが自由度が高いのが人気が高い理由

 その武器や部品を解放する為にオンラインをやるのはありだが訳あって億劫だ


「……まぁ、良いや」


 ゲームを閉じてSNSを開く

 徹夜をした事で既に日が変わり発売されてから2日目という事もあり多くのプレイヤーが買った報告やストーリークリアした報告、その感想を言っている

 その中には見知った名前のプレイヤーも居た


「やっぱ前作ランカーは新作やってるかぁ。この人は有名所のプロゲーマーか。……配信者多いなぁ。まぁ有名作だし色んな配信者が配信するのは自然……ふぁぁ」


 欠伸をする

 徹夜をしたせいで今は眠い


「寝よ……起きたら今度はハードモードでストーリー回そ」


 PCを落として椅子の横に置いてあった寝袋に入って眠る

 すやぁ


「うーん……」


 暫くして目を覚ます

 時刻は昼過ぎになっていた

 寝袋から出て顔を洗いかなり遅い昼飯を作る


「麺あるしうどんでいいかぁ。麺つゆとネギと……」


 音楽を流して料理を始める

 料理と言っても雑に適当に市販のものを合わせただけの物


「流石うどん、雑でも美味しい」


 うどんを啜って食べる

 昼飯を食べている最中に携帯が鳴る


「うん? ……メールか」


 内容を確認する

 それはゲームの大会の予選の招待状であった

 招待を送ってきたのは同じ前作上位ランカープレイヤーであり有名配信者

 前作ゲームを辞めた後、半年は関わっていない


「ゲーム用のメアドはあぁ教えてたなぁ。前に何度か大会に参加したし……賞品は金かぁ。悪くないけど良いや無視しよ」


 返信せずにメールを閉じる

 食べ終えてゲームを起動してストーリーモードをプレイし始める


「ハードモード……流石ハード、一発が痛い~。おっ、あの敵の機体良いなぁぁ! 見た目凄い好み、後でストア確認しよ。ここの運営は敵機体ちゃんと置いといてくれるし中ボスならある筈」


 ストーリーの中ボスが使っていた機体の見た目が好みに近かった

 ストーリーモードが終わった後にストアを見る


「……ええっと、あった! 解放レベルは……70!? 高いぃ……結構やりこまないとダメじゃん……うーん、どうしようかなぁ……まぁ今作もタイマンだけでも良さそうだしやるかぁ」


 このゲームの最大レベルは150、最も最後の機体解放はレベル90

 70は高い部類

 欲しい機体の為にオンライン戦を始める

 マッチング開始して対戦相手を待つとすぐに見つかり対戦が始まる


「早っ、まぁ初動だもんなぁ。まぁランクの最初だしさっさと終わらせよう」


 ストーリーで主人公が使っていた初期の機体と最初から解放されている武器を抱えて戦う

 赤が目立つ機体、量産型の改良品という設定のせいで特徴的な物がない。少し量産型よりスラッとしたスタイルをしているくらい

 全体的な形状は人に近いが見た目は全く人に似ていない

 このゲームのメカは人に似せてもいない

 マッチング相手も同じ機体、相手もレベルが低いので装備の性能差は余り無いと思われる


「対戦スタート」


 手馴れた動きで素早くキーボードとマウス操作する

 敵の攻撃を回避して接近する、近接武器で殴り掛かり距離を少し取ったら近距離に強い銃の一撃を撃ち込む

 相手の体力がごっそり削れた

 相手の攻撃を躱して距離を取りながら牽制射撃、突っ込んできた所をブーストで一気に距離を詰めて近接武器で叩いて仕留める


「よし、終わり、操作感覚はストーリーモードでやった感覚で良さそうだな。これでレベル上げだ」


 続けてランク戦に潜る


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