表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
家族がいても  作者: いちみ
2/2



何が起きたのかわからず、

不安の言葉も思い浮かべれなかった私は

ただただ祖母と待つしかなかった。




どんなふうにその後を知ったのだろう。


覚えているのは

"頭にヒビが入ったからしばらく入院する"


誰から聞いたかわからないこの言葉だけ。



あんな大きい音がしたけど

"治るんだ"

と安心した時のホッとを今も越す事はない。



入院


どんな生活が待っているのか想像がつかなかったが

母と妹に会えない事はわかった。



祖母と父親との生活


普段は母と妹と多く過ごしていたから

リズムが変わる事がなんとなく想像がついていた。



、、、



記憶ってこんなにすぐ薄くなるものなのでしょうか。


祖母とたまに二人乗りで病院へ行って

椅子に座った母と点滴に繋がれた妹がいて

少し会話して帰り際に病院の方を向いて毎回泣いていた



この風景だけが鮮明に残っている。




幼稚園へ行っていた?

何をしていたのか全く覚えてなくて。



大人になってアルバムを見たら

私だけ違うトレーナーを着ていて。


どうやら持たせてなかったらしい。



(ふーん、)



それくらい。





その頃からかな、



遠くの点を見つめる私の癖が始まったのは。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ