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ジークフリド視点

はぁ、面倒な事になった。

婚約者のアディル・メルフェル侯爵令嬢が頭を抑えて倒れたとメルフェル侯爵から連絡を受けた。


またか、仮病で頭痛・熱・胸の痛み・立ちくらみ常に私を気を引こうとする。

私に想いを寄せる令嬢達への嫌がらせ、紅茶をかけるわ、足を引っ掛ける、罵倒するわーーーー私を思う心がそうさせるのか、私はほとほと嫌気を差していたのは本当だ。淑女とは言えない行動ばかり、メルフェル侯爵にも何度か抗議はしているが効き目は無い。

エンポーリオ・メルフェル侯爵は娘を溺愛しているから好き放題させているのだろうか?


アディルは元からこんな激しい気性の女の子では無かった。

十歳の時に出会ったアディルは本当に可愛かった。よく笑う優しい子だった。

青銀色のさらさらの髪に珍しい金色の瞳。ビスクドールのような美しい女の子。

私は一目で好きになったのにーーーー大人になったアディルは美少女から美女になり更に私への愛が重すぎて私はもうーーーー気持ちを持て余していた。


芝居をしてまで私の愛が欲しいのかーーーー。


だから今回もーーーーまたかと思い見舞いの手紙だけを送った。


だが違ったのだ。


倒れて三日目を開けなかった。再三侯爵から娘の見舞いに来て欲しいと言われてたが。親までを巻き込んだ芝居とふんで無視をしていた。


そう、三日後アディルは目覚めた、そして記憶を無くしてーーーー。


始めはアディル付の侍女の顔も名前も分からず、侯爵のことも認識出来なかったらしい。

医者の見解では記憶障害と診断された。


「アディルが記憶障害だと。」


「良かったじゃ無いですか、アディル様のこと毛嫌いしていましたし、正直嫌いだったのでは?これで記憶障害の傷物令嬢として王太子妃に相応しく無いですよね。」と側近で幼馴染みのクライブが淡々とそう言った。


確かにそうだ、記憶を無くして王太子妃としての公務は出来ない。


分かっている、私は安堵しているのだ、アディルが婚約者から外れる事をーーーー。


そして記憶を無くして初めて貰った手紙が


『親愛なるジークフリド王子殿下


お見舞いのお手紙ありがとうございました。私も徐々に回復しておりますのでお気遣いは無用でございます。アディル』


どう言う事だ、いつもなら早く逢いたい、直ぐに見舞いに来て欲しいと手紙が何通も届くのにこれだけーーーー。


私はアディルに試されているのだろうか?


傷物令嬢となりもう私との婚約者しては難しといだろうか?

陛下にも相談して断ろうかーーーーいや断るにしても一度アディルの様子を見なければならないだろう。


見舞いに行く一報して、アディルの見舞いに行くことにしたのだ。



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