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第39話 カンパニアの朝市

 豚カツの夕飯はダニエレさんとイラリーさん、私たち以外の2人の泊まり客にも好評だった。

 私はダニエレさんとイラリーさんの焼き魚と潮汁が気に入ったよ!


 今日の朝食は市場で食材を見たいからと言って宿で食べずに市場に来た。屋台の食べ歩きは私も好きだから嬉しい。


 港町の市場だけあって魚介類が豊富だ。屋台も串に刺して焼いた海老や帆立がある。塩を振ってレモンを絞って食べると美味い!ルイスとモニカは今日も肉の串ばかりモリモリ食べているし、ウィルコは肉もシーフードもバランス良く食べている。


「海老がプリプリで美味しかったね、お腹いっぱい!みんなはまだ食べる?」

「俺たちも充分食った」

「食材を見て回りましょうか」


 予想通り魚に海老に帆立に貝にイカとタコ。新鮮な魚介類がたくさん売られている。あとは海の塩にステファンが言ってたレモン。


「魚介類が豊富だね、種類もいっぱい」

「肉が少ないな」

ルイスとモニカが不満顔だ。

「チキンもポークもビーフもラムも売ってるじゃん」

「存在感の問題よ」

 シーフードの比率が高いのが気に入らないようだ。この狼たちはわがままだ。実家で飼ってた愛犬のマロンちゃんは肉も魚も好きだったのに。


「ルイスとモニカが肉料理を広めたら比率が逆転するかもね」

 適当に言ったのにルイスとモニカのやる気スイッチがONになった。


「カレン、肉と魚を買って結界に戻るぞ」

「滞在中の料理教室のスケジュールについて検討しましょう」

 ルイスとモニカがキビキビと食材を購入する。

「ねえねえレモンも買って!」

「いくつくらい必要だ?」

「30個!」

「分かった」

 特に疑問に思うことなく買ってくれた。リモンチェッロを作りたい、結界に戻って作戦会議だ。


 結界のキッチンに戻り、市場で買った食材を並べる。肉と肉と肉と肉。少しの野菜とレモン。

 カンパニアはほぼイタリアなのでイタリアの肉料理を再現しよう。


「まだチーズがないからピッツァもカルボナーラも作れないのは残念… ボロネーゼは出来るかな。ラザニアはチーズ無しでも大丈夫かな、物足りないけど。仔牛のすね肉を買ったからオッソ・ブーコも作れるね」


 みんなでレシピ動画を観た。もちろんプロが本格的に調理している動画だ。神は凄いね、一度動画を観ただけで完璧に再現しちゃうんだもん。



「まずはラグー・アッラ・ボロネーゼを作ろう。ボロネーゼは日本でもおなじみだよね。ひき肉と野菜を煮込んで作ったミートソースのようなものでタリアテッレと呼ばれる平たいパスタにかけて食べるのが一般的なんだって。

 オッソ・ブーコは骨のついた仔牛のすね肉をトロトロに煮込んだものでルイスとモニカが好きそうだよね。トリッパ・アッラ・ロマーナは直訳するとローマ風トリッパ。牛の内臓のハチノスをトマトで柔らかくなるまで煮込んだ料理。

 サルティンボッカはローマの郷土料理。薄くたたいた肉とセージの葉を生ハムで挟んでバターで焼いた料理。付け合わせは炒めたじゃがいも。

 カチャトーラは猟師風を意味する肉のトマト煮込み料理。トマトと鶏肉を玉ねぎやニンニク、ローズマリーと一緒に柔らかく煮込んだ料理。今日はこれくらいにしておこうか」


 4人で手分けして下ごしらえして調理、4人でやると早いね!


「…余ると思ったんだけどな」

 調理が終わったら遅めの昼ごはんとして食べた。ルイスとモニカがたくさん食べたよ。全然残らなかった。


「今日ダニエレさんとイラリーさんに教えるの?」

「もちろんよ」

「そうなると昼ごはんと夜ご飯で同じメニューになっちゃうよ、飽きるでしょう?」

「いや、問題ない」

「美味しい肉は続けて食べても美味しいのよ」

……そうですか。


 ダニエレさんとイラリーさんの宿に戻って料理教室。2人は今日も手際良く覚えてた。

 元々2人が用意していた宿のメニューはポルポ・アッフォガートだった。トマトソースで新鮮なタコを煮込んだイタリアのシンプルな郷土料理だね、タコを食べるの久しぶり!


「タコ美味しい〜!」

「気に入ってくれて嬉しいわ」

蛸足たこあし亭の看板料理なんだ、溺れダコって意味だ。お代わりもあるぞ」


 タコの一本足を丸ごとピリ辛のトマトソースで軟らかくなるまで煮て、タコの旨みたっぷりのソースもパスタに絡めていただくのだ。ウィルコも気に入ったみたいなので今度食べたくなったらウィルコに作ってもらおう。


 ルイスとモニカはタコには目もくれず、もりもり肉を貪っていた。

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『飼い主を召喚しました ⋃ ╹ᗊ╹ ⋃』


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