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第141話 プレゼント

 昨夜はウィルコがサンタさんにクッキーとミルクを用意して寝た。ここは地球じゃないし必要ないんじゃないかな?という私の意見はスルーされた。


 寝前にアラームをセットした。朝早く起きてクリスマスツリーに3人へのプレゼントを置こう。クリスマスは家族の絆を深める日なのだから。



──眠い…。4時か…サッと置いて二度寝しよう。


 アラームを止めてパジャマ姿でクリスマスツリーのところまで行ってプレゼントを置いてベッドに戻った。

 ベッドに戻る前に迷ったけどクッキーを食べてミルクを一気に飲んだのでお腹がタプタプしてる…ちょっと苦しい。でもクッキーとミルクが残っていたらウィルコはがっかりするだろう。



 気持ちよく二度寝していたらウィルコとルイス狼とモニカ狼に起こされた。


「……いまなんじ?」

「7時よ!」

「プレゼントを開けようぜ!」


 こうなると抵抗しても無駄なので諦めた。

着替えてリビングに行くとウィルコとルイス狼とモニカ狼がクリスマスツリーの前で待ち構えていた。


「これとこれがウィルコで、そのほかはルイスとモニカ宛、開けてみて!」


 私は寝起きのお茶でも入れようかな。みんなも飲むよね。暖かい緑茶を淹れてテーブルに湯呑みを並べた。


「わあ!僕の憧れのお菓子ばっかり!」


 ウィルコにはアメリカからインターネット通販で取り寄せたキャンディーバー。


 アメリカでキャンディーバーと呼ばれるのはスニッカーズみたいな棒状のチョコレートスナックのこと。アメリカでは飴もキャンディーも板チョコ以外のチョコレートも全部キャンディー呼びなんだよね。初めて聞いた時は杖の形をした飴ちゃんを思い浮かべたよ。


「嬉しいな!スニッカーズにハーシーズにキットカットにトゥイックス!アーモンドジョイとスリー・マスケティアズは珍しいね!マースとドープとミルキーウェイとリーシズもあるよ!」


「こっちも開けてみて」

 ウィルコにもう一つの袋を開けるよう進めると、中から出てきたのがm&m’sのカラフルなチョコレート。黄色いパッケージはm&m’sのピーナッツ、オレンジ色はピーナッツバター、紫はダークチョコレート。類似商品のスキットルズも入れておいた。


「チョコレートだけかと思ったらハリボーも入ってる!」


 そう、ウィルコが好きそうなのでハリボーのグミも買った。あとアメリカ映画の登場人物が食べている率が高めのレッド・バインズも。日本人の味覚にはちょっとアレなゴムみたいなやつだ。


「Jelly Bellyもある!これも食べてみたかったんだ!」

 有名なジェリービーンも入れた。グミもいろんな種類を買った。ウィルコは神様補正でお菓子を食べ過ぎても病気にも肥満にもならないらしいので好きなだけ食べてくれ。



「姉ちゃん、人型にならないと無理だ…」

「そうね…」

 はしゃぐウィルコの陰でずっと包装紙をカリカリしていたルイス狼とモニカ狼が人型に戻って包装紙をビリビリに破る。


「この箱、開かないわ!」

「ぐぬぬぬぬぬ…」


 ルイスとモニカにはお歳暮の時期にハムを買っておいた。贈答用のハムの箱って開けづらいんだよね。


「ハムだ!」

「ハムね!」

ルイスとモニカも喜んでる。

「上級って書いてあるわ」

「きっと美味いやつだ!」

美味しいと評判の高いのを買ったからね!


「こっちも開けてみてよ」

「開けにくいわね…」

お歳暮のパッケージって開けにくいんだよ。


「ソーセージだ!」

「こっちは骨付きハムよ!」

「どれも美味しいと思うよ」

「嬉しいわ!」

 ウィルコとルイスとモニカがプレゼントを見せ合ってはしゃいでいる。喜んでくれて嬉しいよ。


「朝食の準備をしようよ、ルイスとモニカは朝食のついでに少し切って食べてみたら?ウィルコは食後のおやつに食べなよ」


 ルイスとモニカに大きなベーコンエッグを焼いて、ウィルコはカラフルなコーンフレーク、私は鮭と卵焼きと納豆とお味噌汁。


 いつもの朝だけど嬉しそうな3人と一緒に過ごす朝は幸せだ。

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『飼い主を召喚しました ⋃ ╹ᗊ╹ ⋃』


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