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恍惚

 電気を消してみます。消灯。

 「…………おお!」

 壁や天井が光っているのです。空柄の壁紙がナイスマッチな訳で、それはそれは壮大な眺めを魅せられます。

 藤崎さんは感嘆としている事でしょう。僕は見慣れているのでなんですが。

 「綺麗だね………」

 「藤崎さんは何を求めているんですか」

 どう考えようとも、言わせるつもりです。

 「僕はクサイセリフは嫌いですが、藤崎さんはどうなんです?」

 「嬉しいよ?」

 夜の運動会に突入なんて事はないです。さして好きでもないですし。

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