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じい様

 僕はじい様を待っているのですが、僕としては遅いですね。

 「すまぬ、すまぬ。この娘がそうなんじゃな?」

 「じい様、そうです」

 じい様は頷くと、藤咲さんを抱き抱える。僕はビニールシートを被せる。怪しまれるが、仕方ない。隠れながら家まで帰ることにしている。

 「じい様、どうすれば?」

 「あの事じゃが、親友に頼んである」

 公園の前に一台の車が止まる。クラクションが鳴るのです。

 「荷台に置くぞ」

 そうか、僕には分かりました。荷台に荷物が有っても怪しまれない。

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