前へ目次 次へ 2/115 洗礼 僕は新入生。新入生であって名前がない。 「春!出会いと別れ。ほんのちょっぴりエッチな出会いとか………」 思い膨らませて始まる校門前の洗礼式。胸元に花を付けてもらう。丁寧な対応に、丁寧な案内。これが高校生。 僕はきっと夢を見すぎていたんだ。この学校は荒れているだの、野性的だの、悪い噂が立っている。そんな高校で上手くやっていけるか心配だった。だが、そんな憂いは下駄箱の人と人との会話。そんな風景が中和させてくれた。 「これから入学式だ!」