前へ目次 次へ 12/115 車 僕の横を車が並行しています。付いてきているのです。真横に。並行ですから、分かりますよね。 「君、上条高校《じょうじょうこうこう》の生徒だよね?」 車の窓ガラスを下げながら僕に尋ねてくるのです。柄の悪そうな二人組です。そして、僕は開口一番に言うのです。 「社会の窓が開いているのですよ。窓ガラスと一緒に閉めた方がよろしいのでは?」 「え?ホントだ。ありがとね」 そう言うと、柄の悪い人はノってしまいます。 「おっと、危ない。ノり易いんだからやめてよ」 意外な一面を知りました。