『 英雄パンナコッタのある日の出来事 』
息絶えた相棒を引きずって歩く日々。
先は長いのに、まったくもう。
「重い」
デブレディデに踏み潰されて、お煎餅みたいにぺったんこな癖に。
「……重い」
しかも、漫画みたいに面白い感じじゃなく、リアルでグロテスクな潰され方で。
物理的にも精神的にも、本当重い奴。
「君は厄介なモノを処分出来た。私もお腹を満たす事が出来た。私から君を守れたのだから、彼だって本望だろう」
ミールカリルカリは言葉を話せないけれど、その青い瞳はそんな事を言ってるような気がした。
ぎゅるるるん
お腹の音。
ぼたぼたよだれ。
ミールカリルカリは言葉を話せないけれど、その青い瞳はそんな事を言ってるような気がした。
……そう言っていてくれないと、困る。