第四章 ――狂戦士(バーサーカー)舞う―― ①
カラーズナインとの遭遇から3日、咲夜の指示によりアナザーポイントに入る事が禁止され、日常での接触にも警戒が余儀なくされた。
そんな厳戒体制の最中、圭介は陸上部の朝練が休みになった木葉と一緒に、鳩神社で日課の餌まきをしていた。
う~ん……これだけカラーズ人に出会うと、この鳩達の中や、あそこに止まってるカラスとか歩いてる猫に、擬態して紛れてるんじゃないかって思っちゃうな……。
鳩に擬態していた真白達、そして親友のジェットまでもが別の宇宙からやってきたカラーズ人だったという事実。更に3日前遭遇したカラーズナインも、見た目は地球人と全く区別がつかなかった。圭介が疑心暗鬼に陥るのも当然の事だった。
「真白ちゃんの具合はどう?」
「え? あ、あぁ……。まだ暫くは安静が必要かな」
「そっかぁ。でも大した事なくてよかったね。きっと海外暮らしが長かったから、こっちの水が合わなかったんだよ」
体調不良を理由に学校を休んでいる真白を心配する木葉に、本当の理由など勿論言える訳が無い。
「そう……だな。まだ日本に馴れてないかも……」
圭介はなんとか辻褄を合わせて話題を変える。「あ、そう言えばジェットとはもう会ったか? 最近ちょくちょくこっちの方に来るんだよ」
「うん、昨日部活帰りに会ったよ。帰り際に木葉のお尻鷲掴みにしてきたから、ほっぺたにお返しの紅葉つけといた。潤は相変わらずのド変態よね」
「あ、あははは……」
「頭もルックスも良いんだから、黙ってればモテるのにね」
実はジェットが異世界から来た宇宙人だなんて、木葉は微塵も思ってないんだよな……。
圭介が引きつった笑顔を浮かべていると、
「あのさ、圭ちゃんは宇宙人って信じるタイプ?」
「え!?」
突如として投げかけられた質問に驚いて木葉を見返す。と同時に、ある疑惑が圭介の脳裏に渦まいた。
ま……まさか、木葉もカラーズ人!? て、そんなわけな……いや、パターン的にもしかすると、もしかするかも……。
「う、宇宙人? う~ん」
圭介は慎重に言葉を選んだ。「い……居るとは思うよ。宇宙は広いからな」
「じゃあ、もしも私が宇宙人だったら? 圭ちゃんはどう思う?」
「え……」
ちょ、マジか!? やっぱり木葉もカラーズ人!? どうする……こっちから切り出してみるか?
圭介はゴクリと生唾を飲み込んだ後、意を決した。
「木葉は……何区なんだ?」
「……は? 何言ってんの圭ちゃん!? 生まれも育ちも練馬区に決まってるじゃん!」
「へ……? あ、いや……宇宙人だったらって……」
「あー。夕べテレビでさぁ、宇宙人の特番やってたの」
「テ、テレビ?」
「うん、くだらなかったけど思わず見入っちゃった。もしも知り合いが宇宙人だったら~とか。でも本当に存在してるなら会ってみたいよね!」
……既に何人かと会ってるし、その内一人には記憶書き換えられて、更にお尻触られた上にビンタ張ってますが……。
圭介は木葉に心の内を悟られないように平静を装い、
「そっか……じゃあ木葉の中の宇宙人てどんなイメージ?」
「え~っと、銀色の全身タイツ着ててぇ、髪は金髪のおかっぱで、頭からアンテナが二本ついてるみたいな?」
「……あ、そうなんだ」
この瞬間、圭介の中で木葉がカラーズ人である可能性はほぼ0パーセントである事が立証された。
木葉は安堵する圭介に気付くことなく無邪気に続ける。
「あと『ワレワレハウチュウジンダ』とか言いそう!」
……そのセリフは確か言ったな……。
「ブレーンワールド」の更新ペースは、新作執筆中のため今のところ分かりません。随時チェックしていただければ幸いです。
ご意見、ご感想など遠慮なくお願いします。ブックマークや評価などしてもらえると喜びます。
ツイッター、新アカウントを立ち上げました。
https://twitter.com/millcity1986




