第一章『未知との遭遇?』 ①
「アハハ! くすぐったいよ真白」
ネームプレートをプレゼントされたのがよほど嬉しかったのか、圭介の右肩に乗った真白は、何度も圭介の頬を軽くつつく。その仕草はまるでキスをしているように見えた。
「圭ちゃん、おはよ~」
薄紫色のシュシュでポニーテールを作りながら圭介の元へ歩み寄ってきたのは、この神社の一人娘、南雲木葉だった。
「おぉ、木葉。おはよ……って、珍しいなぁ、こんな時間に登校なんて。陸上部の朝練行かなくていいのかよ?」
「今週は顧問の先生の都合が悪くて朝連休みなんだぁ。久しぶりにいっぱい寝たよ~」
日に焼けた小麦色の肌が、清々しい朝日に照らされ活発な印象を与える。「んん? 真白ちゃん、いつにも増して圭ちゃんにベタベタだね~」
「あぁ、プレゼントを気にいってくれたみたいだよ」
「プレゼント? あ、何コレ! かわい~!」
ネームプレートに気付いた木葉は目を輝かせた。「スッゴく似合ってるじゃん!」
「クルル~」
真白は圭介の右肩でクルクル回り喜びを表現してみせる。
四羽の鳩達と戯れた後、圭介は木葉と一緒に学校へと向かった。
<続く>
「ブレーンワールド」
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