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ブレーン×ワールド  作者: ミルシティ
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第二章『アナザーポイント』⑨

 その後、何事もなく午前中の授業を終えた圭介は、真白達と共に食堂へ向かっていた。


「咲夜の授業、凄くわかりやすかったよ。流石は『歩くウィ○ペ○ィア』だよな」

「咲夜さんはカラーズセブンの保安官でトップの頭脳を持つお方ですから」

「うんうん、咲姉はどのブレーンでも対応できるからねぇ」

「真白おなか空いた~」

「お前は口を開けばメシの事だな……」


 そんな会話を交わしながら、圭介達が食堂に到着した頃、麻衣子は教室で二人の友人と共に机で弁当を広げながら、ガールズトークを展開していた。


「ねぇねぇ、麻衣子」

「何?」

「あの転校生達どう思う?」

「カワイイ子達ね。特に御巫さんて子、彼女は要注意だわ」

「え? 羽鳥くんとラブラブだから? でも親戚だって言ってたじゃん」

「アンタ達は本当に浅はかね……。いい? 親戚は婚姻関係を結ぶ事が可能なのよ。つまりそれは恋人関係にだってなれるって事……親戚だからって侮れないわ」

 表情こそ穏やかな麻衣子だが、その眼差しはまるで研ぎ澄ました鋭利な刃物の様にギラついている。そして、右手に持つフォークを勢いよくウインナーに突き立てた。


「……羽鳥くんは絶対に渡さないから。羽鳥くんは私のモノよ」

 

 自分が猛獣にロックオンされた草食動物状態だという事などつゆ知らず、圭介は真白達とのランチタイムを終えようとしていた。


 真白は満足げな表情を浮かべ、

「美味しかった~。あ! 次の授業ってさぁ、けーすけの得意なお絵かきだよね?」

「美術な……」

「わぁ、けーすけの描く絵が見れるんだぁ、真白楽しみだよ~」

「俺の絵なんて、対した事ないよ……」

「ですが圭介様、素人目ですが貴方様の描く絵画は一定のレベルよりは高いとお見受けしますよ」

「うんうん、またコンクールに出したら?」

 姫の言葉を聞いた圭介は半ば投げやりに、

「……もういいんだ。無駄な努力ってやつ、もうしたくないからさ」

 ふと真白に視線を移すと、つい先程まで笑顔だった真白の表情は、今にも泣き出しそうなくらい寂しげな表情に変化していた。

「真白? どうしたんだよ」

「……ないもん」

「え?」

「無駄な努力なんてないもん!」

 感極まった真白は突然声を上げて圭介に訴えかける。

「……ま、真白?」

「圭介の絵は綺麗なんだよ! キラキラしてるんだよ! だからあきらめないでっ!」


 真白の言葉を聞いた瞬間、心を打ち抜かれた様な感覚が圭介の身体中を駆け巡った。


「わ……わかったよ、だから少し落ち着いてくれ」



「ブレーンワールド」の更新ペースは、新作執筆中のため今のところ分かりません。随時チェックしていただければ幸いです。


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