第二章『アナザーポイント』③
尋常ではないほど動揺し、挙動不審者と化す圭介に対し、透き通る様な白い肌を全開に露出しつつも、真白には動揺の欠片すらなかった。
「服~? お風呂入った後に服きなくちゃいけないの?」
「風呂って……勝手に何を……じゃなくて! 風呂入った後は普通服を着るだろ!」
「真白着ないも~ん」
「いや着ろ! いいや着てくださいと嘆願します! 致しますっ!!」
セキュリティーが解除された疑問など、最果ての地へ吹き飛んで行ってしまった圭介は、とにかく目の前に展開される破天荒な状況を打破したかった。
「ちょ……咲夜ー! いないのかー!?」
圭介の中で真白のトラブル処理係となっている咲夜の名を懸命に叫ぶと――
「どうした? 随分と騒がしいな」
フルーティーな香りを放つティーカップを右手に持ち、咲夜が螺旋階段をゆっくりと降りてきた。
「そんな優雅な雰囲気醸し出しながらお茶してる場合かよ! 頼むから真白を何とかしてくれ――――――!」
「真白? あぁ……すまないな、真白は羞恥心が限りなくゼロなんだ」
「そんな事を聞きたい訳じゃねぇ――――――――――!!」
「やれやれ……真白、圭介は思春期と言う多感な年頃の真っ只中だ。これ以上の刺激は、下半身にある○○○と言うパーツに血液が集まり、海綿体と言う部位が膨張する。すると……」
「どうなるのぉ?」
「おい! そんな下ネタはいらねーよ!」
「フフフ、真白服を装着してやれ」
「は~い」
気だるく返事をすると、不思議な事に真白は一瞬でワンピースを身に纏った。
「は!? あ……あれ?」
「なぁに? 真白服着たよ」
「いや……いつの間に服を……」
「お前に貰ったこのネームプレートを『媒体化』させてもらった」
「は?」
「我々カラーズ人は、衣服や道具などを媒体化させた装飾品に収納出来るのさ」
圭介はネームプレートを見ながら、
「……まるで○次元ポケットみたいだな……」
ようやく落ち着いた圭介は、リビングの革張りソファに深く身体を沈め、大きなため息を吐き出した。
「どうした? 疲労気味だが、何かあったのか?」
「あのな……そりゃ疲れるだろ! 玄関開けた瞬間、全裸の女の子なんて見たら! ハァ……もういいや……。つか、どうやって家の中に入ったんだよ? 静脈認証で登録しないと鍵は開かないんだけど」
「昨日説明した通り、私はあらゆる情報を操作出来る能力を有するサイキッカーだ。あの程度のセキュリティーなど私にとっては簡単な知恵の輪を外すみたいなものだよ」
「あ……そう……。まぁ、鍵の登録忘れてた俺も悪かったよ。所で、今日はどこに行ってたんだ?」
「その事に関しての報告がある。皆、集まってくれ」
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