金剛力士二体の登場 極道の反応
光は、地上に降り立った金剛力士二体を見て、笑いを抑えきれない。
そして巫女たちは、口あんぐり。
春奈
「マジ、怖いお兄さん、黒服で黒いサングラス・・・いかつい身体は仕方ないけれど・・・」
由香利
「親父の一家に入ってもらえません?その姿だけで敵は引きます」
由紀
「スキンヘッドがまた怖い」
華奈はうれしそう、すっと阿形の腕を組む。
「最高の護衛だよ、ね!阿形さん!」
柏木綾子も、華奈につられて吽形と腕を組む。
「うん、すっごい安心感、こういう人も好き」
他の巫女は、あ然としているばかりなので、省略。
15歳の超美少女高校生二人に腕を組まれた金剛力士二体は、光の顔を見た。
光は、ようやく笑いを抑えて、金剛力士阿形に頼み込む。
「あいつら、気に入らない、何とかしてくれ」
阿形は、それを聞いて実にうれしそうな顔。
「ああ、たまには身体を動かさないとな」
吽形は、大麻を吸う不審者集団を見つめ、苦々しい顔。
「あんな輩に、人々の安らかな眠りを妨げさせることはできない」
ソフィーが光に確認する。
「そうすると、筋ものの格闘系の連中は、この金剛力士様にお願いして、光君は何をするの?」
光は即答。
「あの金満ハゲ頭の男たち」
そして目を凝らす。
「余罪も多そう・・・それもいかがわしい余罪」
「その宗教界の立場とて、いかがわしい手段で手に入れた」
「その顔に、程度の低さと傲慢さが見て取れる」
そこまで言って、光は金剛力士二体と巫女たちの先頭に立ち、歩きだす。
その光たちに、最初に気がついたのは、大麻を吸っていた地域極道の下っ端だった。
まずは、超巨体のコワモテに変身した金剛力士二体に目を奪われた。
「う・・・何だ?あいつら・・・敵の組か?」
「見たことねえぞ、あんなの」
次に、巫女たちに目をやる。
「ほーーー・・・上玉ばかりだなあ・・・」
「妾・・・いや・・・捕まえて売り飛ばす、かなりな金になる」
その次に見たのは光。
「は・・・何だ?あのガキ・・・」
「どうでもいいか、青白くて、弱っちい」
下っ端は、光には興味はない。
「まずは、あのデカイのが敵かどうか」
「そして、お姉ちゃんたちを、ゲットできるかどうか」
その下っ端の注目は、他の極道も見ていたらしい。
「これは先代の墓参をした御利益だ」
「あのコワモテもお姉ちゃんたちも、先代からの贈り物だ」
当代の親分らしき男が、絢爛たる袈裟を着た僧侶三人の顔を見た。
「どの娘がお好みで?それから献上します」
絢爛たる袈裟を着た僧侶三人の顔は、実に淫らなものに変わっている。




