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発信元の事情 御神霊の戦略 光と巫女たち

「邪霊に取りつかれた男は・・・ソフィーさん、お願いします」

地蔵の声は哀しい。

そして、その次の説明を、ソフィーに促す。


ソフィーは、厳しい顔で話し出す。

「簡略に申しますが、旧日本軍市谷所属でトップ近辺にいた男の孫」

「その旧日本軍トップにいた男は、戦後、尋問した米軍兵士により、射殺」

「たいした理由ではありません、質問に答える態度が不遜であったため」

「英語で答えよと言う指示を頑固に、日本語で答え続けた」

「そして、丸腰のまま、尋問開始後、5分足らずで射殺」

「米軍兵士の行為は、本来は犯罪行為ですが、何しろ日本は米軍の占領下、とても意見など申せる立場にはなく」

「その後、財産は没収までされ、その妻が、貧窮の中、発信元の父を育てた」

「その父を育てながら、妻が言い続けたことは、戦後日本への復讐、アメリカへの復讐」

「孫でもある今回の主犯にも、その祖父の怨念と、祖母の執念が残っているのでしょう」

「警察や自衛隊に属しても、表面的には真面目な勤務を行いながら、裏では警察や自衛隊システムの弱点を研究し続ける」

「その研究の他には、北アフリカをはじめとして、各国の外人傭兵部隊に所属、日本では簡単に実施できないテロも、外国にいけば難しくはない」

「つまりテロの実地訓練を積んで来たのです」


ソフィーの説明を聞いていた大国主命が、厳しい声。

「だからと言って、今の平和に生きている人を殺す理由にはならない」

少彦名神も、厳しい。

「まずは、電波発信の制御をする」

「そんな自分は隠れておいて、安全な地にいて、罪のない多くの人を殺戮するなど、許しがたい」


その大国主命と少彦名のお言葉と同時に、市谷の上空に黒い雲が発生。

雷音を轟かせ始めている。



さて、渋谷駅上空では、御神霊たちが、様々な動きを行っているけれど、光には変わった動きはない。

しかし、巫女たちは、そのテレパシーで、様々に情報を交換している。


春奈

「とにかく、ソフィーから、情報が飛んで来る」

「市谷だね、雷が落ちる」

由香利

「私たちはどうする?」

由紀

「渋谷駅周辺で、浄化術だね、きっと」

華奈

「伊勢の大神の鏡の浄化の呪法も使います」

柏木綾子

「諏訪様から神の言葉が来ました、生贄を出さないようにと」

「つまり、警察や警備員が一般人に乱暴を働くかもしれない」


ルシェールも、その柏木綾子の感じた念を読んでいたようだ。

「爆弾を爆発させる電波が止まった場合には、人間それも普段は信頼している警察官や警備員による大量殺戮を実施、それで人を殺して、革命の生贄とする」


キャサリンは、その意識を聖剣エクスカリバーに集中させている。

「アーサー王、邪を祓うお力を、この剣に」

サラは仮の女神アルテミスに祈る。

「平和を乱す邪霊など、この弓で射殺したいのです」

春麗は、九天玄女に祈る。

「許せない、程度の低い輩は警察官でも警備員でも、中国六千年のカンフーでぶっ飛ばします!」

光は、教室の窓から、市谷方面の上空に目を移している。


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