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由香利の誘導、銀座へ

そんないつもとは異なる圭子と楓とのモニター画面を通じての会話は終わった。


華奈が光に声をかけた。

「ねえ、光さん、気晴らしにお散歩しない?」

光は、珍しくすんなりとOK。

「いいよ、たまにはのん気に」


由香利は、スッと立ち上がり光に提案。

「光君、ストリートピアノって知っている?それやって欲しい」

由紀も由香利の提案に、即同意。

「うん、光君のソロピアノでもいいし、コーラス合わせてもいいね」


ルシェールは、少し考えた。

「そうなると、銀座かな、有楽町にあったかも」

春奈は、即出かける準備。

「だって学園の教師だもの、引率しないとさ」


ソフィーは、また難しい顔。

「うー・・・警備連絡しないとなあ・・・」

「コンサートホールでないから、どんな輩が寄って来るかわからないし」


そんなソフィーにキャサリン、サラ、春麗は笑いかける。

キャサリン

「私たちに勝てる人はいません」

サラ

「何かされても正当防衛でやり返せばいいだけのこと」

春麗

「光君の演奏に文句をつけられる人はいないって」


柏木綾子は、そのやり取りが面白いようで、ニコニコしている。

「ほんと、いい仲間に入った、安心していられる」



さて、当の光も全く抵抗が無い。

「どこでもいいけれど、大きな楽譜屋さんが近くにある所がいいかなあ」

「ホルストの惑星と威風堂々のスコアを買いたい」


ソフィーが警備担当として、結論を出した。

「じゃあ、銀座にしよう、あの楽器店なら一階にもピアノがあるし」

「食事の心配も全くなし」


光も、素直。

「そういえばさ、あの前の店の羊羹が食べたい」

「最近、食べていないし」

そしてキャサリン、サラに質問。

「ねえ、キャサリンとサラ、羊羹って食べたことある?特に欧米系は知らないと思う」


キャサリンは首を横に振る。

「いや・・・何ですか?それ」

サラはキョトンとなったまま。

「全然・・・知りません」


すると由香利が、花のような笑顔。

「よし!任せなさい!」

「私たちが銀座、築地、有楽町に行くと言えば、我が親父と一家が大喜びになる」

「羊羹も食事も、何の心配もいらないよ」

「演奏後は、日本料理の粋を食べようよ、せっかくだから」

「店も任せてね、とびっきりの店を予約させる、我が一家の面子で」


誰も異論がない。


ただ、華奈がポツリとつぶやいた。

「さすが大姉御だ・・・でも・・・なんか・・・由香利さんに誘導されている感じ・・・由香利さん、メチャ存在感が増している」

華奈は、光と笑顔の由香利を見て、不安を感じている。

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