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奈良興福寺コンサート準備(2)奈良に出発

12月20日、午前7時、東京杉並から奈良への移動のため、岩崎財閥が用意した超豪華なサロンバスが光の家の前に横づけになった。


さて、その移動方法の決定の前に、光は新幹線と近鉄での奈良行きを主張した。

しかし、巫女たちから、あっさりと拒絶された。


「何泊もするんだから、女の子は荷物が多いの」

「楓ちゃんにお土産もあるし、どうせ食料品中心だけど」

「クリスマスの日だから、プレゼント交換もするの。それも積む」

「岩崎さんのサロンバスのほうがいい、美味しいものがたくさん積んであるし」

「人目を気にしないで、大騒ぎできるし」

「それって光君の文句?」

「あたり!思いっきりでいいいよ」

「どうせ寝てるしね」


・・・・・・


光が一言、「電車で行きたい」と言っただけで、文句は尽きない。

「僕は指揮もするの、早く現地入りしたい」とは思うけれど、とても口ではかなわないことは、理解している。

そして、光も結局、あきらめた、

「わかった、でも、大騒ぎしないで、朝も早いんだから」と、豪華サロンバスに乗り込むことになったのである。


さて、確かに朝7時の出発、時間が早いこともあって、光はバスに乗り込んで、ものの3分で眠りに落ちた。

この時とばかり動きが速かった春奈は、自分の膝に光の頭を押し付け、固定する。

「ふむふむ、いい感じだ」

「こうして寝ている時は可愛い」


これには、全ての巫女が反発するけれど、ルシェールがそれを制した。

「サービスエリアでトイレ休憩の際に、適当に奪えばいいよ」

「でも、光君は、寝ているだけだし、誰の膝か、わからないと思う」


ほとんどの巫女が納得する中、華奈が最後の言葉に異論。

「いや、太ももに差があるよ」

「私とか、綾子ちゃん、由紀さん、春麗の美脚系」

「そのうえ、由香里さんとキャサリンは、美脚の上に、足が長い」

「ルシェール、サラのドッシリ系」

「ソフィーは筋肉質で固め」

そこまでは、まだよかった。

華奈は、いつもの危険な発言をしてしまう。

「春奈さんは、やはり26の大年増系・・・」


光の頭を膝に押し付けながら、春奈は低い声。

「華奈ちゃん・・・もう一度、それ言える?」

「それから、その大年増系ってさ・・・意味わからないの」


華奈は、その低い声に怯んだ。

「マジ・・・怖い・・・」

「ここで何とかしないと、当分は春奈さんの皮肉口撃に、当分苦しめられる」

そして、助けを求めるべく、他の巫女を見るけれど、薄情にも全員が車窓から外を眺めている。


ところが、その緊張感の中、何故か春奈が赤面した。

「もー・・・光君・・・突然・・・」

「動く時は言ってよ」

「外れちゃった」


「何ですって?」

華奈は、春奈の胸を見て怒り顔。

そして、華奈だけでない、今度はルシェールも含む全ての巫女が、ムッとした顔で、春奈と光を見つめている。

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