表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
265/303

光と叔母圭子は京都、奈良の予定を話し合う 楓の怒り

官邸でのレセプションも終わり、家に戻った光は、奈良の叔母圭子に電話をかけた。

「ありがとうございました、無事終了しました」


叔母圭子は、涙声。

「本当に光君、よく頑張った、素晴らしい演奏で」

「地球も壊滅から救って」

光はやさしい声。

「僕だけでなくて、地球上のみんなの協力のおかげです」

そして、本題に入る。

「京都の下鴨神社と上賀茂神社、それから伏見稲荷の参詣」

「それから興福寺でのコンサートなんですが」


圭子が趣旨を説明する。

「そうね、下鴨神社と上賀茂神社は、光君の良縁と子宝のお願い」

「伏見稲荷さんは、今後の音楽家としての商売繁盛のお願い」

「奈良興福寺でのコンサートは、地球壊滅阻止でご協力いただいた星の神への感謝かな」

「時期としては、クリスマスイブでどう?」

「マリア様にもお礼を言いたいしね」


光も、素直に頷く。

「了解しました、僕は指揮とアンコールのピアノ」

「巫女さんたちも連れて行きます」

圭子はうれしそうな声。

「はい、ホテルは予約済みです、お待ちしております」

ただ、一言あった。

「でも、楓はホテルには泊まらせない」

「最近ね、斎藤さんと恋仲になって、また食べるようになったの」

「それでホテルのビュッフェなんて行くと、際限もなく食べるの」

光は、それには答えづらかった。

「何とか、楓ちゃんには言ってみます、でも最終説得は保証できません」

圭子も、それには笑って、電話を終えた。


さて、巫女たちは。光の電話が終わるのを、じっと待っていた。

そして、光がリビングに戻るなり、まずは春奈とソフィーが責め立てる。

春奈

「京都と奈良の話?さっさと言いなさい」

ソフィー

「私、演奏には参加しない、練習で光君に文句を言われるから」

「ほら!具体的に、キビキビと」


他の巫女たちも焦れているので、光は仕方がなかった。

「それはね、かくかくしかじか」と、説明をする。


「ふーむ・・・光君の良縁と子宝祈願?」

「商売繁盛は問題ないよ、音楽だけは上手だし、スポンサーも岩崎さんがついているしさ」

「良縁と子宝祈願に、私たちも神前に出るんだよね」

「そうなると・・・私たちも見られるってこと?」

「あらー・・・ダイエットするかなあ」

「糖質オフにしようよ、みんな」

どうやら巫女さんたちは、「光の良縁と子宝祈願」に、どうしても心を引かれるらしい。


そんな話ばかりになるのを利用して、光は楓に、「圭子さんが、楓ちゃんはホテルに泊まらせないって言っているよ」と、恐る恐る告げる。


楓の機嫌の変化は、予想通りだった。

まず、光の両頬を思いっきり引っ張る。

「何よ、それ・・・美味しいものを、たくさん食べて何が悪いの?」

「あの鬼母は、私の健康的な肉体作りを、嫉妬しているの」

「私はホテルに泊まる、光君が私の実家に泊まりなさい」

「鬼母と積もる話でもしたらどう?」


他の巫女が「う・・・楓ちゃん・・・怖い・・・」となる中、ルシェールと由香里が、顔を見合わせた。

そして、厳しい顔になり、楓の両腕を掴んでいる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ