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光と華奈は寄り添っても恋人に見られない 政府以外の協力者

翌朝になった。

光と華奈が、プラネタリウムのソファでまどろんでいると、楓が入って来て、いきなり怒る。

「ほら!そこの不健全な二人!」

「朝ごはん!」


光は、目をようやくはっきりと開ける。

「ああ、楓ちゃん?」

「昨日、星を見ていたの、そしたら華奈ちゃんも入って来て」

「一緒に見ていたけど、途中で眠くなって」


華奈は、目を閉じて光にピッタリと寄り添う。

そして、目を閉じたまま、楓に反撃開始。

「どこが不健全?これは純愛なの」

「いかがわしいこと、何もないもの」


楓は、光と華奈の寄り添う姿を見て、思った。

「まあ、子供の頃から、よく見た光景だ」

「確かに、この光景って、何故か不純なものを感じない」

「何だろうね、ただ寄り添っているだけなんだ」

「お兄ちゃんと妹って感じ」

「ベタベタしたものがない、だから周囲に危険を感じさせない」

しかし、そこまでは冷静に考えるけれど、楓は結局、空腹には勝てない。

結局、大声を出す。


「ほらーーー!お腹減ったの!」

「由香里さんが江戸風の朝食を作っていた」

「焼き鮭もいい香り、海苔も味噌汁も!」

「豆腐も手作りなの、ねえ、早くして!」


もう少しまどろみたかった光と華奈も、これでは仕方がなかった。

すごすごと、プラネタリウムを出て、朝食の席に着くことになった。


ルシェールはやさしい顔。

「光君、眠れなかったの?」

「華奈ちゃんも、同じかな、不安だったの?」

春奈は、いつもの皮肉気味。

「いいねえ、まるで兄と妹みたい、でも、そこまで止まり」

他の巫女も、様々、「少々の文句」があるようだけど、黙っている。

「光と華奈の関係は、男女というよりは兄と妹」、そんな楓や春奈と同じ気持になるようだ。


それでも、ソフィーが話題を変えた。

「岩崎義孝さんが、この後、相談に来るよ」

由香里も発言。

「私の親父も一緒」


光は、口をモグモグさせながら、頷く。

ただ、飲み込むのがノロマなので、巫女たちは少し焦れる。


その光の言葉を代弁したのは、ルシェール.

「岩崎さんは、鏡製作とかの業界の話」

「由香里さんのお父さん、つまり江戸の大親分は、全国のその筋の仲間の具体的な協力の話」


ようやく食べ物を飲み込んだ光が、口を開いた。

「岩崎さんには、その立場と力を発揮してもらって、鏡製作と設置の、リーダーをお願いしてあって、今日はその報告」

「それと治安維持には、警察だけでは、心もとない」

「全国で根を張る稼業の人に、本当の任侠を見せてもらう」

「それには、江戸の大親分が最適」

「海外については、また別途」

光の顔は、少しずつ、厳しさを増している。

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